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40歳のシンデレラ

昔からお姫様には憧れがあった。
幼稚園の頃からずっとチラシの裏にお姫様を描き続けて・・・

結婚式でウェディングドレスを着たときは、夢が叶ったと思っていたけれど。

ウェディングドレスを着れば誰でもお姫様になれると、ここから救い出してくれるとずっと信じていたけれど、それは違った。

自分を救うのは自分自身しかいなかったんだなぁと今なら思える。

今の相方に会った時、最初にお願いをしたのだ。
「私をずっとお姫様扱いしてほしい」
と。

6年ほど前まで、確かにお姫様扱いはしてもらっていたけれど、ギクシャクすることも多くて、ODを繰り返したりしてセルフネグレクトみたいな状態が治らなかった。
このまま一生、このままなんだなぁと思っていたけれど・・・

4、5年前に仕事を完全に辞めてしまって、完全な専業主婦になった。
最初の一年くらいは失業保険で暮らしていたけれど、その頃少し焦りがあった。

このまま世間から取り残されてしまうのではないか。
失業保険の期間が終わったらどうしたらよいか。
A型事業所にも見放されているのに、もうまともな仕事はできない。

しかし、私はそこから踏ん張った。
出勤することが困難なら、家で仕事をすればいいじゃないか。
私にできることはなんだ。

そう、絵と、文章だ。

そこからはがむしゃらに頑張って。
そもそも37、8歳になるまで、自分の腐った過去にしがみついて、努力しているふりをしながら不平不満しか言わず腐り続けていたのだ。

頑張っている最初の2、3年は、相方のゲーム依存症がひどくてDやモラハラもひどくて、心が何度も折れそうになった。

でも、今、少しずつ芽が出てきている。
もしかしたら花が咲くかもしれない。

すると、相方がその私の努力を認め始めた。
そして、そこから私はお姫様になった。

そう、お姫様に足りなかったのは努力だった。
「自分で生きよう」
という努力。

私はずっと「誰かが私をお姫様にしてくれる」のを待っていただけで、何も自分ではできていなかったのだ。

お姫様は歩く。
自分のチカラで。

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