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チグリスができるまで①

僕がチグリスを開業したのは2019年5月。もう3年経った。最近また、「どうしてカフェをやろうと思ったんですか?」という質問をされる機会が増えてきたので、チグリスをつくった経緯を書いてみる。たぶん長くなるし、頭のなかにある言葉をそのまま綴っていこうと思う。


チグリスはもともとカフェとして営業するつもりではなく、コワーキングスペースを作りたいと考えていた。

そもそも、東京にいるときから「ドラえもんに出てくる空き地のような場所をデザインしたい」と話していて、いつかはそれを実現したいと思って喜茂別に移住してきた。

僕が東京で勤めていたスタートアップは「成果さえ上げれば、いつどこで仕事をしてもOKですよ」というスタイルだったので、僕はよく気分転換にカフェやコワーキングスペースで仕事をしたりしていた。

移住後、ふと思ったことがあった。「気分転換にカフェに行って仕事をするように、1週間くらい北海道に仕事しに行ってきます」というのが気軽になれば面白いんじゃないか、と。

だから僕はまず考えたのがコワーキングスペースを喜茂別に作ることだった。しかし、移住した2017年当時はそこまでリモートワークが浸透しているわけでもなく、いろんな人が集まっている隣町のニセコですらリモートワーカーはそこまで多くはなかった。周囲からも理解も得られず、打開策も見つけられずに一度は断念。

それでも人が集まることで新しいシナジーが生まれると面白いのになぁという想いは漠然と持ちながら地域活動をしているなかで気づいたことがあった。

そもそも、喜茂別に人が集まらないのでは?

喜茂別は札幌や新千歳空港からニセコ・ルスツ・洞爺湖などの観光地にいくときに通過する町で、わざわざ足を止める理由も多くはなかった。そんなところに人が集まるわけもなく、まずはそこから解決しなければならないことに気づいた。

そして、地域の方と交流するなかで、喜茂別には中心地に喫茶店がなく友達と気軽に集まれる場所がないこともわかった。

そこで、「カフェを作れば、地域の人も集まるし、地域外の方も足を止めるきっかけが作れるのでは? 美味しいコーヒーをフックに人が集まれば、“面白いこと”も集まるのでは?」と考えるようになった。

それが2018年春。そこから町内で「カフェを併設したコミュニティスペースを作りたいです! いい物件があったら教えてください」と言いまくった。ほんとうに会う人全員に「いい物件ないですかね?」と聞いていた。

口の出すのはとても大事で、すぐにいい物件が見つかった。
「元クリーニング屋さんの物件が開くけど、カトちゃんがやりたいことにちょうどよさそうだよ」と商工会の事務局長が取り合ってくれた。

そこからトントン拍子に話が進み、のちにチグリスとなる物件に出会えることができた。


こんな感じで何回かに分けて、チグリスがどうやってできたのか、いまはどうなっているのか、これからどしていきたいのか、を書いていく予定。いずれ清書するかもしれないけど、まずは頭のなかにあるものを書き出していきます。




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