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シンガポールでAng Ku Kuehづくり教室に参加してきた話
「Ang Ku Kuehって何?」という方はまずこちらの説明を。
Ang Ku Kueh(以下AKK)はいわゆるニョニャクエの仲間と思われがちですが中国福建伝来の菓子で、東南アジアの華人コミュニティだけでなく台湾や中国本土でも愛されています。中国文化における吉祥色である赤色と長寿の象徴である亀の甲羅の形をしていることから旧正月や出産などお祝い事に贈られることも多いお菓子です。
私がこのAKKを気に入っている理由は奇抜な見た目に反して控えめな緑豆あんの甘さと、柏餅を彷彿とさせる食感の素朴さにあり、日本人にも親しみやすい味だと思います。いつかクエの作り方を学びたいと思っていたところ、シンガポールの有名なAKK店であるJi Xiang Ang Ku Kuehが初級者向けの45分のワークショップを週末に開催していることを知り、参加してきました。
初級者向けの45分コースということで仕込みに時間のかかる外皮の生地と餡は予めお店が用意してくれていて、参加者は成形の工程を学びます。
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ピンク色の製氷皿で形どったような塊がAKKの生地です。餅米とうるち米の粉と砂糖がベースで食紅などで色付けするようです。配合は?と尋ねるとYoutubeなんかでも色々紹介してるよ!とお茶を濁され、さすがに企業秘密と理解しました笑
ただ多くのレシピを見ると餅米粉だけで作るものが多いので、このうるち米の米粉と混ぜるというのが当店のAKKの食感を生み出す秘訣かもしれません。なお砂糖はパームシュガーを使います。また生地表面には結構しっかりと油がまとわりついており、これもパームオイルが望ましいとのこと(サラダ油も可)
以下撮らせてもらった先生のお手本動画の撮って出しです。
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成形自体はそこまで難しくはありませんがいくつか教わったコツをまとめますとー
キューブ型の生地を楕円に延ばす際には手のひらで数回潰すだけにする(捏ねすぎると食感が変わると)
餡を包む際に底側は完全に閉じなくてもよい(多少餡が見えてても台紙のバナナリーフで隠れる)
型に詰める際には押し込みすぎても隙間が空いていても綺麗に型が取れないので、程よい力で詰める
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この手の作業は習うより慣れろなのでひたすら包み、感覚を手に覚えさせます。
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今回包んだ餡は定番の薄黄色の緑豆(Mungbean)と茶色のピーナッツの2種類で、台紙のバナナリーフの四隅がカットされて八角形になっているのが緑豆あん、台紙の角が落ちておらず四角のものがピーナッツと区別がつくようになっています。
蒸す前の外皮の生地は薄いピンク色に見えますが蒸し上げるとかなりビビッドな赤色に変わります。蒸し時間は6分のみ。
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蒸し器から出したばかりの出来立てのAKKは皮が柔らかすぎるので少し冷ましたほうが良いと。出来上がったAKKをコンテナに詰めていて、どうするのかと思ったらまさかの16個全てお持ち帰り…!本来はおそらく参加者全員で分けるのかと思いますが、当日の参加者が私ひとりだったので期せずして総取りに…
おまけにピーナッツと緑豆以外にもいろんな種類があるよ、と説明してもらい「これ食べたことある?これは?じゃあこれも持っていって」と田舎のおばあちゃん家みたいに追加で4種類もタダで持たせてくれました…季節限定のD24ドリアン味は大人気であっという間に売り切れてしまうのだとか。
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ワークショップが終わった頃に同店のオーナーがBugisの店に巡回に来ていて少し話をしました。
「私には夢がある。それはAng Ku Kuehを"Mochi"と同じくらい有名にすることだ。最近の若い人はAng Ku Kuehよりも先にMochiを食べるんだ。」
さすがに日本のモチにそこまで人気はないのでは?😅と思いつつ、若者が伝統菓子への興味を失っているというのはどこの国でも同じなのかと思いました。(↓の動画に出てくる二代目オーナーの方です。)
なお男児の誕生1ヶ月祝いに贈るクエはAng Ee 红丸というつるりとした円錐(涙)型をしたもので、模様はついてませんが、生地や餡はAKKと同じです。銅銭を模したMoney Kueh 钱糕も同様に材料は同じですが、旧正月などで商売繁盛などの縁起を担ぎます。
ワークショップはその他レインボーAKK🌈を作る上級編もあります。エプロンも貸してもらえて本当に手ぶらで参加できますし、所要時間も45分なので興味ある方はぜひ。
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大量に持ち帰ったAKKですが保存期間は2日くらいなので、冷凍保存しました。蒸し器で解凍が理想ですが、濡らしたキッチンペーパーを被せて、ラップして電子レンジでもモチモチ感は復活します。
日本では中々味わえないローカルスイーツ、食べるだけでなく作ることでさらにその世界が広がると思います。
ワークショップ申し込みは↑から。通常ひとクラス定員は6名ですが、法人イベントとしてのクラスも応相談のようです。
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