見出し画像

カリブの楽園

トゥルム遺跡の観光後にはすぐに別の場所に移動する予定だっが、クエルナヴァカの語学学校で同じクラスだったイタリア人女性2人とばったり遭遇をして話が弾んでしまった。
そのために乗る予定だったバスは行ってしまった。
仕方がなく近くのホテルに泊まろうと尋ねるも満室だった。
バックパッカーが海岸沿いを歩いていくのを何度か目撃した。彼らの行く先が氣になったが、別の選択肢を模索した。
日が暮れそうなのでタクシーを捕まえて「とにかく一番安い宿に連れて行け」と頼んだ。
タクシーで5分ほど走り、ここが一番安い宿だと海岸沿いで降ろされた。

日は既に暮れて、ビーチ沿いには見渡す限りの灯りが燈っていた。よく見ると椰子の葉で作られた屋根の小屋がずらりと並んでいた。

ビーチ沿いのレストランを見つけて泊まれる場所を尋ねた。スタッフらしき男は、少し先にある屋根のテッペンに青い旗が立っている周辺では一番大きい木製の建屋を指差して「他のカバーニャ(小屋)は満室だけど、あそこの大きいカバーニャなら何とか泊まれるかもしれない」と教えてくれた。

レストランは世界中からの旅人で活気に満ちていた。トゥルム遺跡で見たバックパッカー達はここに向かって歩いていたのだと理解した。

教えてもらったカバーニャへ向かって歩き始めると、途中、井戸で水を汲んでいる日本人女性と遭遇した。久々の日本語が嬉しかった。
カバーニャの話をすると、彼女もそこに泊まっていて空きはあると案内をしてくれた。
泊まれる場所が確保できて一安心した。

カバーニャは4つの部屋で構成され入口を入り、左手にはベッドルーム、正面は15名ほどがハンモックを吊せるドミトリー、右手に小さなガスコンロのみのキッチン、その奥にもベッドルールがあった。
幸いハンモックを持参していたので、ドミトリーに自分の荷物を下ろした。
ドイツ、フランス、スイス、イスラエル、南アフリカ、などの旅人、男女十数名がそこに滞在していた。
満月の夜だった。
ベッドルールにはお腹の大きい黒猫がいた。
翌朝、その母猫は子猫を出産した。

カバーニャの前で

#メキシコ
#トゥルム
#バックパッカー
#ヌーディストビーチ
#カリブ海

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?