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本当は、ずっと、ずっとあなたに愛たかったです
謙虚な様を見せて根は強欲。「自分なんか、」というたったの五文字に守られた欲望は自身の世界に入り込んだ瞬間にしか見えない。その世界に入り浸ってしまえば終わりなんだと思う。辿り着く先は、愛する君を破壊することだからだ。
私がどれだけ言葉を紡いで辿っても、心血を注いで詠っても、届かない。それが私の無力さだ。
終わりが来る前に、人はいつも慣れるんです。慣れるから終わるんです。慣れてほしくなかったから終わりにしたんです。気持ちは増えないのに孤独だけが増える。思い出は簡単に消えるのに寂しさはずっと消えない。だから私は書き続けられるんだと思います。
昨日の夜は大雨で。窓に打付ける雨たちが、私を急かしているような気がして。慌てて涙が流れてきた。まだ小さい赤ちゃんみたいに、耳を塞いで、ただ泣くことしか出来なかったのです。
大きな渦の中、自身は分解された。時々淀み、何かの弾みでまた動き出す。見失ったのではなく別の場所に浮遊しているだけなのかもしれない。手の届かない場所にあったのは、それか、己か。
10月まで続くと言われていた残暑をどう過ごそうか考えていたのに、やにわに秋はやって来た。秋の風は、少し開いた窓からするりと入り込んで、パジャマから出た手足の先を冷やすんです。まあ、それも秋の愛おしいところです。中秋の名月も十分に見れたので、満足です。
「こんなに幸せだと思ってもいいのかな」
「幸せになっていいんだよ、幸せにさせて」
私の幸せは5番目の駅に取り残されたまま、何度も夏は通り過ぎていく。ふたり映る車窓、結露で影は薄れてしまった。あの日着ていたワンピースはまだクローゼットに眠っていて、初恋の魔法は未だ解けない。
人の人生なんてものは、120分の映画とたいして変わらないのかもしれないね
トンビが鳴いていました、地上よりも遠い遠い空で