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ゆうきまさみ先生の描く歴史大河、若き北条早雲の姿を描く『新九郎、奔る!』14巻を読む

あの大河脚本家の三谷幸喜も読んでいる歴史マンガ!『新九郎、奔る!』の14巻が届きましたよぉおっ!

『新九郎、奔る!』ってどんなマンガ?

室町時代、応仁の乱で混乱している日本を舞台に「伊勢新九郎盛時」という若者が時の権力者たちに振り回されながらも成長していく話です!

「伊勢新九郎」って誰?

戦国大名の魁であり、戦国時代の流行語大賞「下剋上」の代表格でもある「北条早雲」その人です。
もっとも、「北条早雲」という名前で呼ばれるのは彼の死後であり、「伊勢盛時」というのが実名のようです。
この「北条早雲」という人物については近年まで永らく謎の人物とされており、一介の素浪人から戦国大名へと成り上がった『下剋上の体現者』という説が濃厚だったのですが、様々な資料の解析により、室町時代の武家の名家「伊勢家」の縁の者であることが明らかになりました。
要は全然下剋上の体現者というわけではなかったということになり、この物語も、様々な新しい解釈を元に構成されております。

で? おもしろいの?

歴史に興味があるなら間違いなく面白いです! 特に戦国時代を舞台にしており、その嚆矢であり関東で存在感があった『北条家』の礎を築いた人物なのですから、ひと波やふた波程度の波瀾ではありません。
そして永らく謎とされていた北条早雲、即ち伊勢新九郎盛時の幼年期からつぶさに描かれているので、政治劇、人間ドラマの側面を見ても大変面白いです!

ただ、「歴史に興味ない」「日本史よくわからない」「戦国なのに織田信長も真田幸村も出ないの?」という方々には……ちょ~っと……いや……だいぶ……もしかしたら、全然……難しいかもしれません。

今回の見所!

今回、将軍の側近でありながらら無位無冠だった新九郎ですが、この巻でようやく嫁取りをします。
既に何度も登場していた小笠原家の息女「ぬい」殿。後の南陽院殿であり、北条氏綱の母となる人物。
作中「ぬい」と称されているのはなにかの資料に基づくのか創作なのか疑問がのこるところ。
これにより伊勢家はますます安泰となり、おそらくは力をつけていくのであろう。

そして、本書の後半部分。
関東の雄であり、かつて今川家の跡目争いの機に対峙した「太田道灌」が、関東の勢力争いの中で、なんと主君により誅殺されてしまう。

以前にいっぱい食わされて、今川家をきちんと再興する際には、いずれ勝負の機会があると関東の動向を探っていた新九郎は、このことをどう受け止めるのか?
以下次巻! というところである。

さて、いよいよ次は今川家の跡目争いに決着をつけるのか?

ゆうきまさみ先生には、是非ともこの新九郎の生涯を描ききっていただきたいと思っております!

少しでもいいな、と思っていただければ投げ銭などしていただけると、またイイモノを書こうというモチベーションが上がります。
何卒よろしくお願いいたします。

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