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【デザイン事例紹介】イヤクル - “医薬品ロス”をクルっとなくす調剤薬局のためのフリマアプリ

“医薬品ロス”の社会課題解決を目指す株式会社イヤクルが運営する、調剤薬局のための専門フリマアプリ「イヤクル」のUIデザインを担当しました。クライアント様とのヒアリングを通じて、ゼロイチから要件定義を行い、“親しみやすさ”と、分かりやすさを追求したストレスフリーなデザインを目指しました。


プロジェクトについて

  • クライアント:株式会社イヤクル

  • 公開:2023年4月

  • 対応デバイス:iOS/Android

  • デザイン制作期間:約3ヶ月(販促アイテム等を除く)

  • 使用ツール:Adobe XD

  • 担当範囲:アプリUI、ロゴ、ストア用ビジュアル、DM等販促アイテム

  • 目的:“医薬品ロス”の社会課題解決/アプリ新規ユーザーの獲得

  • 効果:親しみのあるデザインで、他社サービスとの差別化に成功。ユニークなポジショニングはユーザーからも好評を受け、サービス全体のブランディングにも寄与。

イヤクルとは

処方箋の変更などで生じる、年間120億円分もの “医薬品ロス”。「イヤクル」は、日本初の医薬品の不動在庫を取り扱う調剤薬局のためのフリマアプリです。「イヤクル」が請求・支払を代行することで安心・安全な取引を提供し、全国に約6万店舗ある調剤薬局を繋ぐプラットフォームを目指しています。

また、SNSによる情報発信も積極的に行われており、Noteのアカウントでも経営や開発に関する記事を執筆されています。

注力したポイント

ヒアリングからイメージを可視化し、要件定義の明確化

イヤクルとして初のプロジェクトということもあり、サービスの機能要件については出揃っているものの、デザインのイメージについては“ほぼ白紙の状態”からのスタートでした。また「医療業界について理解してもらえるのか?」というご懸念もお持ちでした。

そこで、最初は必要機能を「キーワード」のみでご提示いただき、ヒアリングを通じて、“たたき台”となるデザイン案を作成。クライアント様のイメージを可視化しながら要件定義を明確化することで、デザインからブランドイメージを確立していきました。また医療業界における専門的なユーザーニーズも主体的に咀嚼し、デザインとしてお戻しするなかで、相互の認識をすり合わせ、着実にサービスへ落とし込んでいきました。

“親しみやすさ”をカラーリング、コピーライト、ロゴなどで表現

公共性が高い業界の特性上、個性や主張を抑えたデザインになりがちな医療関連のデザインですが、ヒアリングを通じ、「ややカジュアルな方向性」をご提案。他社の類似サービスにはない“親しみやすさ”を兼ね備えたユニークなポジショニングのサービスが誕生しました。

カラーリングは、クライアント様のご希望も反映し、 イエローをアクセントカラーとして採用。“付箋”をイメージした馴染みやすいトーンに調整し、「親しみやすさ」を演出しました。「信頼感」を醸成するブルーは、イエローと相性の良い色味に調整し、リンクやテキストなどに使用。ブランドイメージを形作れるように、慎重に全体のカラーバランスを整えました。

また、「イヤクル」のコンセプトをワンセンテンスで表現するコピーライトをご提案し、採用いただきました。ヒアリングとサービス名の再解釈を行い、“クルっと”というカジュアルな言い回しで明快さと柔らかさを表現しています。

さらに、サービスロゴも、クライアント様のご要望をもとに「ペンギン」をモチーフにデザイン。アプリ全体のカラーリングと統一しながらも、くちばしをシンボリックな“錠剤”に置き換えることで、ブランディングのコアである“親しみやすさ”を強調しています。

フロー図をもとにしたすり合わせと、過不足のないデザイン提案

明確な要件定義を進める上で、フロー図をもとにしたすり合わせも実施しました。一般的なフリマアプリの枠組みを活用しながら、ユーザー導線をもとに、クライアント様と過不足のないデザイン設計を進めました。

例えば、出品画面におけるユーザー間のやり取りにおいて、オープン化されたレビューに加えて、クローズドなメッセージ機能を追加するなど、匿名性が低いサービスならではの、ユーザー目線からニーズを深堀することで、必要機能の追加や重複機能の統合をご提案し、より洗練されたUIに磨き上げていきました。

ストレスフリーな“わかりやすさ”を追求した細やかな工夫

また、多機能性ゆえの複雑さを鑑み、ユーザーのITスキルに関わらず、誰でもわかりやすい設計に重点を置きました。

「会員登録」においては、断片的に入力/保存ができるデザインをご提案しました。「薬局開設許可証のアップロード」など、従来のTo C向けフリマアプリよりも専門的かつ煩雑なフローにおいても、無駄のない操作性を実現しました。

さらに、仔細な情報登録を必要とする「医薬品の出品」においては、「バーコード読み取り」による自動入力をはじめ、記入内容の「即時チェック機能」を追加することで、より手軽でスムーズなUIを確立。忙しい日常業務の合間でも、ストレスフリーにご活用いただける工夫を施しています。

ブランドイメージを統一した書類フォーマットやプロモーションデザインの作成

そのほか、UIデザインから確立していったブランドイメージを踏襲し、「店舗間移動伝票」などの各種専門書類のデザインをはじめ、販促用のDMデザインもトータルで担当。レギュレーションの作成などを必要とせず、アプリのUIデザインからプロモーションまでブランドイメージを統一しながらスピーディーなクリエイティブ作成を実施しました。

お問い合わせ

クライアント様のご要望にお応えするのはもちろん、コミュニケーションを通じて、潜在的なニーズの掘り起こしや丁寧な認識のすり合わせを行います。また「1を頼めば、2,3が返ってくる」をモットーに、プラスアルファのご提案でプロジェクトの具体化を推進いたします。
資料や素材がなくても構いません。
「こんなことを考えている」「こんなサービスを作りたい」など、まずはお気軽にお問合せください!

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