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全力でおすすめする少女コミック5つ

 今回は煩悩全開。
 いまKindleで白泉社コミックスの50%ポイント還元セール(3/4まで)が開催されてまして。
 「花ゆめ・LaLaは私の青春!」とばかりに買いあさっているのですが、今回はそれらの中からさらに厳選しておすすめしようと思います。
 Amazonの対象商品一覧380ページ全部きっちりチェックして、その中からピックアップしました。

白泉社の少女コミックの持ち味

 まずはじめに白泉社の少女コミックについて。完っ全に主観ですが白泉社の少女コミックは恋愛要素でガンガンなぐっていく感じではなく、人間性や関係性に重きを置いたものが多い気がします。
 それなので全体的に深みがあり、読んでいて思うところが多い印象です。「少女コミックだから」と毛嫌いせずにちょっと読んでみてもおもしろいかと思います。
 というわけで5作品ほど紹介を。

斎藤けんさんの「かわいいひと」

あらすじ:
 死神顔のせいで怖がられる花屋の花園くん。ところが大学生の美少女・日和に突然告白されて恋人同士に。とまどいながら付き合い始めた花園くんの、日和だけが知ってる「素顔」って…!?

感想:
 ふんわりとしていてコミカルな作品。かわいい。とにかくかわいい。ふんわりとした絵柄なので死神顔といいつつそれすらかわいい。
 ぶつかったりすれ違ったりといったこともあるけれど、優しいひとしかいない優しい世界なのでそれすらコミカル。
 暗い気持ちになったときに読むと気持ちが回復する温かい作品です。

田中メカさんの「朝まで待てません!」

あらすじ:
 
青年マンガ誌の編集者・順平が密かに憧れていた他社のライバル編集者は完全無欠と呼ばれる美女・夕子だった!! 破天荒な担当作家から無理難題が降りかかるマンガのお仕事の現場でふたりの距離は──!?

感想:
 恋愛よりも人間関係のほうに軸がある印象があります。関係性が丁寧に描かれています。
 主人公の順平くんは優しさをそのまま形にして軽く煩悩を加えたようなキャラクターです(決していやらしい男ではありません)。そしてもうひとりの主人公夕子さんはまれにデレる完全無欠のサイボーグ。無理しがちな頑張り屋さん。
 このふたりが仕事や漫画家さんに振り回されつつも、本当に徐々に愛をはぐくんでいくさまはもどかしくも愛おしい作品です。

田中メカさんの「キスよりも早く」

あらすじ:
 
幼い弟を抱えて路頭に迷っていた高校生・梶文乃は、担任の尾白一馬に拾われる。「同情するなら結婚して!」という売り言葉に買い言葉で、2人は結婚!! 弟を養うために先生を利用しようとした文乃だが、先生の愛に惹かれ始めて…!?

感想:
 教師と生徒が結婚しているという「秘密」を軸に描かれるドタバタ感のある作品。
 ヒロインの文乃さんは素直でまっすぐでたまに暴力的。尾白先生は穏やかななかにもたまに発揮するドS気質が素敵。
 全体を通して恋愛だけではない愛がつまった人間関係が描かれており、ぎゅっと抱きしめたくなります。
 それと文乃さんの弟の鉄兵くんがかわいい。ものすごくかわいい。

 「キスよりも早く Future」では本編の2年後の文乃さんと尾白先生のおはなし、そこからさらに10年後、高校生になった鉄兵くんのおはなしが描かれています。
 私ですら「恋したいなー」と思うくらい。

池ジュン子さんの「水玉ハニーボーイ」

あらすじ:
  強さを求めてひた走り「侍」の異名を持つ剣道部主将・仙石芽衣。女子力高く仕草や口調は女の子、女装も辞さないオネェ男子・藤司郎。真逆の2人だけど、オネェ男子が侍女子にまさかの恋。告白攻撃を侍女子が叩き斬る!?

感想:
 まず状況が異色に過ぎる。お察しの通り徹頭徹尾ラブコメディ。
 ただ「なぜオネェ男子になったのか」「なぜ侍女子になったのか」みたいなところから「なぜ恋をしたのか、はたして恋は成就するのか」まで丁寧に描かれていてわかりやすいです。
 人間関係も丁寧な描写がなされています。が、その関係が混沌としているのでそこまで頭に入ってこないかもしれません。

藤原ヒロさんの「会長はメイド様!」

あらすじ:
 元男子校・星華高校の生徒会長・美咲は、女子を守り、傍若無人な男子と日々闘っている。そんな彼女の秘密は“メイド喫茶”でバイトをしていること!! しかしそれをモテ男・碓氷に知られてしまい!?

感想:
 主人公ふたりの向かうところ敵なし感に元気をもらえる作品です。
 主人公たる美咲さんの逞しさ(精神&物理)がとても素敵。そのうえでそんな美咲さんを手玉にとれる碓氷、という存在がとてもよく映えるのが見ていて悔しくもおもしろいです。
 対立している(と美咲さんは思っているが碓氷は思っていない)中で徐々に距離が縮まっていく描写にはとてもウキウキする感じがします。

 「会長はメイド様!マリアージュ」ではそんな10年後結婚した美咲さんと碓氷のおはなしだけでなく、サブキャラクターのその後なんかも読み切りで載っていて本編を読んだ身としては「読んでよかった!」感が強い一冊になっています。

老若男女の区別なぞ不要

 漫画に老若男女の区別なんて要らないですよ、ほんと。馬鹿みたいじゃないですか、そんなものに囚われて知らない世界を知らないままにするのなんて。

 私は気にしません。「越境する」なんて言葉も使いません。だってそこに境界線はなくて、ただただ開かれた世界が広がっているだけですから。

 線引きするのはいつも自分たちなんですよ。

あぁ言い足りない……

 本当はもっと紹介したいんですけど、その時間を確保できない……。

フルーツバスケット(著:高屋奈月)」とか「美女が野獣(著:マツモトトモ)」とか「V・B・ローズ(著:日高万里)」とか「MとNの肖像(著:樋口橘)」とか「プレゼントは真珠(著:斎藤けん)」とか「彼女になる日(著:小椋アカネ)」とか「目隠しの国(著:筑波さくら)」とか「狼陛下の花嫁(著:可歌まと)」とか「赤髪の白雪姫(著:あきづき空太)」とか。それ以外にもまだまだ。

 少なくともいまここに上げた作品は私の大好きな作品たちです。よければご参照ください。

(2,504字 執筆時間3時間半くらい 思いっきり愛を込めて)



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