【連載小説】透明な彼女 vol.6「二人暮らし」
その日から俺とユイの二人暮らしが始まる。
相変わらずユイは十歳くらいの少女のままだ。
コンビニに行くと、俺はユイに何が食べたいか尋ねる。
横にいた人が怪訝そうにこちらを見る。
ユイは
「あたし、幽霊だからお腹空かないよ」
と笑って言う。
「そ、そうか……」
俺はコンビニ飯を買って外に出た。
ユイが危なくないように俺は車道がわを歩く。
いつもの癖だ。
ユイは楽しそうに側溝の蓋を一つあきにとんで歩く。
そんな姿は今まで見たことがない。
年齢が下がっている