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文舵練習問題2 ジョゼ・サラマーゴのつもりで

山の端をふちどっていた夕日が完全に消える瞬間を見届けようとしていた矢先に前方から男たちの野太い声とがんばってぇという女たちの黄色い声がして意識は完全にそちらへ向いてしまいその群衆が作る輪に向かって走り「どうしたんですか」と声をかけたものの誰からも答えがないため群れの体と体の隙間から覗き見ると二人の男は車の背後をわっしと掴んでドブから車の後輪のタイヤを引き上げるのに懸命でその彼女らしい女二人と集まった見物客つまり野次馬が男たちをただチアガールのように見守っていてちっとも先に進まない様子なので私は田んぼに走っていき用水路に埋めてあった長い板を引っこ抜いて群衆の頭上から差し出すと急なことで驚いたかまたは泥の雫のせいか女たちは違う声色でキャーッといって散り散りになり男はオーッといって泥の色にすっかり染まった板を肉厚の手ではさみタイヤの下に差し込んだ


句読点をひとつも使わない文への挑戦。何回読んでもだめだこりゃ。詩のように書くのがいいかもな。またリベンジします。しかし今書いているこの文章が無駄いっぱいに思えてくる不思議。よっぽど必死なのか話のオチがつけられなかった。


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