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パレスチナマラソン:スタート直前

3月20日の朝、モスクワから搭乗しエルサレムに到着した。咳が止まらず若干悪寒もあった。21日はエルサレムの友人宅で快適に過ごさせてもらい22日の本番に臨んだ。臨んだと言っても21キロ(ハーフマラソン)でレジストしたにも関わらず10キロマラソンに参加することにしたのだ。

10キロマラソンはスタートが10時から、集合時間は9時。エルサレムからでも十分間に合う。今回は当日の朝軽装でバスで移動することにしたのだ。旅の疲れ風邪の具合を考えると致し方ない。

朝7時半にエルサレムの家を出てダマスカスゲート前のバス停に向かう。マラソン出場者より大学生が多い。同じバスに乗り込み、6.8NIS支払う。

Beit Jala(ベイトジャラ)でバスを降りるがいつもと停留所が違う。すでにスタートしているフルとハーフマラソンで交通規制がかかっている。坂を登って10分くらい歩けばマンガースクエアだ。普段も観光客でそれなりに人がいるが、ありえないくらい人でごった返している。マラソンのスポンサーブースもあり、バナナやキュウリ、水など無料で配られている。

オフィシャルTシャツを着ている人もいれば(わたしはその一人)思い思いのメッセージTシャツを着ている人もいるし、プラカードを掲げている人もいる。

スタートまであと1時間ほどスクエア内をキョロキョロしながら歩いていると急に肩をトントンとされた気がした。

やっぱりいたね!

エルサレムで一番仲良しのある本屋さんのイヤッド家族だった。夫婦と子供たち3人が一緒に来ていた。

いるかなーって思ってたけど、人も多いしマラソン終わって来てること連絡しようと思ってた。
会えてよかったわ。

妻のリーマは週1ペースでメッセージを送り合っていた。

夫のイヤッドは気合十分!トレーニングも積んできたと言っている。妻のリーマは末娘とゆっくりのんびり走るからーと笑っていた。

キーフ・ハーリック?リーマ

少し向こうから声がした。リーマの友達だった。

ハンブリラ!紹介する、友達のあずさよ。

簡単な自己紹介だけはアラビア語でできるようになったので定型文のような挨拶をしてみた。

おお、テヘキアラビ?(あなたアラビア語しゃべれるの?)
ラー、シュワイエシュワイエ。ちょっとだけ

これもわたしの定番フレーズ。

女性陣だけベンチのあるところに移動しておしゃべりタイムが始まった。

ちょっと待ってて。

リーマがそう言って席を外したと思いきや、ほんの数分で両手にキュウリやバナナ、そしてサンドイッチを抱えて戻って来た。

これから走るっていうのに。わたしも一緒にサンドイッチを頬張った。




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