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大人の外国語勉強法、言葉を学ぶことと歩くことの共通点

私は、日本語、中国語、韓国語を自由に使えます。
私が思う自由に使えるレベルとは、会話の相手が、あなたに対し、何を喋っても分かるんだろうと思うぐらいのレベルです。

我々は2016年、知財のネタで、中国語講座をやったことがあります。

我々は、「中国弁理士から学ぶ知的財産権をテ-マとする中国語講座」と言う形で、中国語講座を1年間ぐらい続けたことがあります。
https://www.patentsalon.com/backnumber/201609.html

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パテントサロンのバックナンバーにもその痕跡が残っています。

その時、ターケットは、以下のような方でした。

・知財業界の従事者
・中国語がある程度できる方
・中国人の知財業界人とお喋りしたい方

結果的には、担当講師が別の特許事務所に就職することになり、知財研究所を閉鎖することになりましたので、この中国語講座は閉めることになりましたが、
今、考えてみれば、その時の教え方にも問題があったような気がします。
ここで改めて、中国語を勉強するには、どのようなステップを踏んだら、中国語が上手になるか、について考えてみました。

私が思うのに、言葉とスポーツに共通点が多いことです。
なので、ここでは、スポーツに例えて、中国語を学ぶ方法について語りたいと思います。

1,先ずは、歩けること

人は生まれて、歩けるようになるまで1年ぐらいかかります。
先ずは、歩けるようになるのが必要です。
歩く能力も身に付けてない人が、いくらゴルフ練習をしてもうまく行かないし、諦めちゃいます。

同じく、成人になった人が、他の言語を学ぼうとしたら、先ず、一番基本的な文法と日常的に使われる単語をしっかりと身に付けるべきです。
それが身に付いてない状態で、いきなり、カッコいい文章、自分の従事する仕事分野の専門的な文章を覚えようとしても、それはうまくいきません。

1,2,3。。。
月、火、水。。。
私は**です。(我Wo 叫Jiao **)
私はサラリーマンです。(我/wǒ 是/shì 上班族/shàngbānzú )
私はご飯食いたいです。(我/wǒ 想/xiǎng 吃饭/chīfàn )
に当たる中国語を、文法的や理論的なレベルで理解するだけではなく、100回、1000回繰り返し声出して喋って、しっかりと覚え、しっかりと身に付けて、何の違和感なく、恥ずかしく思わず、自然に喋れるようになるまで繰り返すべきです。

2,いろんな形で歩けるようになること

人間は、歩けるようになってから、次には、前に、後ろに、横に、ジャンプしながらなどなど、いろんな形で歩けるようになる練習をします。
ベースにあるのは、2つの足で、バランスが取れるようになることですが、それができたら、急に歩けたり、ゆっくり歩けたり、急に止めたり、急に出発したり、もできるようになります。

同じく、言語を学ぶ時も、1つの単語をいろんな場面に使い回す能力を身に付ける必要があります。
特にいろんな意味を持つ動詞で例えますと、
・みる(看)
・打つ(打)
などを覚える時、日本語としての意味ではなく、いきなりこれら動詞の中国語における意味を覚えるべきです。
打つ(打)で例えると、
・電話を掛ける(打电话/dǎdiànhuà )
・タクシーに乗る(打/dǎ 的士/díshì )
・ドラムを叩く(打/dǎ 架子/jiàzi 鼓/gǔ )
のように、日本語の「掛ける」「乗る」「叩く」を、中国語では全て「打」を使います。

このように、多くの意味を持つ万能的な単語を、十分使い熟せるようになることが大事です。
それができると、最小限の単語を覚えるだけで、いろんなことが言えるようになります。

3,全身の筋肉を使って歩くこと

人間が歩く時には、足だけ使うのではなく、上半身も使います。腕を振りながら歩いたほうがバランスも取れて、もっと快適に歩けることができます。全身の調和的な連動が必要です。

同じく、言語を学ぶ時も、舌だけの訓練では足りません。
口の開き方、口周辺の筋肉の使い方、顔全体の表情、腕や手を使った表現まで含めて身に付ける必要があります。
喋る時の、呼吸の仕方、出している音の強弱など、日本語とは違う中国語ならではの癖があります。これを意識して、身に付けるべきです。
特に、脳の思考回路も日本語で喋る時とは違った形に、リセットする必要があります。

4,歩けるまでが大変、歩くから走るまでは簡単

歩けるまでが大変です。歩くから走るまでは実は簡単です。走るのって、実は、早く歩くだけのことです。
人間は、しっかり歩けるようになったら、それからは、いろんな違ったスタイルの歩き方を学びます。

中国語も、万能な単語をしっかり身に付けてからは、それの横展開をしましょう。
先ずは、上位概念的な単語を身に付け、
次には、下位概念的な単語を学ぶこと。

日本語で例えると、
・特許を出す→特許出願
・意見書を出す→拒絶応答
・お金を出す→年金納付

このように、全ては「出す」で意味が通じます。「出す」で自分が言いたいことが言えるようになってから、余裕があれば、「出願」「応答」「納付」みたいな単語を学べばいいです。

5,新しいスポーツを学ぶ時、どのような人が早く学べると思う?

新しいスポーツを学ぶ時、どのような人が早く学べると思いますか?
私がスキーを学んだ時の経験談です。
私は、日本に来て、30歳過ぎて初めて、スキー場に行きました。
私の幼いとき、中国ではスキー場が流行って無かったので、私は、中国でスキー場に行ったことはありませんでした。
初めてスキー場に行って、我々大人の初心者3人がスキーのやり方について、先生に教えてもらうことになりました。
その時、ある女性の方は非常に苦労しても中々上達できませんでしたが、私は、すぐなれるようになりました。
その理由は、私が幼い時からスケートができていたからだったらしいです。
スキーに近いスケートと言うスポーツができる人だったので、新しいスポーツであるスキーも早く身につけたでしょう。

言葉を身に付けるのも、これと同じです。
いきなり専門用語を必死に暗記しても、中国語が早く上達できません。
それは、近道に見えるけど、実は、遠道かも知れません。
我々がやるべきことは、怖がらず中国語で喋る環境に入り、しっかりと時間を掛けて訓練することです。
そこで、基礎的な中国語がしっかりと身についたら、そこからの横展開は非常に早いです。
逆に言うと、その基礎的な中国語ができてない状態で、短い時間を掛けるだけで、いきなりある特定分野でのみ、中国語で喋るようになりたいと思っている方、そんなことはないです。
近道に見えるけど、実は、それが遠道です。
新しいスポーツを身に付ける過程を念頭に置いて、そのやり方で中国語を学びましょう。

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