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不登校の子どもと向き合っているつもりですが、関わり方に自信がありません 【対話から考える#1】

わたしたちスリーアウルは、対話を通して個人や組織の悩み・課題に寄りそいながら日々伴走を続けています。
ひとりひとりが叶えたい未来のため、その人がもっている力+コミュニケーションの力を信じて共に向き合っています。

この度、「対話から考える」というマガジンをはじめることにしました。
子育て、パートナーシップ、キャリア、さらには様々な課題に関し、これまで出会った方々からいただいたご相談について、対話を通して一緒に考える場です。

一緒に考えるというところがポイント。
「こうしたほうがいい!」と正解を提供するのではなく、「自分にこんな質問をしてみては?」「こういう視点もあるかも」というように考え方のヒントをお届けします。
そして、ご自身の中にある答えを引き出すきっかけになれたらうれしいです。

自分の中から出てきた答えに正解・不正解はありません。
「合っているかな?間違っているかな?」と判断するより、素直にご自身の答えを受け止めることからはじめてみませんか。

では、本日のご相談です。


不登校の子どもと向き合っているつもりですが、関わり方に自信がありません


不登校の小学生を育てる母です。

子どもが「学校に行きたくない」というようになりました。勉強が嫌なのか、友達や先生とうまくいかないことがあるのか、原因はわかりません。もしかしたら、これまでわりと教育熱心だったので、いろいろとつめこみすぎたのかもしれません。
子どもは学校を休み、家でゲームばかりしています。

無理に学校に行かせようとはせず、子どもの気持ちに向き合っているつもりです。でも、いつまた学校に通えるのか、この先どうしたらよいのか考え出すときりがなくて、不安でいっぱいです。


子どもと親の目線を合わせることからスタート

スリーアウルでは、学校に行きたがらないお子さんをもつ親御さんからご相談をいただくことがあります。
原因は、学校で起きたことかもしれないですし、そうではないかもしれません。親としては、まず何が原因か知りたくなりますし、できる限り問題を解決してあげたいと思いますよね。

ただ、子どもに「どうして行きたくないの?」「何かあったの?」と問いつめて原因を追求することは、子どもにとって大きな負担になることも。責められているように感じ、どんどん心を閉ざしてしまう場合もあります。

何か不満をもつ原因は、過去または現在にある可能性があります。
お子さんは、過去の「本当はこうしたかったけど叶わなかった」、現在の「こうだったらいいのに」という自分の気持ちに素直に向き合い、どうにかとり戻そうとしているのかもしれません。

そんなとき、親が「いつ学校に行けるの?」「この先どうするの?」と未来のことばかりみていては、なかなか理解し合うことがむずかしいでしょう。
子どもと同じ【過去と現在】に、親も目線を合わせることでようやく同じスタートラインに立てます。

親にできることは、子どもに寄りそうこと。
・子どもが話したいときに話を聞く
・言いたくないことを無理に聞かない
・話の内容にいい・悪いの判断をせず、「そうなんだね」と受け止める

子どもが過去から現在までの思いを吐きだせるように、まずは安心して話せる雰囲気にすることが大切です。
そして、お子さん自ら「こうしたいな」という気持ちになってから、一緒に未来に目を向けてはいかがでしょうか。
1番大切なことは、最終的に答えを出すのは子ども自身だと忘れないことです。

この考え方は、親子のコミュニケーションに共通していえます。
まず目線を合わせる。
親子での対話を通して一緒に考える。
最終的に答えを出すのは本人。

日ごろ親子で対話をするときに、「目線が合っているかな?」とちょっと立ち止まって意識されてみてはいかがでしょうか。
小さいお子さんなら、しゃがんで実際の目線の高さも合わせるとさらにいいと思います。

親として、子どもの問題を一刻も早く解決したいお気持ち、とてもよくわかります。
どうにかしてあげたくて先のことばかり気にしてしまいますが、目の前にいる子どもの気持ちを大事にすることからだなと、改めて考えさせられるご相談でした。
ありがとうございます。


マガジン「対話から考える」では、今後もモヤモヤを少しでも手放すヒントをお届けしていきます。