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戦争のゆくえ

こんばんは。
たけのこ派どもの寝ぼけた頬にビンタの一発でも喰らわせ、天下にきのこの山のすごさを轟かせようと路地裏で暗躍する裸体の平和主義者、めぐみティコです。昨日某木の子課長に冬虫夏草疑惑があると報告されて以降、わたしの中で妄想が止まらないので今度冬虫夏草の小説でも書こうと思います。
冬虫夏草ってえっちですよね。
なんのはなしですか
(合わせ技ってこうですか教えて先人たち)


先日、「戦争の話」という記事を書きました。
同志きのこ派の団結を促し、今こそたけのこ派どもを一掃しようと呼びかけるものでした。
そうすると、たけのこ派どもの親玉・マイトンさんからアンサー記事が届きました。
まずはこちらをご覧ください。


わたしは実に恥じ入りました。
マイトンさんはたけのこ派どもの親玉であるにもかかわらず、きのこの山を実食し、その素晴らしさを食レポしてくださっています。
器の大きさが違うことをまざまざと見せつけられました。
わたしはたけのこ派どもを泣かせ、屈服させることしか考えていなかったのです。
さすが、世界に羽ばたき高く飛びすぎて宇宙にその名を轟かせるイケメン・蒼 広樹さんと日夜挨拶バトルを繰り広げているだけあります。


これは……。
わたくしもたけのこを実食しないわけにはまいりません。

夫がコンビニに行くというので、おつかいを頼もうかと思いました。
しかし、わたしがきのこ過激派だということは彼には知られています。
そして、夫はたけのこ派なのです。
彼はこう言うでしょう。

「お? ついにたけのこ派に寝返ったか?」

これはいけません。
きのこの山を崇め奉る者として大変な屈辱です。

また、別の可能性として、夫と知り合ってから20年以上きのこ派をつらぬいてきたわたしが、急に「たけのこの里を買ってきて」と言い出したら、あらぬ疑いをかけられてしまうかもしれません。
そう……つまり。

たけのこ派との浮気。

これも絶対に避けたい事態です。
性格の不一致と妻の不貞とで、十分に離婚事由として認められるでしょう。
慰謝料を支払わなくてはならなくなります。

しかたないので、自分でこっそり買いに行くことにしました。

仕事前にいつものコンビニに寄ります。
朝のコンビニは、その日の昼食や朝ごはん、タバコを買う人々で賑わっています。
わたしは真っ先にお菓子売り場に向かい、吊り下がっているたけのこの里食べ切りサイズを手に取りました。

指先に心臓があるようです。
こめかみの辺りまで自分の鼓動が響いてきます。
隣に並ぶきのこの山の視線が痛い。

そう、これは明確に裏切り行為であるからです。

あの自衛官も、この女子高校生も、そこの保育士ふうの女性も、店員さんも、みんな同志きのこ派に見えてきます。
寝返ったのか。
そんな声が聞こえてくるようです。
今のわたしは絶対にたけのこ派に見えていることでしょう。
これは違うの、ただnoteで器の小さい女だと思われたくなくて、たけのこを一時的に摂取しようとしているだけなの、と叫びたい。
そんな衝動を抑えながら、わたしはレジで会計を済ませました。

家でこれを食べるわけにはいきません。
空のパッケージを夫に見られてはいけないからです。
家に帰る前に食べ切り、パッケージを秘密裏に処理する必要があります。

放課後の職員室……も危険です。
わたしがきのこ派であると言うことは、同僚にも知れ渡っているからです。
寝返りや浮気を疑われては仕事にも支障が出ます。

帰りの車の中でこっそり食べて、コンビニでコーヒーでも買うついでにパッケージを処理しよう。

そう決意したはずなのですが、朝買ったたけのこの里食べ切りサイズは、今もわたしの手元にあります。
仕事カバンの中に入っています。
帰りの車内で食べるのを忘れました。
例のリレー小説が完成したので早く読みたくて、たけのこのことなんてすっかり忘れていました。

たけのこの里を隠し持っていることを、夫にバレずに夜を越せるか。
わたしの長い夜はまだ始まったばかりです。


参加しています。54日め。

「なんのはなしです菓」と「挨拶文を楽しもう」が同時に遊べて非常に満足です