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精子検査、再提出の日に。男のプライドを想う

今日、精子検査の再提出に行ってきました。前に受けてた婦人科のクリニックの先生に、あんた精子がヤバいかもだから、泌尿器科に行け!と言われたからです。今回はその再提出の様子を綴ってみます。

これが精液採取用の試験管だ

精液採取用の試験管はシンプルな形をしています。ここに、採取するわけですな。いやぁ、形が生々しい。ここにナニを突っ込むにはさすがに小さい筒だし、ここに噴霧、発射するには的としては十分な大きさではあるが…。しかし、ここに発射するよりは一旦紙コップに精液を出してから移した方が良さそうだ!と思い直し、紙コップを用意しました。もちろん再利用はせず、使い切りでポイっやれるようにですよ。(全然違うお話ですが、精子というやつは、オシッコに比べたら全然汚くない!と個人的には思っています。むしろ、精子たちは我が愛息子か愛娘の候補者たちなわけだし、捨て駒的に外界に放たれて、パパとしは申し訳ない…、愛している…、でも許してくれ…、プロセス上、どうしても必要なことなんだ!くらいの愛情を持って扱いたい。そんなマイ・チルドレンをこともあろうことか「汚い」だなんて、そんなの口が裂けても言ってはいけない。僕はそんなことをコトダマ原理に基づいて本気で思っておるのです。ええ。)

ぼくは、この試験管のメモリの刻印された感じが好きです。雰囲気的に何か芳しいから。

一週間のブランク、で、出ない… 

ええ、一週間、正確には5日間、僕は禁欲生活を送りました。まあ、5日って大した日数ではありませんがね。どうなんですかね、世間の男たち、おじさんたち、青少年たちの、その発射頻度って。ストレートに言えば、射精の頻度です。僕の場合、一応、成人以来、ほぼ毎日と言っていいほどに、出してきたと思います。継続は力なり、日課である、と。つまり、常にフレッシュなタンクとして、金の玉が入った袋を保持してきたつもりです。(あっ、いま、気づいたけれど、キンタマのキンは、金、ゴールド!つまり精子ちゃんたち=ゴールド、金の卵!これが語源なのではなかろうか…!と発明に近しいヒラメキを頭におろしたあたくし。自画自賛で天才だ!と思ったのも束の間、「金玉 語源」で調べてみたら、全然違ってました。答えは、

江戸時代以前の日本酒には清酒が存在せず、いわゆるどぶろくであった。 このどぶろくを精液に見立て「酒(き)の玉」と呼び、それが訛って「きんたま」となった。 精巣名称精巣は金玉と俗称されるが、実際に金色をしている訳ではない。 この名称の由来には諸説ある。「日本語源大辞典」(前田富祺監修、2005年、小学館)

のようでした。むむ、残念!
と思ったら、ニコニコ大百科には、次とおりに出てました。

金玉金玉とは、哺乳類の精巣である睾丸の俗称である。ω概要ω睾丸を金玉と呼ぶようになった語源は、
1.大事なもの・貴重であるものの象徴である「金」になぞらえ、「金の玉」と呼んだ。
2.江戸時代以前の日本酒には清酒が存在せず、いわゆるどぶろくであった。このどぶろくを精液に見立て「酒(き)の玉」と呼び、それが訛って「きんたま」となった。

こちらだと、遠からず…という感じでしょ。やはり、僕は天才なのでしょうか…笑)

まあ、そんなことはさておき、精液採取の時間です。5日のブランクを空けての採取ですから、当然あたくしも、緊張半分楽しみ半分なわけです。前回の採取の際にした自慰行為は、実は、イマジネーションでとったものでした。だから、何となく勢いに欠けていた気がしたのを覚えていました。

が、今回は、もっとドッカーンドドドドドドンパーン!という大輪の花火のような勢いあるものを採取しないと、男がたちません、勃ちません!で、やはり、セルフイマジネーションはやめにして今回は映像の力を借りることに!で、早速、エロサイトにアクセス!という流れです。

愛妻と会うまで愛用していたエロタレストというサイトで、適当な動画をピックアップ、集中して集中して手を素早く動かし続けるあたくし。よしあとちょっと、あとほんの少しで、というときに急にお尻がムズムズしたので、一呼吸おいてカキカキします。気を取り直して、もう一度!今度こそ!というタイミングで、ドッカーンと狙って、高速マジックハンドが空を斬ります。しかしであります。どういうわけか、結果は、チョロチョロチョロリ…。あれっ、これは、我慢しないでやってるときの方のが勢いがあった気がするレベルだぞ…。やっベーな。試験管のメモリも3mlには達してない!前回は1.9mlだったから、それよりはマシだとしても…。量も検査の基準のひとつだったのに…。少し間をおいて、もう一度やり直してもいいけど、そうすると時間もないし、薄まる可能性もある。ここは、男らしく一発の破壊力を信じて、そそくさと試験管を指定の紙袋にしまい込み、いざ泌尿器科へ!

緊張する男、凶暴につき

泌尿器科で自分の顔をスマホでのぞいたら、自分でも緊張しているのがわかるくらい顔がこわばってました。微音カメラでセルフィ!ま、モザイクかけたので、こわらばりまではわからないでしょうが、これがあたくしの外観でございます。凶暴な、危険な雰囲気、ただならぬ空気を醸してます。ただ、精液再検査が恐ろしい!というだけなのですけど…。

でも、こんなときは優しい奥さんの言葉を思い出して心を落ち着けます。

今朝のブレックファストでの会話

妻:
いよいよだね。がんばってきてね。

僕:
いやぁ、またダメで、(精子の運動率)5%だったらどうしよう。

妻:
そのときは、牡蠣をたくさん出そうね。

:
うん。

※ 注意、本ブログでは、時折、おのろけ表現が普通に混じってきます。おのろけ嫌いの方は予めご了承の上、ご注意ください。妻はこういう人→妻ブログ

それにしても混雑しとるなぁ、ココは。ところでここって、どこだったっけ?泌尿器科…だ。みんな、泌尿器科に何の用事があるのだろうか、老若男女、揃いも揃って…。

でも、そもそも泌尿器科って、何なんだろ?

お恥ずかしいお話ながら、僕は泌尿器科が何なのか、よく分かっておりませんでした。ここに来るまで。何故か婦人科の先生に泌尿器科へ行け!と命じられたから、来たというのが本当のところで、不妊治療、精子不振と泌尿器科がどう関係するのか、よく分からなかった…。

で、泌尿器科とは何か?という素朴な疑問を抱き、ぶらぶらと待合室のチラシコーナーを徘徊。すると、わかったことは、「下の方の治療をしてくれるところ」ということがわかってくるわけですね。みなさん、知ってました? えっ、常識でしたか…。それは失礼いたしました。

泌尿器とは?

泌尿器(ひにょうき)とは、尿を作り出し、体外に排出するために働く器官をことです。尿を分泌(ぶんぴつ・ぶんぴ)する器官と書いて「泌尿器」となります。順天堂大学医学部泌尿器科のサイトより

つまり、おしっこ関連の器官と覚えておいたら良さそうです。ほおほお。

泌尿器科とは?

泌尿器の疾患や異常を扱いますが、それだけではありません。発生学上、そして部位として分けて考えられないという点で男性生殖器も診療範囲となります。また、男性生殖器を診療・治療範囲とすることから、男性の性別にかかわる問題も診療・治療します。順天堂大学医学部泌尿器科のサイトより

ここの説明、立ち止まって考えてみたい表現が見つかりますね。だってさ、やたらと「男性生殖器」が強調されてますからね。多分、想像してみると、「夜のあっちのふしだら系の病気関連の相談、治療」みたいなことなんじゃなかろうか、と、想像してみました。

提出するだけではないのか!? 

泌尿器科で精子提出を終えたあたくし、しばらく待合室で待ちの状態。しかし、いっこうにぼくの番が来ない。

「はやくしないと、次の用事があるのに…!提出だけなんだろうから、サクサクやってはくれないものなのだろうか…」

そんな勝手を想い浮かべる自分がいやにのりつつも、やはり時間かかり過ぎ。たまらず、

「すみません、僕、次の用事があって行かないといけないんですが、もう提出済んだと思うので、来週来てもいいですか?」

と聞くと、ダメです、と言われ、繰り上げるから、と先に先生との対面を許可されました。

で、先生からは、ただ一言、二言…。

「精子、何時にとった?」
「10時5分くらいでした」
「よし!じゃ、来週!」

なんと、このやり取りのためだけに15分くらい待たされ、さらに待たされそうだったのか、と驚きました。でも、これって、点数のために必要なプロセスみたいです、病院側にとっては…。

点数が付けられていく 

再診 73点
外来管理 52点
精液検査 70点
尿糞 34点

これ見てわかるのは、再診と外来管理ってので、全229点中の125点をマークしとります。

つ、つまり!病院にとっては、「再診したぜよー」と言えることが大事なんですな。邪推かもしれませんが。まあ、病院とは言え、商いですから、こりゃ仕方ない。にしても…、提出だけなんだから、ポストとか用意して簡略化して欲しいというのが本音ではあるんですけどねー。ま、いっか。

一週間後を待つ男の人の心持ち

で、まとめです。つくづく思うのですが、不妊治療は、奥さんだけの問題ではない。むしろ、僕のように、再検査をしなければならないくらい精子の状態がよくないこともある。

これ女性にはわからないことかもしれないけど、男性生殖器の不調や精子がダメって〜のは、男としてはむっちゃくちゃ恥ずかしいことなんです。もしかしたら「そんなこときにすることないよ!」なんて思ってくれるのが女性なのかもしれないけれど、男のプライドがそれを許さない!のです。

多分ですが、不妊治療に向き合うのが、女性がメインになってしまっていたり、子どもが出来ない理由が女性のせいばかりになってしまいがちなのは、こういうニッポンの男サイドのいらぬプライド(もしかしたら重要かもしれないけど)が関係しているんじゃないかと思うんですよね、あたくし。

だって、僕の場合、この5日間、大学受験にのぞむティーンのような心持ちで満を持して精子出してきましたもん。

そんなわけなので、この結果を聞かされる一週間後はさらに怖い思いで待つ必要がある。

でも希望が持てるのは、泌尿器科という存在。こことコミュニケーションを取っていけば、必ずやコトは良い方向に流れていくはず!と確信を持てました。なんたって、彼らは、男性生殖器のプロフェッショナル、いわば、ちんちんエンジニアなんですからね〜。

まあ、とにもかくにも、震えながら、一週間後を待つことにします。ぶるぶる。

※ 女性の観点から書かれた、奥さんのブログ「40歳で結婚!からの妊活・不妊治療ノート。」も読んでやってくださいね。