58.伝説のキャストへの断ち切れない想い
私は、伝説のキャスト「あいなさん」の常連のお客様からデートコースのご予約をいただきました。当日お会いしたあとは喫煙もできるカフェに案内して、その一カ所で2時間ほどを過ごすことになります。
そのお客様は、まず私に謝ってくださいました。「こんなことで呼び出してごめんなさい」と。
それからゆっくりと自分がどれだけあいなさんを想っているか、そして、誤解を解きたいということを切実に語ってくださいました。
お客様の想いは充分に伝わったところで、その日の120分のデートは終わりました。
私はその後、あいなさんと会った機会にすべてをお話しました。
しかしながら、やはりあいなさんのなかでどうしても逢えない理由があるのでしょう。話し合った結果、お客様の願いは叶いませんでした。
そんな報告も兼ねて、もう一度そのお客様に逢う機会がありました。また、120分のデートコースです。
私はお客様に、あいなさんにどんなふうに伝えたか、あいなさんがどんなことを述べていたかをお話しました。そのうえでお客様から、さらにもう一度交渉できないかということをうかがい、また、あいなさんにお逢いしてその旨を伝えました。
ところが、あいなさんの意思は固くやはり逢えないという結果になりました。お客様にとってとても残念なことでしょうが、本人がダメならどうにもなりません。
お店を利用されるお客様には、できればこんな結果になってほしくないなあと思います。
キャストだけが一方的に耐えるのではなく、お客様にもしていいこととしてはいけないことの節度を守ってほしいと思います。
私たちは、ロボットでも人形でもありません。
代わりはひとりとしていない、みなさんと同じ人間なのです。
そのことだけは、お金を払っていたとしてもわかってほしいことのひとつですね。
みんなが幸せでいてほしいーーきっと、キャストたちはみんなそう思っているはずです。
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