マガジンのカバー画像

ひとり広告批評

26
雑誌「広告批評」が休刊になって15年、創刊者の天野祐吉さんが亡くなって10年が経ちました。 この間、日本の広告業界は停滞した様子を見せています。 その背景には、広告を愛し、ヤジを…
運営しているクリエイター

#広告

ひとり広告批評、はじめます。

【ひとり広告批評、はじめます】 ■広告批評がなくなって15年 雑誌「広告批評」が休刊になっ…

差別化とは何かを考えると、顧客との特別な関係を持つことであり、その固有の関係の意味を定義することではないか。だから信じるべき理由の提示が大事で、顧客を理解するためにベンチマークとしての競争相手がいる。広告表現でいたずらに競合と違うことをすることではない。

広告は顧客との関係において、プロダクトの意味を手渡すことができる。顧客はその意味を味わい、消費し、対価を払う。その意味が消えてなくなるか、プロダクトとともに思い出になるか、顧客がその話を誰かに伝えるかは、広告表現だけでなく、メッセージと出会う場所とその出会い方が大きく影響する。

広告が嫌われていることを前提に対象者を規定し適切な意味を伝えているつもりでも、実際は逆効果になっていることに気づこう。通信の時代では広告は選ばれている。放送時代の発想と方法論でさらにうざいものになるのではなく、消費者にとって便益となる理由を提示し、対話を促進する存在になるべきだ。

USPの提唱者 ロッサー・リーブスとロッサー・リーブス効果について学ぼう!---彼が関…

USPの提唱者 ロッサー・リーブスとロッサー・リーブス効果について学びます。 ロッサー・リー…

広告は顧客と企業の出会いと対話の場です。広告メディアとコンテンツが一体となったもの。対話の場での共創をつくり出せるか、よい広告かどうかの分岐点です。では優れた広告の意味は何か?
ワイデンさんは(共創において)「広告の本質はありがとうにある」と話したエピソードを大事にしています。

Creativityというポジショニングをめぐる広告表現上の戦いの勝者は?

Creativityというポジションは誰のものか?と考えた時に、AppleユーザーはCrushに対して否定的ではなく、幸福感スコアが高く、長期的なクリエイティブ効果を認めている調査がある(System1社)。 広告とその表現物という限定された領域では確かに失敗と言えるが、サムスンがその広告領域でアタックすることは、かえって引き続きCreativityというポジションはAppleが所有していることが際立ってしまう。 CrushはAppleでしか成立しない表現であり、それを逆

モノを遠くに飛ばすためには支点が必要。支点があるからテンションがかかり遠くに強く飛ばせる。アンカーである支点はプロダクトに。これがプロモーションでRTBが大事な理由。支点がないと顧客の声に流される。マーケティングは企業と顧客の間に緊張を創造する、その緊張を可視化するのが広告の仕事

TVCMがオワコンではなくTVCMに関するプロセスがオワコンなのです。映像コンテンツの魅力と威力は依然強く、同時性を含む到達効率ではTV媒体は優位です。取引の透明性が問題で、効果検証も含めた過程が可視化されてこそTVCMの役割は活性化します。広告代理店は今こそイニシアチブを。

ゴールデンウィークはすべての不愉快を幸せに癒すべきだ。-Xでのインプゾンビのリプライは生成AIを活用したものでしょう。しかし、コピーとして一瞬惹かれました。「誰が」と「何を」のどちらが大事なのかを含めた通信環境下の広告的対話での文脈の重要性についての学びがこの事例にあります。

企業の製品サービスはお客さんに便益を提供するものです。顧客が対価を払い使うことで便益は価値に。広告は便益が価値になる意味を伝える仕事です。最近この原則を無視した広告関係者による優良誤認を狙ったダークサイド落ち広告だらけ…不適切にも程がある状況です。消費者の利益はいつも最優先で。

広告は得意先を応援して意味を創り顧客に届けることが役割。得意先と顧客と共に価値と将来を創るビジネス。AIの登場で広告の未来は広がる。AIはヒントをくれる、煩雑な作業を肩代わりしてくる、でも答えはくれない。答えを出すのはエージェントとしての得意先チームの仕事だ。

2024年の広告業界はどうなるか?GO三浦さんの提言を元に考えてみました。

この記事はマガジンを購入した人だけが読めます

広告は製品・サービスの選択を後押しするもの。心に響けば欲しいを超えて好きになる。レスポンス最大化は重要だけど、より大切なのは人の心を豊かにすること。製品の魅力を上手に応援して、幸せな気分にさせる広告良い広告。そう、見る人に寄り添った心に響く広告こそが良い広告なんだ。