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(後編)画力だけじゃうまくいかない! 同人作家にインタビュー6 魚デニム『画力だけにすべてを注いでる戦士タイプは 絵描きとしては憧れますけど、食べていけない人が多い』



謎多き生き物、「同人作家」

年齢は?性別は?絵のコツは?ネタはどう考えてる?

以前は何の仕事を?趣味は?イケると思った瞬間は?

挫折は?どうやって乗り越えた?正直アレ何本売れた?

個人的な趣味と、この業界を歩くひとが役に立つと思い、聞きます!

インタビュイー:魚デニム(成人向け漫画家、同人作家、原画)

インタビュアー:青水庵(池田 オリジナルの成人向け同人作家)


■とはいうものの、商業はより画力が大切になる話。


魚デニム『当たり前のことですが、商業をやって、

画力って大事だなと再認識することがありました。

とある感想なんですけど、その感想ってのは

「DL同人の時は魚デニムってすげえ!っておもったけど、

プロになるとあんまり絵うまく感じない」というので…。

「DL系でセンスで売れた人が商業にいって

絵がうまい人たちに埋もれちゃうのは悲しい」

っていう感想をたまたま見つけてしまって。

商業は同人よりも画力っていうメインのカードが

みんなに注目されちゃうんだな。って感じました。


池田『なんとなく感じてることなんですけど、

お客さんがよりライトなのが商業だと思うんですよ。

エロい二次元絵のを見たい!って

一番初めに思ったあの若き日のころ…

いきなりDL.siteやDMMや虎の穴見に行くって発想よりも

(ネットの無料画像じゃ満足できなくなったら)

まずエロ漫画買う!という行動すると思うんですよね。


それで、自分たちがまだライトユーザーの時、

シチュエーションとかうんぬんかんぬんより、とにかく絵だ!

みたいな時あったじゃないですか?

それって今の下の世代もみんなそうなんだと思います。


魚デニム『あとは、我々もそうですけど、基本まず表紙みるじゃないですか?

お金を出すに値する存在のものなのかどうか?っていう。

同人でも表紙買いって言葉がある通りに、中身はクソだったよ~!

っていうのでも、表紙が良かったりするとつい手に取っちゃう。

だから画力はどうしてもこの仕事では基本になってくるから、

なんとかして手に入れなきゃいけない要素なんだなって痛感しましたね。


池田『そうですねぇ、DL同人でも売れてる人は

総じて画力高い人が多いですもんね。

自分みたいに、そんなに画力高くなくて食っていってる人は

少数派だと思います。

“なんでこの絵で売れるの?”ってけっこう言われますw

(自分が絵担当の作品のみ)

絵に関しては、僕も、そりゃそうだなって思ってる。

実の弟に、“お前よくこれでやっていってんな”って言われた時は

ちょっとカチンと来ましたがw

おまえが今旨そうに食べてる焼肉はその作品が売れた金で

くってるんですけど?って。

(前のインタビューで言っていた)デニムさんが言うカードのなかから、

画力以外のスペルカード使って戦ってると思ってます。

僕よりもっと結果出してるなぁと思う人は、総じて絵がうまいです。


魚デニム『即売会とかみても基本、

大手の人って絵が下手な人はいませんからね。


池田『そうですね、だから画力は大事ですよね。当たり前のことだけどw

でも個人的には画力以外のカードでとんでもなくウケてたりする作品が

出てくるとちょっとうれしいんですよねw

たとえば、これはゲームになっちゃうけど

“奴隷との生活”(DL.siteとDMMだけで約12万本超)とか、

アイスピックっていうサークルの“夏のオトシゴ”とか、

部数でいったら8、9万いってますね(インタビュー時)


魚デニム『すごい!


池田『夏のオトシゴは広告効果でかいとおもいますが、

でも売れたり新規ユーザー獲得したり、

なんらかの力があるからずっと広告で使われるってことですからね。

実際、僕抜けましたしw 

NTR作品なんですけど、NTR普段見ない僕でもあれはよかった。

白黒の20ちょっとの漫画なんですけど、絵自体はエロくて好きな絵柄だけど

抜群にクソ上手い!みたいな感じでもなくて、

でもそれがなんか僕的には・・・嬉しい!っていうか・・・w

自分はあの作品はスペルカードがよい、

具体的には自分みたいなNTRだめ派でも受け入れられた部分に

秘密があると思ってます。


魚デニム『そうそうそう、画力大事なのは変わらないとは思いますが、

今はそうじゃない人でも戦える術があるってすごい良い事で、

まあ僕もその恩恵のおかげでとりあえず、今のつたない画力でも

ある程度食べていけるんですよね。

絵描きとしては上を目指したいので、絵の練習はかかしませんが。


池田『物理攻撃力は高いほうが強いですもんね!


■画力しかなくて食えなくなる同人作家の話。


魚デニム『大魔道士で最強になるのもいいですけど、

魔法剣士で最強を目指したいですねw


池田『あははw いわゆる勇者ですね?


魚デニム『そうそうそう、基本的に大手の人たちって

勇者タイプの人が基本だから。


池田『そうですね、朝凪さんとか勇者ですよね?

https://twitter.com/victim_girls?lang=ja

魚デニム『勇者ですねっ!


池田『腹パンしてるけど、勇者w

腹パンの勇者w 


魚デニム『腹パンの勇者w 


池田『あはははは! …僕は魔法使い?


魚デニム『大魔道士とかじゃないですか?


池田『この業界で魔法使いって肩書きは嫌だなぁw


魚デニム『あははっ 同人界の大魔道士~みたいなw


池田『なんか嫌だなぁ・・・!でも、この人は賢者!とか

そういう職業でたとえるのは面白いですね。


魚デニム『賢者・・・w あははwそれもちょっと…

RPGでもそうですけど、器用貧乏系の魔法剣士って

基本的に1番弱いじゃないですか?


池田『そうですねー・・・本当そう思う。


魚デニム『絵はそれなりに上手いけど

それ以外のスキルは大して高くないっていう。


池田『僕ずっと思ってることがあるんですけど、

例えばある作家が剣を振りたかったとしても、

実はものすごい魔力を秘めていて、魔法は全然使わずに

剣ばっかり振ってたりしたら、それはちょっともったいないじゃないですか?


魚デニム『ですねぇ、でも意外と居るかと。

あと、画力だけにすべてを注いでる戦士タイプは

絵描きとしては憧れますけど、食べていけない人が多いですね。


池田『うん。わりと…いると思います。


魚デニム『食べるための術っていうか、

そういうスキルが絶望的に無くて、お金につなげられないっていう。


池田『趣味でやってるなら別にいいんですけど。


魚デニム『でも専業でやってる戦士タイプの人のなかにはけっこう居て。


池田『うんうん、専業だけど剣をほとんどメインに戦ってる。

でも、とんでもない剣さばきが出来るわけではないとか・・・。


魚デニム『あとは、すごい剣さばきはできるんだけど、

性癖とかが特殊だったりして、王道じゃない。みたいな。

絵描きとしての人気は出るんだけどお金を落としてくれるかっていうと

割とそうでも無かったりとか。

あとは、まあまあ食っては行けてるけど、この人の剣の才能だったら

もっと他のスキルの勉強とかすれば、もっともっと上の目指せるのに!

みたいな。


池田『ホイミくらい覚えたらいいのにっておもう人はいます。

ある人は、めちゃくちゃ剣が上手いんだけど回復とか使えないから、

戦ったあと、スタミナ回復に時間がかかって、どうしても敵を多く倒せない。

するとなかなか生活がよくならない。

好きなことをして、物を作って生きていくっていう

最高の創作活動をしたくても、まず生活できなきゃ成り立たないわけで、

その生活がぎりぎりを通り越して、ついに破綻してしまって…

才能あるのに、結局作家としてやっていけない事態になってしまった

剣の達人がいましたね。

それで魔法とか上手い人と組んで仕事をするようになって、

とりあえずはうまくいきました。


魚デニム『そうそう、パーティー組んで総合力で強くなる

っていう人は居ますね!

一般漫画なんかも、原作者と作画でタッグ組んでやってる。

っていうのありますし。


池田『デスノートとかバクマン。の

小畑健さんと大場つぐみさんとか有名ですよね。

ワンパンマンの村田雄介さんとONEさんとか。


魚デニム『あとはアニメとかでも、

OPの作画監督すると超カッコイイOP作るし、

絵もいいんだけど、話をつくるのは微妙で…。

作画監督だけしてほしい!っていう人がいるんですよね。

そういう人が話し作りが上手な監督と組むと、

化け物みたいな作品が生まれたりだとか。


池田『自分がどういう職業(タイプ)なのか

わからない人もいるじゃないですか?

そういう時はどうしたらいいんですかね?


魚デニム『うーーん…分かってても

スペルカードを覚えるモチベーションがなくて

やらないひとっていうのはいますからねぇ。


池田『まぁ、その場合はやりたくなかったらしょうがないですよね。

そういう人じゃなくて、真剣に専業で食っていきたいけど、

どうしたらいいか?

っていう人に対しては…HUNTER×HUNTERの水見式とかあったらいいのに。


http://kirua-hunterhunter.com/mizumisiki/


魚デニム『あははははw 

葉っぱが動いたから貴方はおねショタが得意!とか?


池田『そうそうw 

同人業界にも、分かりやすい何かがあったら良いんですけどね。

その人の作品みたらわかるとは思うけど。


魚デニム『でも戦士タイプだとかそういう人って、

そういうスキルが無いから戦士である。

っていうのもあるんじゃないですか?分からないから、戦士をする。って。


池田『うーん、そうですねぇ。


■同人誌の表紙で損をしている人の話。


魚デニム『あとその手の話でもったいないとおもうのが、

この人すごく良い本描くのに、表紙の絵が絶望的!って人いるんですよ。


池田『それは話も良いのに?


魚デニム『話も良いし、絵も上手いのに、

表紙もキャラが立ってはいて上手いんだけど…。

表紙をパッと見て売れそうな感じがしない。っていう。

例えば、タイトルが明朝体そのまま使ってたりして、

もうちょっとこだわれば良いのにな。って思うものはあったりします。


池田『装丁の問題ですね。

じつは、そこ僕は苦手な分野なんですよ。

だからこの話はよく分かるというか、ギクッってしてますw

なんていうか…やりたくないんですよね。装丁ってw

中身作るのは楽しいし、頑張るんですけど…。

やらなきゃいけないんだけど、やりたくなくて。

僕はかなり中身重視なタイプで、読んでもらったら伝わるから

いいんじゃないの?みたいなのどこかで思ってて…。

でも装丁は入り口じゃないですか?

まず興味しめして、手に取ってもらわないと。

DL販売だったら、まずサムネイルから入って、

紹介画像(560×420の)⇒サンプル⇒本文(読む人は)⇒値段確認。

で、そこまでいって最終的に購入する気がおきたら、

カートに入れるって流れだと思うので、

冒頭のサムネイルとか、パッケージ画像ってホントに大事。

あとアフィリエイトで貼られるものは主に紹介画像だから、

紹介画像は特に大事。でもあまり得意じゃないんですよね。

だからたとえば、まろん☆まろんさんとの合作は、

まろん☆まろんさんが紹介画像を作っています。

あの人は絵もうまいけど、ああいう装丁の部分、デザインも

ほんと得意な人なので。

僕が作る紹介画像とは、全然うまさが違う…w

出版の世界では装丁だけをやる人っていうのもいるらしいですね。


魚デニム『知り合いのバイク乗りにデザイナーさんがいるんですけど、

その人なんかはロゴ作ってくれたりしますね。タイトルとかの。

あ、もちろん有償ですけど。


池田『おお~!

同人の表紙だけ作るの好きな作家さんとかいないかなw?


魚デニム『商業の単行本だと、色塗りだけ

他の作家さんがやったりとかはありますけどね。


池田『あ~、エロゲもそれあるか。


魚デニム『表紙って敵の…お客さんの…ボスに!まず第1撃を与える。

距離を詰める行動じゃないですか?


池田『先手とれるかどうか、みたいな?


魚デニム『効くかどうかは置いておいて、とりあえず攻撃しないと

話が始まってこないから。だから表紙買いってよく悪く言われる話ですけど、

表紙買いさせるってひとつの才能だと思うんですよね。

とりあえず手にとってもらう。っていう。


池田『僕、それでコミケで何回も裏切られてますw

裏切られません?表紙が1番絵がエロいんだけど、

中身見たら1、2ランクくらい下がってて話も全然・・・みたいな。


魚デニム『んー、とりあえず次の旅に行く路銀は

手に入るわけじゃないですか?


池田『でも一回それやられるともうそのサークルはいいかな・・・

ってなっちゃいます、僕は。


魚デニム『とりあえず路銀を手に入れて次の旅までに

レベルアップしてれば良いんですよ!


池田『なるほど。たしかに。こういうの職業にかえるとわかりやすいですねw


魚デニム『RPG優秀ですもん。


池田『RPGは本当に・・・うん。人生の縮図かもしれない。


魚デニム『ほんとにそうだと思う。


■絵を描く工程と使用しているソフト


池田『絵描く工程でソフトってなに使ってますか?


魚デニム『漫画だったら同人、商業どちらでもクリップスタジオです。

落書きとかだったらSAIです!

あの水彩感は他には変えられないものがありますね。


池田『SAIを仕事で使ったりはしないんですか?


魚デニム『1枚絵だったら使いますけど、ページが何枚もあるものだと

クリップスタジオにしちゃいますね。


池田『ラフ、ペン入れ、線画、塗り なんでもクリップスタジオですか?


魚デニム『仕事は全てクリップスタジオです!

塗りは遊びだとSAI、仕事だとクリップスタジオですね。


池田『線画はSAIがいいって聞きますが?


魚デニム『僕はクリップスタジオが好きですね。


池田『それは何か理由があるんですか?


魚デニム『説明が難しいんですけど、使用感が。


池田『その2つのソフトで描くんですね。

それは自分でそういう風に自然となっていったんですか?

それとも誰かから聞いたんですか?


魚デニム『うーん、SAIは非常に優れたソフトじゃないですか?

それでパソコンで絵描こうってなって最初に入れたソフトでした。

僕は初めての漫画が商業だったんですけど、商業で漫画を描きませんか?って

なったときに、漫画って何のソフトで描くんですか?って聞いたら

今の主流はクリップスタジオですね、ってなって。

それでクリップスタジオを使い始めました。

その頃はコミスタはもう終わっていたというか。


池田『終わっていた・・・?


魚デニム『これ以上コミスタは更新しません、サポート終了!みたいな。


池田『ああ~。


魚デニム『それでクリップスタジオは今から開発します、ってなって、

周りからはコミスタのほうがいいよって言われてましたけど。

結局コミスタ使っても将来的に移動せざるを得ない状況だったので・・・

移動しなきゃいけないんだけどコミスタに慣れすぎちゃってな~。

みたいな話も聞くので、だったら最初からクリップスタジオ使ったほうが

そういうこと感じずに、ストレス無く描けるんじゃないの?って思って。


池田『そうですよね便利な機能いろいろあって、

これからも追加されていったりしますもんね。


魚デニム『僕はまあそれが最初に触った漫画ソフトだったから

これコミスタだったらな~とかいう悩みは無く、気持ちよく使えてますね。


池田『描いてて、気分乗らない。とかあるじゃないですか?

今日調子でないな~みたいな。そういう時って・・・?


魚デニム『あ~~~…。

仕事するとき、“やる気はやり始めてからついてくる” 

みたいな言葉を機に描いてるっていうか。

結局先延ばしにすると自分の遊ぶ時間が減るって考えてくるので、

ノルマ決めてやってます。


池田『ノルマできる人なんですか?!(自分ができないので)


魚デニム『一応決めたノルマはやるタイプですね!


■私生活 趣味 ほしい車の話。


池田『しっかりしてますね!

千葉にいるんですよね?シンガポールからはずっと千葉ですか?


魚デニム『山形で生まれて、いったん千葉の木更津で少し過ごし、

シンガポール行って、…あれ?違うなwちょっとまってください。


池田『あははw


魚デニム『え~っと…

山形⇒シンガポール⇒木更津⇒市原⇒津田沼 みたいなw

だからシンガポールのあとはずっと千葉にいますね。


池田『やっぱり改めてこうやって聞くと、初めて知ることって多いなぁ・・・。


魚デニム『意外とありますよね。

仲良い友達とかでも、え!そうだったの!とか。


池田『作家さんってけっこう繋がりあるじゃないですか?

よく会う人たちって?


魚デニム『池田さん、四万十川さん、バイク仲間だとmomiさん。

momiさんとは普段からスカイプしたりする仲ですね。

あと離れてるからあまり顔合わせられないんですが、

あきのそらさんとか中之空さんとかその辺り。

遊ぶ!ってなったときもだいたいバイク絡みが多いです。


池田『バイク以外の趣味って何かあるんですか?


魚デニム『え~。ファッション、インテリア、サバゲー…。…。


池田『あと革が好きですよね?

ブーツとか、インテリアとか革製品が多いイメージ。

アメリカの古き良き革製品みたいな。


魚デニム『そうですね好きですね。

アメリカの1900年代の初期から中間くらい。


池田『あとアメリカンなコーディネートっていうか、部屋も服装も?


魚デニム『そうですね、普通のカジュアルも、古いやつもすきです。


池田『前にもらった部屋の写真載せたいですね~、おしゃれだったんで!


魚デニム『ああ全然いいですよ!


池田『あと作業環境も。


魚デニム『部屋掃除しないとw今ペットボトルが…。


池田『まあきれいな感じにしてくださいw

池田『自分の描いたキャラがフィギュア化したらうれしいですよね~?


魚デニム『それは~最高でしょうね!


池田『この仕事の夢とか目標の1つですよね!


魚デニム『僕、実はファンの方から

痛車化してもらった事あるんですよ!2台。


池田『え!2台も!?


魚デニム『フェアレディZとGTR。


池田『それすごくないですか?w


魚デニム『まあ昔かいた趣味絵を、その人たちが個人的にやっただけで、

別に何かの公式でとかそういうのでは無いんですけど、

使わせてくださいって2人から連絡きて。

お金目的とかでなければどうぞ使ってください!って。


池田『おおお~、フェアレディZに貼ってあるんですね~。

自分のにはやらないんですか?w


魚デニム『ぼく痛車は・・・w

バイク自体もアメカジファッションで乗れるバイクっていうのがすきで、

だからVストロームもミリタリー調にしたんですよ!

あんまりスポーティスポーティしてないじゃないですか?


池田『たしかに。


魚デニム『スポーティなやつってかっこいいんですけど、

旅に出て写真撮ったときに浮くんですよw田園風景とかを背景にすると。


池田『なんだろう、近未来的な感じw


魚デニム『そうそう、だから風情がなくてちょっとな・・・ってw

あのバイクはカーキ色なので風景にマッチするんですよ~!

あと、もともと旅バイクだから荷物たくさん乗せられるし。


池田『でもそのバイク熱が、最近冷めつつある?


魚デニム『ちょっとここ1年ちょいで色々やりすぎましたねw

(最近また再熱している模様)


池田『何キロ乗ったんですか?


魚デニム『2台あわせて3万km以上は乗ってます。


池田『あはは、すごいw


魚デニム『しかも僕ってバイクとかああいうもの買った時に

速攻でカスタム終わらせたいタイプなんですよ!

少しずつ少しずついじっていくんじゃなくて、

全部最初にパーツ買って!一気にやって!って。

だからもういじるところが無いですね。


池田『あとは使うだけ。みたいな?


魚デニム『エンジンの中まで!ってなるといくらでもいじれますけど・・・

性能がどうとかあまり興味なくて見た目が良ければ。って感じなので。


池田『次は車が欲しい?


魚デニム『車欲しいですねえ・・・


池田『なにが欲しいんですか?


魚デニム『非常に高価な車なので、それを買える様に仕事頑張ります!

とか言いたいんですけど、車種を言うと叩かれそうですねw


池田『叩かれる車種なんてあるの!?


魚デニム『高いんですよ・・・


池田『雲の上の額なので買える様に頑張ります!

とか言っても叩かれるの?w


魚デニム『それでもし来年買ったら“コイツ・・・!”ってなるじゃないですかw

コイツもう買えるようになったぞ!ってw


池田『そんなにすごいの?


魚デニム『スーパーセブンっていう車なんですけど

一番うえのグレードだと900万くらいします。


池田『それの一番上のが欲しい?


魚デニム『それはさすがにオーバースペックすぎるので。

でも標準的なのでも500万くらいします。


池田『外車ですよね?


魚デニム『そうですね、屋根もないし扉もないです。

http://image.carcast.jp/article/original/4640.jpg


池田『わあ~ロマン!渋い・・・扉もないの!? 


魚デニム『おしゃれなクラシックカーみたいな見た目で、

スポーツも出来るみたいな。

それに乗って自分の好きな服に身を包んで、人生満喫したいです。


池田『例えば、これでどこに?


魚デニム『紅葉の下を走ったり、森林の中走ったり。


池田『青森とか北海道とか?


魚デニム『富士山の周りとかもそういうところ多いんですよ~。

キューベルワーゲンって知ってます?これもほしい車なんですけど、

僕が欲しいのって屋根がないタイプなので、

まず、立体駐車場とかがあるマンションとかに引っ越さなきゃいけないw


池田『引っ越せばいいのでは?


魚デニム『う~ん…(金銭面が)現実的じゃないですw


池田『デニムさん仕事で全然下降してないから、大丈夫じゃ?


魚デニム『えーこれフラグなんじゃないかなw

CG集出して売れなかったら池田さん爆笑しそう!

うわ~コケた~!デニムさんコケたw って


池田『アハハw うわ~これ何ヶ月かかったんだろうな~ みたいな。


魚デニム『ご飯奢って~お金ないよ~みたいな。


■今のDL業界について。

ビッチ系CG集はいけるのか!?


池田『でもけっこう本当に、順調ですよね?


魚デニム『いやぁ…今作ってるCG集が、

キャラクターデザインまでは済んだんですよ!

この子たちで行こう!みたいな。

でも最近のDLsite見てて、あ~このCG集絶対エロいわ!買うわ!

って見たら、思った以上に数字が伸びてないっていう事が何度かあって、

自分の知ってる時代とちょっと違う。

って思って・・・。


池田『うーん、今はちょっと変わってきた気がします。

DL同人業界が大きくなってきたから。その変化が表れてるような…。

DMMとDLsiteの住み分けが出来てきて、CG集やデジタルコミックの

AV寄りシチュというか、リアル寄りなやつはどんどんDMMが

強くなってきてて、DLsiteはゲーム向けとかオタク向けなのが強くて。

DLsiteでリアルよりなシチュの作品が売れないわけじゃないけど、

DMMが広告かけて当たったらすごくデカいんですよね。

6~8万本、ものによては10万本以上売れる作品も、

数える程度だけどあって。

ヒメカノ①は、DL販売のみのトータルでも20万本以上ですからね。

そういう意味で、昔と違う。


魚デニム『大ヒットとかは望んでないんですよ。

とりあえず今までの流れで、なだらかな上り調子で行って欲しいな。って。


池田『前より絵は絶対上手くなってるじゃないですか?

その点は心配ないけど、あとは選ぶシチュエーションとかキャラで

大きく変わりますが、そこで、奇抜なことして失敗したら・・・w


魚デニム『そこはいつも通りのセルビッチ水産(ビッチ系)で

行こうと思ってます!でも不安だなぁ…。


池田『じゃあ大丈夫だと思いますよ。

現状、ビッチ系が世間の空気にまったく合っていないてわけじゃないし。


魚デニム『色々多角化してる感じですか?


池田『前から人気のあるジャンルは今でも人気ある・・・かなぁ?


魚デニム『あるジャンルの一強って感じでは無くなったってことですか?


池田『もともと一強ではなかったと思いますよ。

今って、寝取られとか、調教とか、強姦とかハーレムとか。

そのジャンルのすごい作品!NO1!っていう作品が

現れてきた感じがします。

そのジャンル自体の衰退とかはあんまり感じないですね。

むしろ、過去はそれほど人気なかったジャンルが、

よい作家さんが良い作品を作ってくれるおかげで人気になってきたりしてる。

奴隷との生活も、革命的な感じじゃないですか?

あれであの手のジャンルが開けるような…。


魚デニム『やっぱり、その奴隷との生活 みたいな奴隷モノがヒットすると

奴隷モノが流行ったりするんですか?


池田『うーん…流行ってないとおもう。

そもそもあれ奴隷でエロとかじゃなくて、

父性モノ?お父さんの気持ち?+恋人みたいな、

エロもあるし抜けるには抜けるんだけど

それを第一に目的にしたって感じではなくて。

エロ漫画って、買ったら抜くことだけしか考えないじゃないですか?

でも奴隷との生活はそれ以外のものをメインで求めてるゲーム。

だと思います。


魚デニム『守りたくなる の究極系が詰まってるみたいな感じですかね?


池田『だから可愛いんですよ!

「養ってあげるよ一生ぉおぉ!!」って気持ちになる。

シルヴィちゃんていう奴隷の子なんですけどね、

家に置いた当初は心凍ってるんですよ。

「私は幸せとは無縁なんです」みたいな。

その凍った心をどんどん溶かしていくと、

こっちの事好きになってくれるんですよね。

こっちのこと好きになりすぎると、

「ご主人様大好きです。好きすぎて…怖いです。捨てないでくださいね?」

とか言うんですよ。

捨てないようぅぅぅ~~!!!捨てるわけないでしょ~!!!

ってなるw 抱きしめる!みたいな。


魚デニム『あははw あれって我々日本人に売れたんですよね?


池田『どうなんですかね?

そこまでは分からないですけど。


魚デニム『あれを日本人が作れなかったのは悔しいですね。


池田『いや、海外の人か、日本の人かはわかんない感じですよ。

作者のHPにはアメリカに10年いて帰ってきたとは

書いてあるんですけどね。

でも、悔しいですねぇ・・・

僕も奴隷やってたから、奴隷はひどいことするのが当たりま…


魚デニム『ぷっw…ごめんなさい、奴隷やってたってあはははははw


池田『アハハッw


魚デニム『足かせとかつけて、ゴロゴロゴロってw


池田『そうっ!過去に奴隷やってたから!僕!

(青水庵の過去作に、奴隷を床にならべて

おっぱいの上を歩くという作品がある)


魚デニム『ズタ袋みたいな服着て

池田さんが何かをしてるって想像してしまってw


池田『ドラクエ5の主人公みたいなw


魚デニム『アハハハハハ


池田『まあ奴隷を扱ってたんですよ。


魚デニム『知ってます!知ってます!


池田『あれは自分の中で良かったと思う作品なんです。

奴隷にはひどいことをしなきゃいけない。っていう思いがありました。

でも一方で…奴隷に愛を与えて…奴隷もこっちを愛して…っていう話考えて、

いいじゃん!いいじゃん!って思ってたんですけど

でも“奴隷は純愛じゃないだろ・・・

これは自分がそう思ってるだけなんじゃないかな?”

と思って、心の中にしまったですよ。

いや…たとえそれを打ち出しても、あんな大ヒット、

僕には出来なかったと思いますけど、

でもちょっと悔しいですよねw


魚デニム『俺も同じこと考えてたのに~!みたいな?


池田『結局そんな人いっぱいいますからね。

でも昔奴隷やったことあるから!

やったことあるからこそ更に悔しいっていうかw


魚デニム『あははw


池田『革命的な作品だなあ・・・。

あんなものを生んでほしいですね、魚デニムさんに。

コレないでしょー!みたいな。


魚デニム『僕は良くも悪くも無難な作品を作るのが好きだから

ビッチでも、寝取られ系だとか描かないんですよ。

入門用みたいなのが好きなんですよ、誰でも楽しめるように。って。

その僕の作品で物足りないと感じたら、

もうちょっと濃い作品を作ってる作家さんのやつで

お願いしますって感じですね。


池田『入門編みたいなのが好きっていう好みは、強いと思います。


魚デニム『僕自体が、商品が売れる売れないは置いておいて、

自分がそういうシチュが好きだっていうのもありますからね。

独占欲が強いので。寝取られたくはないです。


池田『ほかに好きなジャンルは?ビッチだけですか?

単行本もビッチストリームだし。


魚デニム『自分で描くってなると、ビッチっていうか

“エロい事がすごい好きなキャラ”を好きになる傾向がどうしてもありますね。

ビッチとはちょっと違うものかもしれないんですけど、

同じヒロインと主人公が、1日中ひたすら飯食う時でもなんでも

ずっとヤり続けるだけ。

っていう作品があるんですよ。

ああいうのとか最高ですね。


池田『最高ですね。そういうの好きです。


魚デニム『小梅ケイトさんが描いてる作品の中にそういうのがあって、

セックスのギネスを目指すんだったかな?若干ギャグ調なんですけど、

男と女をベルトで繋げて1日中ヤり続けるみたいな話があって。

これやべーなっておもって。結構前の作品なんですけど。


■健康の話。 今年バイクで事故した話。


池田『そろそろ健康も気をつけなきゃいけないですね、年齢的に。

健康診断は行ってないんですよね?


魚デニム『行ってないですね。


池田『いやあ、マズいですよ…。

じゃあ健康のために何してるんですか?って聞いてもあんまり意味はない?w


魚デニム『野菜ジュース超飲んでます!


池田『あははwあははははっ


魚デニム『ふふふふっw


池田『…それだけ?!それだけか~w

でも今のところ具合悪いところはないんでしょう?


魚デニム『一切無いです!でも慢性的に肩甲骨のあたりというか、

首の付け根の背中の部分がこる。


池田『それはもうこの仕事してたらしょうがないですよね。

でも、背中がこってもないのに痛い!とかだったら怖いですけどね・・・。

内臓の病気の可能性あるので…。


魚デニム『あ、今年は肋骨折りましたね・・・。


池田『折りましたよね~バイクで。


魚デニム『人生で初骨折ですよ!


池田『あれ痛かったですか?


魚デニム『最初は、呼吸できないってこういう事なんだな。

って思いましたね。

バイクがのしかかって来て、軽いバイクのくせに退かせられないんですよw

ヴヴヴ…みたいな。


池田『呼吸出来ないんですか?


魚デニム『出来ないですね・・・


池田『バイクに潰されてるから?それとも衝撃で?


魚デニム『地面が胸にストレートにドカーンっていったので、

肺の中の空気が1cc残らずしぼりだされた感じですね。


池田『うわぁ…


魚デニム『あとやっぱりその瞬間から肋骨が折れてるから、

上手く呼吸が出来ないっていう・・・


池田『そのバイクはどうやって退かしたんですか?


魚デニム『2人で一緒に行ってたので、もう片方の人に手伝ってもらって。


池田『1人だったらちょっと・・・?


魚デニム『いやーヤバかったですね、

通った車に「助けてぇぇ~!」みたいなw


池田『あははw 怖いな、気を付けないといけませんねバイク。


魚デニム『原因も分かってるし、完全に自分のせいだったので。


■コミケで本を盗まれそうになった話。


池田『なんか変わったこと最近ありました?


魚デニム『そういえばコミケで見本誌パクられそうになりました。


池田『あ~、ツイッターでつぶやいてましたね…

どういう状況だったんですか?


魚デニム『なんか、気付いたら見本誌が無くて。

ちょっと目を離したスキに誰かがもっていったみたいで…。

それで左右見渡したら僕の本持ってるけど、

間違いなくその人は会計してないっていうか。

スペースに来てない奴が持ってて・・・

そこのお前待てよ!ってなって、止めて。


池田『うんうん。


魚デニム『その人が持ってた見本誌を引ったくって…ていうか、ぶん取って。

みたいな?


池田『その人はその気どんな反応してました?


魚デニム『ヘラヘラ笑ってましたね。


池田『“エヘッヘヘヘ”みたいな?


魚デニム『そうそうそう。


池田『なにそれ…なんか怖い・・・。

謝るでも無く、あっ間違えました、って言うわけでも無く?


魚デニム『返せよ!までは僕言ったんですけど、

その反応みた瞬間…“これ以上コイツと関わりあっちゃいけない!”

って直感的に思って。

無言で本だけ取り返して僕はスペースに戻りました。


池田『うぉぉ・・・。


魚デニム『何するか分からないじゃないですか?


池田『分からないですね、たくさんの人がきますからね・・・コミケ。


魚デニム『そう、あんなに人がいると

中にはヤバイ人が混ざっててもおかしくないていうか…。


池田『まぁ、めっっったにはないですけどね。


■貧すれば鈍す。

遊びばっかしてたら不安でイライラした話。

新しい技術で描いた絵がとてもRTされた話。


池田『(前回のインタビューで)ちょっと前までは、

バイクばっかり乗っててコミケ等で本を作ってなかったじゃないですか?

不安とか…そういうのなかったんですか?


魚デニム『お金がなくなってくると生活に不安はでてきましたよ。

それでどんどんイラつき、みたいなのが増えていきましたね。

道端でツバ吐いてる人とか、自転車で道逆走してる人とか見ると

それに対してイライラしちゃう。

食って掛かっていくわけではないんですけど。


池田『それでもバイクは乗り続けたんですか?


魚デニム『そうですね、もうその時は一緒にバイク仲間と長距離旅行して、

旅ちょーたのしい!って、トラベルハイみたいになっちゃっててw

でも、不安からイライラがたまり、あーだめだ息抜きは必要だ~

みたいになって、また旅にでるという…。悪循環ですね。

出先で、お金が無いから食べたいものを食べない!とか

そういうのは無かったですけど

それでもやっぱりなんか100%楽しめないっていうか。


池田『どのくらいトラベルハイは続いていたんですか?


魚デニム『2ヶ月だったかな?もうちょっと?

何もしてなかったわけではないんですけど、

お金を稼ぐぞ!みたいな期間ではなかったというか。

とりあえず漫画の原稿だけはちゃんとやろう!みたいな。

なあなあな期間だったとうか。フワフワ~っとした期間が続いたというか。


池田『その期間は今は終わったんですか?


魚デニム『いまはもうバリバリ毎日、体力が続く限りは絵描いてますね!


池田『やっぱり、仕事でしか満たされない部分ってありますよね。


魚デニム『それと、(前編の)三点透視の話で

ヤル気あがったってのもあります。

いままでって描いてれば自然と上手くなっていってたんですが、

立体感出すためにはどうすればいいか?

その道筋はよく分からなかったというか…。

それで人に聞いて、あ!そうか!こういうルートをたどれば

上手くなって行くのか!って分かったていうのがあって、

長年つっかえていた骨が取れたっていうか。


池田『じゃあいままでの絵の向上の中では一番得るものが大きかった?


魚デニム『僕の中では革新でしたね。


池田『ツイッターとかの絵の反応どうでした?


魚デニム『思ったよりも拡散されましたね。

https://twitter.com/uodenim/status/807556411013988352

https://twitter.com/uodenim/status/805354450713853952

https://twitter.com/uodenim/status/803552682237566976

※すべて6000RT以上、いいね17000以上、2万を超える絵も


ただ、それはこうやって絵がうまくなるための切磋琢磨が

評価されている部分もあるなと感じました。

やっぱり、そういう姿って応援されるというか、

アドバイスくれた作家さんに、教えてもらったことを生かして

こういう絵描いてるんですよ~って言ったら、

その人自身がものすごいモチベあがったみたいですね!

魚デニムも頑張ってるんだ!俺も頑張らなきゃな!!みたいなw

そういう練習絵って周りを奮起させる何かがあるんだな!と思いましたね。


池田『ああ~~それはなんていうか、良いモチベのあげ方ですよね。


魚デニム『みんなで切磋琢磨してるみたいな。


池田『そうそう、それいいですよね。

健康的っていうか。それはいい話だな~

なるほどな~。

じゃあ、ずっと遊んでたときと、今とじゃどっちがいいですか?w


魚デニム『う~ん、旅してる最中とかは色々楽しいんですけどね、

ある程度旅して遊んだ分、絵を頑張るか!ってすぐ切り替えてれば

一番幸せだったなぁとおもいますw


池田『あはは、バランスよくやったほうが良いと?w


魚デニム『遊びっていうのは

それなりに仕事したあとだから楽しめるっていうか、

お金の心配もないし、頑張ったから俺は全力で遊んでいいんだ!

っていう自分の許可みたいなのも下りるし。


池田『そうですね、バランス良いと充実しますよね。


魚デニム『メリハリは必要だなってこの年になって再認識したましたね。


■ネタ作りの話。


池田『 ネタはどうやって作ってるんですか?


魚デニム『適当としかw

頭にぽわっと浮かんだ物をそのまま形にしてるだけなので

あまり楽しい話にはならないと思います。


池田『その “ぽわっ”っていうのの思考の順番みたいなものは?


魚デニム『何描くかな~人妻かな~自分の好きな展開描くか~

王道のよくあるストーリーだけど自分の絵柄で

それを生み出すことに意味があるからええやろ!

という感じです


池田『そこに自分なりのアイデアをくわえることは?


魚デニム『自分の作品を一通り見たことある人ならわかると思うんですが、

僕の作るものって代わり映えしない&どこかで見たことある普通の話が

ほとんどなんですよね。

作家って長い間やってると「人と違う物作らなきゃ!」とか

「コレ前にもやったよなぁ・・・なんとかして新しい物を作らないと」

て悩むんですけど、見てる人から見ると

「いや、いつものでいいよ。そんな変化球求めてないよ」

って事が結構あるので。

まぁだからといってずーっと同じことを繰り返し続けると

ただの思考停止なので、さじ加減は必要だと思いますが。


■デッサンを理解した上でわざと狂わせると、勢いのある楽しい絵になる話。


魚デニム『作品の内容ではなく作画よりの話になりますが、

商業誌でも自分なりの実験を毎度散りばめたりはしています。


池田『というと?


魚デニム『“この方法で描いたコレは実際に雑誌に乗ると

どういう風に見えるのか?”とか。

例えば一番最近描いた商業誌の背景は多少直線定規は使ってるものの、

パース定規は一切使わずフリーハンドで描いてみたりとか。


池田『なぜそれをやってみたんですか?


魚デニム『パース定規だけで描いた背景って

固くてつまらない物になりやすいので、

そこをなんとかしたいなと思ってやってみました。

パースが多少崩れていても味がある、

面白みのある絵作りのほうが見ていて気持ちがいいですからね。

あれは便利ツールではあるけど、技術がある人が使って

初めて活きる代物だと思いました。


これってキャラのデッサンにも通じる考え方だと思うんですよ。

3Dのキャラをグリグリ動かせるソフトって今いろいろあって、

それを見本に絵を描いたりする方法もありますけど、

あれは使う側が相当うまくないと

ただの無機質で勢いのない絵になっちゃいます。

要はかならずしも

”デッサンつじつまが合っている絵=魅力的な絵”ではないという事ですね。

これが金銭の絡む問題であれば、

”下手だけどすごい勢いのある楽しい絵>上手いけど無機質な絵”だと思います。


池田『なんとなくわかります。


魚デニム『ただ、ここで勘違いしちゃ駄目だと思ってる点があって、

インターネット黎明期にホームページお絵描き掲示板って

たくさんあったじゃないですか?

ああいう小さいコミュニティに良く発生する

デッサン至上主義(以降デッサンおじさん)っていましたよね。


池田『いましたね~、というかツイッターでもたまにその話題になりますね。


魚デニム『デッサンおじさんはワイワイ楽しんでる絵描きさんからすると

煙たい存在ですが、言ってることはあながち間違ってないという点です。

デッサンが狂ってるけど楽しい絵は素晴らしいとさっき言いましたけど、

「デッサンができてないけど楽しい絵を描く」事と

「デッサンを理解した上でわざと狂わせて楽しい絵を描く」というのは

まったくの別物なんですよね。

アニメーターさんが描く、めちゃくちゃ勢いのある

かっこいい動きのあるシーンはまさに後者だと思います。


■勇者になる条件とは?


池田『魚デニムさんが勇者だって感じる作家さんの条件は?

たとえば、○○さんは勇者?


魚デニム『勇者属性にあると思うんですけど、

ただ、人気だとしてもお金も稼げてないと何か違う気がしますね。

その称号として、コミケで壁だったりシャッター前だったり、

虎の穴でランキング上位だとか。


池田『じゃあ僕と魚デニムさんがしってる作家さん中で勇者っぽい人…

たとえば、〇〇さんとかは?


魚デニム『あの人はどっちかっていうと戦士タイプって感じがしますね。


池田『なんか大戦士長!って感じがする。


魚デニム『勇者かと問われるとちょっとわからないですね。

作品が売れてるかどうかは情報がはいってこないので。


池田『CG集出したら一作目で4万本くらい行きましたよ。


魚デニム『すごい!…ああ~、でもなんだろうな…

僕は勇者の称号ってDL同人とかじゃなくて、

コミケだとか、一般的に人気がある、っていうのが付いてないと

いけない気がするんですよ。

朝凪さんとか、大槍葦人先生とか、あの方たちは一般的にもウケてるし、

画力とか絵も上手いし可愛いし、紛れも無く勇者だと思うんですけど。

でもDL販売だけだったりすると、大賢者だとかパラディンだとか、

すごい上級職止まりなイメージがどうしてもありますね。


池田『ああ~。それはなんでなのですかね?

歴史のある人気の大舞台で活躍するってこと…?

あとはやっぱりコミケや虎のお客さんのほうが多いからとか?舞台がデカい!

二次創作という人気もあるし…。

あとは、壁、シャッター前みたいな言葉にできる名誉もある。


魚デニム『う~ん…一般層の知名度があるかってところが

ポイントのような気もしますけどね。

だからDL販売ですごい売れてもあんまり有名にならないっていうか…。


池田『最近は売れる作品はネットでがんがん広告打ってくれるんで、

けっこう知られるようにはなってきましたけど。


魚デニム『それはエロ作品としてみたらってことだと思うんです。

たとえば、朝凪さんってエロもいいんですけど、

(エロじゃない)絵自体も可愛いからみんな好きっていうじゃないですか?


池田『うんうん。


魚デニム『大槍さんもそうですし。

エロ以外の戦場での知名度っていうところに…

なにかそこに…僕が思う勇者の要素がある気がしますね。



★ここからは、池田の会話が多くなるのでご興味あればお読みください。

★同人作家はみんな勇者になりたい話。


池田『やっぱり自分が僧侶か魔法使いか分かってて練習してたほうが

絶対結果出るし、RPGで自分のパーティの中で、

剣の才能が明らかに無いのに戦士やってるキャラいたら、

パーティから外すじゃないですか?倒せないから。敵を。

人間、出来ないところは出来ない。

たとえば、絵も話も作るの一流で、根性もあって、

さらにはコミュニケーションも能力も一流!って人はいない。

いやw 何人かはいるかもだけど、完璧超人だけが

こういう仕事してるってわけじゃないし、

そういう人しかできないってわけじゃない。

どうしても苦手なところは苦手だから、それはしょうがないから。

能力を絞るのはいいと思うんですけど、

なんか…同人ってほとんどの人が、勇者になろうとしてる感じがあります。


魚デニム『うんうん、憧れもありますもんね~勇者は。


池田『そうなんですけどね・・・。

自分の一番の武器を鍛えるのもいいっていうか。

まあ僕も剣を捨てたわけじゃないんですけど、

にしたって自分が本当にやりたいことをやるためには、

剣の技術はあきらめるしかないのかな?って

何年か前に思ったんですよね。

どう考えても1人じゃ消費しきれない量の企画を抱えてまして…

たぶん死ぬまでに全部世の中に出すことは無理で、それは嫌だ!って思って。

けど、剣の練習が極端に少なくなったら、

僕は戦士で名を馳せる事はできない…。

ちょっと悩みましたよ。


魚デニム『ああ~~~~…。


池田『どうしよっか…、でも魔法のほうが好きだし、いっぱい敵倒したいし、

ってことで今は人と組んでやることのほうが多いです。

自分だけのが1としたら、組んでやるのが4くらい?


魚デニム『池田さんは若干ルイーダの酒場開いてる感ありますよねw


池田『あははははははw


魚デニム『冒険者よりも、斡旋で食っていく方が。みたいなw


池田『ルイーダの酒場開いて、良い人見つけて

自分のパーティいれて・・・って。


魚デニム『良い人がいれば、自分も一緒に狩りに行く!ってかんじが。


池田『斡旋で食っていくってちょっとアレですね・・・ちょっと・・・w


★プロデューサーとは?


池田『でもあれだなぁ、そういう風には見られますよね。

プロデューサーみたいな感じですねってたまーに言われるんですけど・・・w


魚デニム『そう、池田さん前に

「プロデュース能力高いですねって言われるけどそうじゃないんだよな。」

ってつぶやいてたじゃないですか?


池田『そうなんですよ~。


魚デニム『あれってどういう事なんですか?


池田『ディレクターや監督って言われたらしっくり来ますよ?

作品のこと全部自分で決めますから。作品の根幹を考えて、ネーム描いて、

それにそって上がってきた絵がいいかどうか判断して、

よくない場合はどう修正すればいいかラフかいて、

もちろんシナリオは自分で書くじゃないですか?


魚デニム『うんうん。


池田『プロデューサーって、そういうのディレクタ-に任せて、

資金調達とか人を集めてくるのがプロデューサーの仕事ですから。

製作には基本、関わってないんですよね。

よい作品になるきっかけを作ったりするから、

とても重要な役職なんですけど…、

クリエイターはあんまりそういうことしたくないじゃないですか?


魚デニム『うんうん。


池田『言ってみたら、すごい営業の人。みたいな感じだけど…

僕は作ってるじゃないですか?


魚デニム『ああ~、多分それは世の中の人が

池田さんを勘違いしてるんじゃなくて、

プロデューサーとディレクターのことを勘違いしてるんだと思います。


池田『そういうことなのかな?僕は前ゲーム会社いたから、

ディレクターとプロデューサーって立場全然違ったから、

なんでプロデューサーなのかなぁってw


魚デニム『プロデューサーの仕事内容が

広く知れ渡っていないだけなんじゃないですか?

僕も今話きいて、そっか、そういうことなんだ!って思いましたもん。

知らないから。


池田『ああ、そうなんですか。


魚デニム『あとは、最近ってプロデューサーっていうと

アイマスが強いじゃないですか?


池田『そっか!


魚デニム『あれってプロデューサーどころの話じゃなくて

それ以外のことも全部やってるじゃないですか。


池田『そうですね。うーん。


魚デニム『だから多くの人が勘違いしてるのでは?

普通の一般的な会社って、プロデューサーとかディレクターって役職

無いですよね?


池田『んー製作会社系しかないですよね。

エンタメ業界の、映画、アニメ、ゲーム…。


魚デニム『特殊な職業の役職みたいなのだから知らないというか。

とりあえずプロデューサーって言われてるだけで、

池田さんがやってる事っていうのはみんな理解してると思うんですよね。


池田『ああ、そうなんだ。なんか安心した...。


魚デニム『多分!


池田『多分w


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インタビュイー:魚デニム

Pixiv:http://www.pixiv.net/member.php?id=1673468

twitter:https://twitter.com/uodenim?lang=ja

インタビュアー:青水庵

Website: http://aomizuan.sakura.ne.jp/

twitter: https://twitter.com/ti_jiyuugyou


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