誰よりも真剣に路地裏を遊び倒すあなたへ。【創作大賞感想】
一筆申し上げます
創作大賞の締切が過ぎ、少しほっとするような、寂しいような、そんな日々。
みのむし先生におかれましては、いかがお過ごしですか。
わたしは長かった一学期がようやく終焉を迎えつつあり、「なんでこのクソ忙しい時に締切なんだよ!」と今更ながらにキレそうです。
#どうでもいいか
先生の6万字にも及ぶ長編、毎日更新を楽しみにしておりました。
「なんのはなしですか」の中の何か一編ではなく、「なんのはなしですか」そのものの概念を実写化かアニメ化か映画化かコミカライズか分からないけれど、そういうものにしたら、こうなるのかなという世界が描かれておりました。
豊かな登場人物は、画面の向こうに実在する(と思われる)路地裏の住人。
最後には総勢24名もの難民が登場しました。
先生はその24人もの人物の記事を丁寧に読み、物語世界に溶け込ませていった。
難民たちが好き勝手に書き散らしている記事を厳選し、エピソードとして使う。それも、物語が破綻しないように、です。
これは、記事を読み、紹介をすることよりもはるかに難しく、高度な技でないかとわたしは思うのです。
そして先生はこの物語を紡ぐ傍ら、ある日突然「なんのはなしです課」の隣に「どうでもいい課」を設立、その回収作業及び報告書の作成も行なっておられた。
なんのはなしです課長がブラック労働でどうにかなりそうになっているのを目の当たりにしながら、同じことをはじめた。
そして「どうでもいい課」も少しずつ大きくなっています。
正直、お二人ともどうかしていると思います。
今回先生の紡いでくださった物語に登場する難民たちの中には、わたしとは直接やりとりをしたことのない方もいます。
でも、みんなどんな人なのか、どんなことを書いているのか、なんとなく知っている。
路地裏の住人は皆ゆるやかに繋がっているんだって、そう感じることができました。
「なんのはなしです課」課長の作った世界を舞台に、先生は誰よりも真剣に遊び場を見出し、楽しんでおられるのですね。
毎回毎回内輪にしか通じない笑いを貪欲にとりに行き、最後の最後に「なんのはなしですか」課長の過去記事を真剣に読んだものにしか分からない仕掛けを施す。
創作大賞応募作品ではあるけれども、「なんのはなしです課」課長に捧げた物語であると如実に示してくるその姿勢がとんでもなく好きです。
そう、これは壮大な「推し事」。6万字を超える「推し事」。
みのむし先生の目指すところとわたしの目指すところは、表現方法は違うけれど根幹では同じなのだと、同志なのだと、勝手に思っております。
推しにありがとうを伝えたい。返したい。純粋に応援したい。好き。
この気持ちは #どうでもよくないか と言うべき尊いものです。
わたしは常々、オタクの推し語りからしか得られない栄養があると感じております。
蒔倉 みのむし先生。
わたしは今、先生からしか得られない栄養を摂取しています。
この栄養はプリンセスからも、オヤジからも、WBからも、「なんのはなしです課」課長からも、絶対に得られない栄養なのです。
そしてわたしはこの栄養なくして生きられない体になってしまいました。
責任……とってくださいますよね?
感想にあの呪文を唱えるのはわたしの流儀に反しますが、今回ばかりは呼ばないわけにはいきません。
すべての始まりですから。
ご唱和いただけますか?
せーのっ
時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。
かしこ
令和6年7月24日
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蒔倉 みのむし先生