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編入生活記

こんにちは。2023年度の編入試験を経て、北海道大学工学部情報エレクトロニクス学科情報理工学コースに入学することになりました。
編入試験を受けるまでの生活について書いていこうと思います。試験自体についてはまた別の記事で書こうと思います。

自分

  • 長岡高専 電子制御工学科

  • TOEIC 760

受験大学

けっこうな数の大学に出願しましたが、実際に受けた数は普通くらいです。

  • 北海道大学 工学部 情報エレクトロニクス学科 情報理工学コース(合格, 進学予定)

  • 電気通信大学 1類(合格)

  • 長岡高専 専攻科(合格)


  • 東京大学 工学部 電子情報工学科(辞退)

  • 東京農工大学 工学部 知能情報システム工学科(辞退)

  • 大阪大学 基礎工学部 情報科学科 ソフトウェア科学コース(辞退)

  • 大阪大学 工学部 電子情報工学科 情報通信工学科目(辞退)

時系列

1~2年

編入のことは全く考えていませんでした。
学科内順位は高い方が後で嬉しいかなと思って、そこそこ勉強して1桁はキープしてました。テスト前の短期記憶なので今は何も内容を覚えていません。

2年生の夏に初めて海外に行きました。これが英語使えるようになりたいなと思ったきっかけで、授業免除も兼ねてTOEICの勉強を2年生の秋くらいに始めました。
最初にTOEICを受けたのは2年生の1月でスコアは575でした。

3年

3年の前期は1~2年と同じような感じでした。ただ、編入よりも技術系の方に興味が向いていて、夏休み明け1ヶ月後までインターンをしてました。

夏休みが明けてから、1個上の先輩の教室に行く機会が何度かありました。クラスだと休み時間に本を開いて、固まって勉強してるのを見かけました。このへんで編入にちょっと興味が湧いて、先輩から話を聞いたり大学名を自分で調べたりしました。

TOEICは相変わらず続けていて、3年生でのスコアは670でした。この頃は筑波大学に入学出来たらいいなと思っていました。筑波編入だとTOEICスコア730で満点扱いの話も聞いていたので、TOEICの勉強をもうちょいやることにしました。

4年 11月まで

4年生の前期は授業・課題・レポートが高専生活で一番多かった気がします。加えてデスクトップPCを買ってゲームに勤しんでいては編入なんて頭の片隅にちょんと置いてあるだけでした。
ただ研究室配属のために学科の席次は必要だったので、編入の勉強でなくても日常的に勉強する習慣が4年生で初めて身に付きました。あとTOEICは5月ごろに730を超えたのでやめることにしました。

夏休みはゲームと高専プロコン、オセロCPU作りに溶けました。
4年の夏休み、先輩の合格発表を皮切りに世代交代、編入勉強をスタートしました。教科は数学。本は定番の徹底研究です。ガチで解けなかった。入門でこんなに難しいのかと落胆した。

ここでモチベが下がって編入勉強を何もしなくなったんですが、編入するかどうか考え直すことはなかったです。プライドバトル。
夏休み明け直後、クラスも編入の話題が多くなるにつれて自分も編入勉強を再開しました。学校の勉強を適度に抜きながら、本を進めてました。11月に徹底研究を1周しましたが、同時進行で別の本とかを触ってました。

10月に編入勉強を始めると同時に、しっかり目に大学編入について調べ始めました。自分のレベル的に中堅大くらいはチャレンジできそうと思っていたので電通大、農工大は受けようと決めました。
この二つは研究室がおもしろそうなのでおススメです。どちらも英語が試験にあったので、DUOと良いとされる本の2冊を買いました。(ただ一番初めに触るべきだった本が他にありました。) 塾バイトをしていたので、帰りにDUOの音声を聞いたりしてました。

結論、この3冊は自分には必要ありませんでした。(DUOは少し良かったかも。)のちに自分にあった本が見つかりました。

4年12月から2月

編入以外に確定申告や学年末テスト、旅行と考えることが多くて頭がパンクしてました。ただゲームを封印したのはかなりワースでした。あと、東大を目指すことにしました。東大を目指していればその過程でいいところまで伸びるだろと思ったからです。おなじみの先輩にも勉強を教えてもらったり、参考書をもらったりしました。


12月からは勉強する本が増えました。ただ物理にはまだ触れてません。
1月にはStudyPlusをやってみましたが、時間じゃないだろと思って2月にやめました。1月は150時間やってたみたいです。

4年 3月から6月

自分の体験からすると、ここに全てをかければ中堅大なら間に合うと思います。自分もこのころバイトをやめました。4年2月までの強化理解度は全く高くありませんでした。

  • 数学 : 技大レベル

    • 微積 : 中堅レベル

    • 線形代数 : 技大レベル

    • 応用数学 : わからない

  • 物理 : わからない

    • 力学 : 技大レベル

    • 電磁気 : わからない

    • 熱力学 : 何もわからない

  • 英語 : TOEICでしか戦えない

  • 専門 : アルゴリズムでしか戦えない。

なので、春休みは詰め込むことにしました。ツイッターで進捗報告をしながらモチベをなんとか保って頑張りました。こんな本をやってました。

おなじみ過去問特訓です。編入にはマストだと思いました。

自分のなかでこの本は徹底研究や過去問特訓と同じくらい評価が高いです。徹底演習とありながら演習前に基礎知識をつけてくれるので、自分の線形代数は3月にこの本から始まりました。

自分の力学の超基礎から発展までカバーしてもらった最高の参考書だと思います。教科書と合わせると理解が深まりますが、この本だけでも問題は解けるようになります。難関校にもチャレンジできると思います。

「大学生の初等力学」の電磁気版で、感想もほぼ同じです。誤植が多いので、正誤表を見たりして気を付けながら進める必要があります。ただ、それを考慮しても編入物理でこのシリーズに並ぶ本はそうそう無いと思います。

やってよかった英語参考書ランキング、堂々の1位に位置するのはこの参考書です。DUO3.0をやる前に、なによりも初めにやるべき本でした。
これはTOEICだけをやってきたエセ英語使いを見事に矯正してくれる本で、ビジネスではないノーマルな単語、そして文法について学ぶことができます。この本でかなり英語を読む力が身につくと思います。

DUO3.0はただの単語帳ではなく、文法知識も必要とするので結構敷居が高いと思うのですが、ネームにつられて初めにやったことを後悔してます。
阪大基礎工や東大とかを目指すならPart2があるので、そっちも手に取ってみると良いと思います。

まずは英文が読めて意味やイメージがつかめるようになってから、和文英訳に取り組みました。2周やったら、自分の中でもけっこうイメージ通りに英文が書けるようになったなと感じました。

単語帳はDUO3.0を途中でやめて、こっちに変えました。DUOのフレーズで覚える感じがあんまり合わなかったからです。
編入は速読英単語が結構メジャーだと思うんですが、わざわざターゲットにする必要もないと思います。ただ、独自アプリで単語をランダムで出してくれる機能は良かったです。

あと、専門科目で論理回路や電気回路、情報符号化が出たりするのでその勉強もしてました。
けっこう負担になっていたので、受験で出そうな専門科目は内職を避けて、授業だけで使えるようになっておくと楽だと思います。

3月までは、こういった参考書だけを進めました。春休み前は悲惨な実力でしたが、1ヵ月で成長しました。

4月に入ってから、ついに志望校を決めなければいけませんでした。筑波は本当は受けたかったんですが、大阪と被ったので年1番悩んだ末に大阪にしました。

ここまで東大を目指していましたが、編入を舐めている気がしたので、北大の推薦をもらうことにしました。電通大受からんかもとビビっていたので、受験回数増えるし、受かっても嬉しいのでという守りの姿勢で決めました。

受験大学は最初の7校に決めて、参考書と並行して過去問にも取り組むようになりました。受験大学がたくさんあったので、レベルを順に上げていくように過去問に取り組みました。

長岡・豊橋技大(易)→農工大(普通)→電通大(普通)→筑波(難)→大阪基礎工(難)のような感じだったと思います。農工大は「意外と解けるな」と最初に思うのにうってつけです。5年分くらいやりました。友達から信州とか東工大、東北大の過去問をもらって解いたこともありました。

ただ、4月からは出願書類の準備で頭のリソースが結構割かれてしまい、春休みほどは勉強できませんでした。4, 5月で3月分の勉強量に届くかというくらいです。ただ過去問のおかげで実力は順調に上がったと思います。


編入後

先輩から「過去問は俺でも10年はやった、舐めすぎ」と聞いて戦慄しました。試験前に言ってほしかった。ただうまくいったので結果コスパは良かったです。編入には運もつきもの。あと、試験を受けるのは楽しかったです。

北大の推薦合格が7月のはじめに出たので、その後の東大、阪大などはモラル的に考えて記念受験しませんでした。ただ試験は普通に楽しいので、編入オープンみたいなシステムが欲しいなと思いました。

最後に

編入試験については、同じくらいのボリュームになりそうなので別に分けて書こうと思います。

編入はチャンスです。高校生が1年かけて、お金をかけてまで予備校に通い、毎日5,6時間勉強するのが普通とされ、それでもなお簡単には受からない大学受験をパスして、自分の得意分野で大学を受験することができます。(ただ個人的に、筆記で受かる確率が皆無で、筆記で勝負しようともしないバカレベルの高い大学に推薦していただくのはどうかと思いますが。)

編入は人生の岐路でもあります。あと2+2年学校で学ぶか、社会に働きにでるか、その分かれ目です。編入する方が就職より絶対的にすごいことではないです。社会に出てバリバリ結果を残す人も、すごいです。プライドにまかせて編入と決めつけるのではなくて、一度高専の求人を見たりしたあとに判断するべきだと思います。

自分は最近、高専に届いた求人を見て心の中の5%ほど「いい企業あるくね?就職良くね?」と思いました。たった5%ほどでよかったです。
後からじゃなくて、その時その時でいろんな選択を視野に入れるといいです。

これを見てくれてるのは編入に興味がある人だと思います。自分も先輩にお世話になったので、質問などあったらTwitterのDMとかにもらえれば、答えます。https://twitter.com/thoth000
これで終わろうと思います。

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