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圧倒的に量と質を高めて丁寧にアウトプットしていく|デザインディレクター・タロちゃん

コンセントリクス・カタリストnote 編集部です。

今回は、なかなか外からは分かりづらい、プロジェクトを進めていくうえでのコミュニケーションやアウトプットの考え方について、中島(タロちゃん)にインタビューしました。クライアントワークに取り組む際の参考になれば嬉しいです。

中島 亮太郎 Ryotaro Nakajima(タロちゃん)
Design Director
工業製品のデザインと人間工学やユーザビリティのリサーチを経て、現在はハード・ソフトを問わずユーザーとビジネスをつなげるプロダクトのデザイン戦略や体験設計を専門に活動。2021年9月に書籍「ビジネスデザインのための行動経済学ノート」を出版。大学ではフィールド・リサーチの非常勤講師も勤める。北海道生まれ。好きなことはコーヒー、プロレス、競馬、一人旅。


——タロちゃんのこれまでのキャリアを教えてください。

タロちゃん:元々ハードウェアのデザイナーでした。しかし2007年にiPhoneが発売され、画面操作のUI(ユーザーインターフェース)や、使い心地のUX(ユーザーエクスペリエンス)など、カタチ以外のデザイン領域がクローズアップされるようになりました。UIデザインやUXデザインといった新しいデザインの領域に強い関心を抱くようになり、CATの入社へとつながっています。

——CAT入社後はどのような仕事をしていますか?

タロちゃん:プロジェクトに関わる仕事と社内の取り組みの両方に半々で取り組んでいます。具体的には、プロジェクトでは計画立案やクライアントとの協力を通じた機会領域の探索や問題解決、ユーザーテストに携わっています。案件のご相談にデザイナー視点で参加することも頻繁にありますし、ワークショップなどでモデレーターの役割も担うこともありますね。メンバーとの1on1もしています。

——社内の取り組みとはどのようなことを行っていますか?

タロちゃん:普段はプロジェクトごとでバラバラの活動を行っていることから、社内でのコミュニケーションが重要だと考えています。

デザインやプロダクト開発の方法をみんなで見直す「Service Evolution」という社内横断の取り組みがあります。プロジェクトマネージャー やプロダクトマネージャー、UXデザイナーなど社内のさまざまな得意分野を持つメンバーが集まって、常に複数あるプロジェクトの共通課題などを洗い出し、全体をより良くするための方法を探るものです。

CATのデザインチームでいえば、週に1回、全員参加のミーティングを実施しています。それぞれのプロジェクトで困っていることなどの共有や、デザインプロセスの改善点についてディスカッションしています。さらに、各個人が得た新しい知見を他のメンバーにシェアする時間も設けています。

デザイナーに限らず、自発的にアウトプットする社内文化があるのが、CATの好きなところです。グローバルのメンバーとも共有できるように、社内ミーティングの名称はすべて英語で統一しています。隔週の「Lunch and Learn」では趣味の領域での発見をプレゼンしていますし、毎週の「Japan Weekly Sit Down」ではプロジェクトの動きや、その週で得た気づきをシェアしています。月に1度の「Monthly Team Hour」では、中長期的な目線でのプレゼンや議論が活発に行われています。このアウトプットの文化が、本当にすばらしいと思っています。自発的な発信の火を絶やさないよう、これからもメンバーをサポートしていきたいですね。

——社内の活発な議論がよい仕事の土台になっているんですね。CATはクライアントワークのプロジェクトが多いと思いますが、そこでクライアントとのコミュニケーションが必要になってくると思います。どのような心構えで取り組んでいますか?

タロちゃん:そうですね、まとめると3つでしょうか。

  • プロジェクトの協働作業者として関わる

  • クライアントの立場に立ち、課題に寄り添う

  • 成果物は早めに出し、プロセスを説明する

CATではクライアントとの関係を元請けと下請けとは考えず、むしろプロジェクトの協働作業者として関わっています。一過性の取引関係ではなく、長期的なパートナーとしての関係構築を目指しています。CAT側はサービスとしての残業は計画には含めません。しかし、価値を感じていただけるプロジェクトになるよう、量も質も最大限高めて、出し惜しみをせず取り組んでいます。

とはいえ、当然のことながら、クライアントもさまざまな事情から制約を抱えているもの。普段仕事をお願いしてくれてる方々は、やっぱり社内の中で打破できない壁を何かしら感じられているんです。CAT側の画一的な方法を押し付けるのではなく、その状況に寄り添い、柔軟に対応する姿勢が必要です。

また、成果物を早期に提供することで、クライアントの不安を払拭することも心がけています。 UX デザイナーのアウトプットは、どこまで行っても中間生成物。なので、クライアントからすると「このアウトプットが何に役立つかわからない」という状況は起こりがちです。そのため、手探りの状態であっても、箇条書きでアイデアを早めに提供するようにしています。成果物だけを突き付けるのではなく、手段と目的のつながりや、そこに至るまでのプロセスを丁寧に説明することも心がけているんです。

——クライアントに対して、かなり愛のあるコミュニケーションをとっているのですね。タロちゃんのその熱量には、何か理由があるのでしょうか。

タロちゃん:まとまった答えではないのですが……よく考えると、確かに僕、クライアントのことが大好きなんですよね。プロジェクトの始まる段階でこの人と一緒にプロジェクトをやっていきたい、一緒にいいものを作れると思えるような案件を積極的に受けるようにしているんです。クライアント先の担当者の方って、僕らも知らないような悩みとか課題とかを抱えてることがあります。だけども、このプロジェクトを成功させたいとかよくしていきたいっていう思いがあるから、その人なりにすごく試行錯誤して取り組んでくれているんですよね。そこに貢献したいと思っています。

型に決まったようなものを提供するだけでは、やっぱ僕らの提供価値は十分ではないと考えているんです。当たり前のようにプロジェクトの進め方はそれぞれ完全オーダーメイドになっています。

価値を最大限に感じてもらうための方法としては、コスパが悪いかもしれないけども、圧倒的に量と質を高めて丁寧にアウトプットを重ねていくことしかないと考えています。プロジェクトを最終的に成功に導くためには、むしろそれが近道だっていう考え方ですね。

そして、目の前のクライアントはもちろん大好きだし、一緒に誠実にやっていくんですが、目線はクライアントで止まらないようにも気を付けています。ちゃんとその最終的にユーザーになる人が使いたいと思えるような体験になっているかどうかも含め、プロジェクトが成功するように支援するのがCATの役割だと思っています。

——どういった方にCATのデザイナーになることをおすすめしますか?

1 つはさまざまな業界について楽しんで考えられる方におすすめです。

CATのプロジェクトは、ファッションの EC サイトのようなところから、保険のシステムのようなものまで、幅広い業種業態のクライアントのプロダクトを扱っています。業種やサービスの性格は違っても、どれも同じように楽しめる方が向いています。

さらに言うと画面のデザインに閉じずにデザインを考えたい方にはうってつけです。店舗や人の対応を含めたサービスだったりハードウェアなどを含めた体験から考えることができることも含めて、デザイナーとしてデザインに対してピュアに取り組める環境があります。

プロが集まっている会社を志向する方にも合っています。以前、専門性を追求したくてフリーランスでも仕事をしていましたが、どうしても規模や領域は限られていました。CATでは、個人では受けられないような刺激的なプロジェクトをプロ意識の高い仲間と一緒に経験できるのは、よい環境だなと思います。自分一人では解決できないプロジェクトも、やっぱりチームだから出せる力があるなと感じています。

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