見出し画像

赤いレンガと10年目の音楽祭と永遠に中学生の話と2年後の追記の話

横浜赤レンガパーク特設会場で開催された「MUSiCフェス」から、きょうで2年が経ちました。この2年間で世界には、信じられないような変化が起こりました。その一方で、何も変わっていないものもあります。
当時ぼくが書いたMUSiCフェスの感想をこちらに再録するとともに、出演者の2年後までの変化などを勝手に追記していってみようかと思います。
以下、平打ちが当時の記事、灰色枠が後日の振り返りです。


画像1

んなわけで楽しみにしていたMUSiCフェスに行ってきました!ライブリポはナタリー様へどうぞ!前振りここまで!ここからは日記と感想で~す。まとまってません!

■会場へ

・降りそうでまだ降ってこない空の下、なんとか迷わずに最寄りのみなとみらい線馬車道駅まで辿り着く。
・地上出口に上がると赤レンガ倉庫へ向かう面々が。方向はよくわからなかったけれど、なんとなく人の流れに身を任せることにする。
・このときイヤホンから流れてきていたのがフジファブリックのSugar!で、厭が応にもテンションが上がりまくる。全力で走る心。

・赤レンガ広場ではパクパクうーたん村が令和初の開村。一番近くにあったケバブ屋台へ。店員の兄さんに「真山モデルはコレ!」と言われ迷いなく50円高いケバブ購入。味はなかなか。少し食べづらい。
・うーたんチケット2枚からの小林さんカード降臨。推しの方と真山カードをトレード。
・降りだした小雨の中で迎える開場時間。さあ楽しむぞ!


■開場!

・オープニングアクト前から場内は結構な大人数。にぎやかさん。
・開演時刻の10時になったとたんステージに出てきたのはエビ中さん。沸き立つ会場。ちょっとびっくりしたけど、そりゃそうですよね。ホストとしての挨拶、そして最初のステージアクト演者の呼び込み。桜エビ~ずさんカモン!

●桜エビ~ず

・小雨の中に現れたトップバッター。
・会場は前ブロック後ブロックともなかなかの埋まり具合。僕のように、こういう機会なら観るけどそうでないときはゴメン!という層がかなり多かったのでは。
・そういう人たちは、なんだかんだで曲も聞いたことがあったりするもの。全身でビートを刻む人、フリコピを楽しむ人。地蔵の人も含めて、皆がすんなりと音に入っていけてるようでした。
・目を引いたのは桜エビ~ずオタの皆さん。後ブロック中央のあたりに集まって、良い感じに盛り上がってました。楽しそう。
・エビ~ずのパフォーマンスはかなりしっかりしたもの。水春さん川瀬さん二人の歌姫の艶、芹沢さんみっぴさんの存在感、聴きごたえの増してきた茜空さんの声。そして印象に残ったのは所々で聴こえた村星さんの力強い歌声と力のある目線でした。
・ステージの途中、気付いたらいつの間にやら小雨が止んでいました。あの年の氣志團万博のオープニングアクトでの出来事が、少しだけ重なるようだ。さすが妹分。
・そろそろオープニングアクトなんかじゃ勿体ないくらい。もしも来年もエビ中フェスがあるのなら、そこは考えても良いのではないかなと思いました。よくできた妹たちです。お疲れさまでした。

(追記として)
・桜エビ~ずはこの年の末に初のホールワンマンを開催。公演を成功させた上でukkaへの改名を発表。アイドル楽曲大賞のインディーズ部門で数多くの曲をランクインさせるなど、このあとも順調に力をつけていきました。
・リポで書いたように、後年にMUSiCフェスが開催されたのであれば、オープニングアクト扱いなんかでは間違いなく役不足になっていましたよね。
・ただ昨年末以降はメンバーが二名脱退し、校長がマネジメントから離れ、秋に向けて新メンバー募集と、激動の日々が訪れています。
・それでも培った実力は本物になりつつある、または本物であると専らの評判。妹分といった表現ももはや正しいものなのかどうかわからないくらい。このまま姐さんや先輩方の追いつけない地平まで行ってみてほしい。
・今後またどこかで観られる機会があれば良いな。


●HERE

・いつもどおり空回りする尾形回帰のハイテンション。しかし人柄と楽曲の熱でいつの間にやらノせられてゆくいつもどおりのフロア。
・ギターの武田がソロを弾くたび、ステージ横の大モニタにアップで抜かれるその手元。ムラサキのリストバンドが袖からこれ見よがし。
・HERE自身も物販でHERE仕様のリスバンを売っているので、まあこれはきっとHERE仕様の…と解釈しようとするもリスバンには「3」という数字の刺繍が見える。うん。これ、エビ中仕様だ。
・武田め。
・横浜の空に包まれたステージ。青色のスポットを背に、当然のようにLets go crazyを聴かせてくれました。この曲が完成したのは、悲しさと寂しさと虚無感に潰されそうになった、あの日の翌日。真っ暗なLIQUIDROOMでのことでしたね。
・何も考えることが出来ないときは、無理に何も考えなくていい。一人でいられなかった僕が、闇に包まれたライブハウスの後方でそんな思いに至ったことのひとつ。あの日と諸々が真逆のシチュエーションの中、なんだか色々なことを思い出していたのでした。
・今日も楽しかった。お疲れさまでした。
・武田め。

(追記として)
・考えてみれば妹分のあとは、兄貴分のような彼らがステージを見せてくれていたんですね。
・ただ、これ以降はHEREとエビ中さんの絡みには目立ったものはありません。今年2月にはハイテンションフェス2021を開催していますが、3年ぶりにエビ中が呼ばれるかと思いきや、ukkaが参加となりました。
・彼らはこのご時世でもインディーズバンドの強みを活かし、配信や音源やライブハウスでハイテンションに活動継続中。変わらずに元気を届けてくれる姿、応援したくなります。
・武田め。


●ニューロティカ

・本気で楽しみにしてました。実は現メンバーになってからの曲はそれほど追っておらず…。でもエビ中の現場であっちゃんの姿が見られることが、とにかく僕は嬉しくて。
・彼らがメジャーデビューする直前に作られたMVが上リンク。チョイスで会おうぜ!です。僕が初めて聴いたのもこの曲。ところどころ破綻した日本語の使われた歌詞を聴いて、音楽の自由さを感じさせられたものでした。
・きょうは現メンバーでこのチョイスで会おうぜ!を演ってくれました。胸がいっぱいです。
・そして「この曲やるしかないんじゃない?」という前フリからエビ中さん総登場!小林さんピエロのメイクで既に井上化。来ましたよ元気しかない!が。さっそくMUSiCフェスらしさ発揮です。
・もちろん曲中のコントも音源に忠実に。いつのまにか渚カヲルも乱入してコ汚いパフォーマンスを連発。ひなちゃんの顔にヒゲを描いて兜をかぶせて。うん。みんな元気。早く帰ってくれ。
・そしてもちろん美怜ちゃんも元気。元気しかない!
・「この曲でエビ中とニューロティカは一緒に紅白を目指すぞ!」と何回も繰り返すあっちゃん。エビ中さんここで退散。元気しかない!
DRINKIN' BOYSではヤーヤヤヤーヤヤと10代から順々にコール&レスポンスを始めるあっちゃん。40代の声が思いのほか大きい。50代に差し掛かるところでマネージャー?に時間が足りないとしかられる始末。元気しかない。
・35周年のニューロティカ。一人になってもメンバーが変わっても、ずっとその看板を守り続けてきたあっちゃん。胸を打つおしゃれで感動的な楽曲なんてないのかもしれない。けれどずっと楽しいロックを貫き通してきたピエロの佇まいには、心打たれるものがあります。誰かにそれを背負わせるものではありませんが、10周年を迎えたエビ中にとっても感じるところがあったのでは。
・きょうが通算2008回目のライブ。夜には八王子で2009回目のライブもやったそう。楽しかった!お疲れさまでした。

(追記として)
・けっきょく「元気しかない!」で紅白に出る夢は叶いませんでした。
・でも彼らの元気は留まるところを知らないもの。今年のはじめには2022年1月3日に初の日本武道館公演を行うことを発表。結成38年での武道館公演は最長記録であるとのこと。あっちゃんかっこいい。
・そして奇しくもこの1月3日という日付。4年前にエビ中さんが武道館公演をやった日でもあるんですよね。偶然とはいえ、不思議なご縁です。
・このあとエビ中さんとの楽曲やライブで共演などの、目立った絡みはありません。ただ彼らのオフィシャルサイトの35周年記念ページに、エビ中からのメッセージが載せられたこともありましたね。
・エビ中+ニューロティカ。本当にこんな邂逅があるとはMUSiC発売の前日までは思いもしませんでした。またどこかで共演が見られますように…。

画像2

35周年ページのリンク


●魔法少女になり隊

・尾形回帰やあっちゃんに負けないVJガリくんのハイテンション。ランニングシャツやめたのね。そして大モニタに映し出されるドット絵グラフィクス。
・ほどなくボーカルのバジルさん登場。ヒメサマスピリッツから。エッヂの効いたシンセサイザーによる軽快なトラックとヘビーな歪み系のギター。ここに乗っかるボコーダーに彩られたバジルさんの声がまた心地よい。
おじゃ魔女ドレミのカバーの際は会場バリバリ大盛り上がり。彼らのキラーチューンの一つになっていますが、そんなに有名なアニメだったんでしょうか?
・そしてちちんぷいの魔ショ隊カバーver。当然やるよね。と思っているうちに途中からエビ中さん途中から登場!ぽいぽいぽいと大盛り上がり大会!
・ひなちゃんのヒゲは消えてました。よかったよかった。
・エビ中さんも退出して、ラストは冒険の書Iで締め。だって私あなたのために、魔法少女になりたい。バンドコンセプトをすべて表出させた傑作。これを聴かないと終われない感じですね。
・魔ショ隊のライブはだいぶ久々に観たのですが、当時ガリくんとウイビトンさんに引っ張られていたパフォーマンスだったものが、きょうはバジルさんの力強さが目立っていたように感じました。色々なフェスに出てチームとしてだいぶ力がついたのだなー、なんて偉そうなことを思いました。楽しかった!

(追記として)
・バジルさんと真山さん美怜ちゃんはふつうに仲が良いようで、インスタライブでコラボしたり、いろいろ遊びに行ったりしているご様子。
・魔ショ隊もバジルさんの呪いが解けてマスクを外したり、明治さんが脱退されたりで大きな変化を迎えています。3人編成になった後は音源の発表こそありませんが、何かまた面白いことをやってくれるはず。
・考えてみれば、バジルさんがマスクを外した世の中で、一般の民がマスクをするようになったというのもまた何かアレがアレですね。
・楽曲やライブなどでの絡みはなくなってしまった感じでちょっと寂しいと思っていたところ、先日のバジルさんラジオに真山さんがゲスト出演。
・そしてつい先日のやついフェスではちちんぷいがラス曲に!微レ存なんかじゃなかった大きなパワーを多くのファミリーが思い出したようでした。またステージで絡んでくださいな。


●SUSHIBOYS

・ここで僕はちょっと休憩。ごめんなさい。
・転換中のステージには自転車がセッティング。…電気グルーヴみたいな感じなのか?
・会場退出中にすれ違ったSUSHIBOYSファンの女の子は、セッティング中のメンバーを見てキャーキャー。なんていうか、対バンのお客さんの様子を見るのも楽しさのうちのひとつなのだなあ。

(追記として)
・すいません。SUSHIBOYSはあまりその後が追えていません。でかどんでん発売時には三人組だったのですが、メンバーのエビデンスが脱退して・・・というのもMUSiCフェスの前のことだったんですね。
・ナタリーを見る限り、精力的に活動中の様子。誰か詳しい方、フォローお願いします。


●POLYSICS

・会場に戻ってレッツダバダバ!いつのまにか日差しも注いできてサニーマスター。
・ポリのハヤシも尾形回帰やあっちゃんに負けず劣らずハイテンション。暴れながらギター弾きまくり。それでいながら、あのトリッキーなリフをとちるような真似は絶対にしない。超人ですよ超人だと思いますよ。
・彼らはアナザーデイの提供以外、ほぼエビ中さんとは関わりなし。きょう来てくれたことも正直いって意外なものでした。
・実際、10周年のエビ中に対して大袈裟なコメントはなく、普段のライブと同じようなステージ内容でした。しかしこれは悪い意味ではなくて、普段のライブと同じように手を抜かずしっかりやりきっていたという意味なんですよね。
Young OH!OH!シーラカンスイズアンドロイドなど定番の盛り上がるやつで会場を沸かせ、配信がスタートしたばかりのKami-Sabaなども披露。最後をブギーテクニカで締めるあたりも安定のいつもの満腹なステージ。ゴージャスな定食です。かっこよかったです。
・僕が見た限りですが、ゲストの中でモノノフさんの次に多かったのがポリシックスTシャツに身を包んだ方々だったように思います。お疲れさまでした!

(追記として)
・アナザデイ以降まったく絡んでいなかったポリシックスさん。この日に出てくれたことが奇跡のようなものでした。そしてこの日以降もやはり絡みがなくってさみしい。
・彼らもフェス出演時は4人体制だったのですが、2020年にナカムラリョウが脱退。現在また3人体制になって活動中。
・ボーカル&ギターのハヤシは一貫してハイテンション。ぼくがジャケ買いしたADSRM!で初めて耳にした頃から20年、オリジナルメンバーは彼だけになってしまいましたが、それでも食パンを投げなくなったくらいで、ずーっとずっと何も変わっていません。
・次回MUSiCフェスが開催されることがあれば、また謎のご参加を決めて頂けますと個人的に泣いて喜びます。たのんます。


●ももクロ

・ポリシックスが終わる頃になると、会場内はかなり客の人数が増えていました。次の出演者であるももクロ姉さんを観に来た方が多数スタンバっていたわけです。
・僕はここで人込みに飲まれてしまうと、最後まで体力がもたないかなと判断。観たい気持ちをガマンして会場外へ。
・退出時にステージ転換の様子が見えまして。舞台そでから荷台にのって楽器セットが表れたかと思ったら、その荷台にダウンタウンももクロバンドの皆さまも一緒に乗って出現。これは壮観でしたね。会場からも大きなどよめきが上がりました。
・会場のゲートを出たところ。数メートルくらいの隙間がありまして、そこから舞台横の大モニタが見えるんです。チケットを持っていない方でしょうか。50人くらい?そこからステージの様子を見ていました。
・うーたん村へ。賑やかなれど、やはりだいぶ村民の数が減っておりまして。あまり並ばずに食べ物が買えてしまう状況。ももクロさん凄い。
・会場からは容赦ない音漏れ。モノノフさんの大きなコール。ももクロさん凄い。
・うーたん村には多分フェス目当てではない一般の観光?の方も多数訪れていた模様。そんな皆さまも音漏れしてくるももクロの盛り上がりにびっくりしていたようでした。
・COLORをやるであろうタイミングで会場最後方へ。ちょうど10人が舞台に勢ぞろいしたところ。高城さんにまとわりつく真山が嬉しそうでした。
・事前のkwkmツイートで少し議論を呼んだものがあったようでしたが、ガチ&大所帯なバンドメンバーを連れてきたところに彼の本気というか気遣いというかアンサーというか、そういったものを感じることは出来ました。お疲れさまでした。

(追記として)
・姐さんについてもそんな詳しく追えていません。が、相変わらず元気にやっていらっしゃることはよく伝わってきます。モモタさんタレントパワーランキング1位おめでとうございます。
・再録盤の音源のニュースは目にするのですが、新曲についての情報はあまり目にしない気がしています…。アマランサスも白金の夜明けも素晴らしいデキでしたので、きっと何かのタイミングでドカンと打って出てくるものだと思います。それを楽しみに待つことにしましょ。


●吉澤嘉代子

・足の疲れがとれきっておらず、ここも大事をとって後半から観ようと会場外へ。
・そして赤レンガ倉庫の端っこに座って一息。知り合いと少し喋るなどして、空など見上げて、目を瞑って。
・気付いたら吉澤さんのステージが終わっていました…。曇天と泣き虫ジュゴンと日記をやったんですよね。嗚呼…。
・フェスってほんと体力勝負ですね。

(追記として)
・吉澤さんはそのごも順調に世の中での評価を上げながら、順調に活動を続けているイメージがあります。先日は日比谷野音でのコンサートお疲れさまでした。
・エビ中さんとの絡みも順調。昨年末の大学芸会「エビ中のニューガムラッド」の最終日ゲストとして、曇天とねぇ中学生をメンバーと一緒にご披露。たむらさんしか来ないものだと思っていたファミリーをびっくりさせてくれたものです。
・その直前にはアルバム「サービスエリア」の発売記念特番で、ゲスト進行役に真山さんと小林さんも出演させて頂いていました。
・ここらへんでそろそろ新曲、どうですか!宜しくお願い致します。
・にしてもこの日は本当にもったいないことをしたものだ・・・。日記とか見たかったなあ。


●岡崎体育

・転換のマイクチェック時点からオーディエンスを笑わせにかかるサービス精神。やっぱり一味違います。
・ファミリーコンプレックスの元ネタ?の曲や、ジャンケンに勝った奴だけ踊れってやつ。そして廣田さんが生誕でカバーしたぬいぐるみと一緒にバンドざまあみろと絶叫する奴。きょうもフルコース。
・そうそう。バンドざまあみろ曲中ではエビ中メンバ3人と数秒間の小競り合い。メンバーの舞台への登場はこの数秒のみ。ぜいたくさんめ。マーガリンのくせに。
・バラードの2番では、いつも通り心の声にいろいろとかき乱される岡崎体育。きょうは「心の中のリコ中山」に関西弁でいろいろとツッコミを入れられていました。楽屋でやってたゲーム機を捨ててやるとか。心の中のリコ中山こわい。
・そして急に披露されるあるあるフラダンスのカバー。エビ中メンバーのあるあるネタをフリップ芸で披露。
・といった感じでSSA公演をやりきった岡崎体育の自信が見えたステージ。楽しかったのに加えて、節々に彼の熱さも感じられるものでもありました。買ったばっかりのMacは雨で故障しなかったかな。
・そういえば安本さんにはSSA公演の終演後に、「こんな感じでやってくれればMUSiCフェスも大丈夫だから」と上から目線で言われたとか。さすがやっさん。
・お疲れさまでした。

(追記として)
・この頃の彼は、年初に3rdアルバムを発売、MUSiCフェス直前にはさいたまスーパーアリーナ単独公演を果たすなど、そこまで数年間の破竹の勢いの集大成を見せつける活躍でした。
・この日も期待にそぐわぬ存在感を見せつけてくれたものですが、フェスひっぱりダコだった彼がこの夏に出たのは、MUSiCフェスだけだったんですよね。
・SSA公演でやりたいことをしっかりやり遂げて、次章の岡崎体育に生まれ変わるつもりだった。第一章の最後に選んだのが、このMUSiCフェスだったということだそうです。当該記事はこちら
・このセレクトはたまたまだったのか、彼なりの思いがあったのか。そのあたりは今後べつに本気で語られることはなさそうです。だけど彼のFamily Complexという曲があったからこそ、この大舞台の景色の意味合いがひと味もふた味も大きなものになったものだとぼくは強く思っています。
・メンバーが9人になったエビ中について、「スーファミあるなこれ」なんて言っちゃってる愛すべき信頼すべき太っちょマーガリン。是非ともお待ちしています。宜しくお願い致します。


●ゲスの極み乙女

・きょうイチで良い方に裏切られたのが、彼らのステージでした。いろいろあったバンドですから、正直大きな期待などはせずに開演時刻を迎えたのですが、これがもう素晴らしいもので。
・ここまでの出演者の中で、一度もステージを観たことのなかったのはゲスだけだったんです。で、とにかく演奏の凄さに圧倒。
・ほないこかのドラムは、手数が多いのにそれを感じさせないモデル系の優雅さがあって。chanマリのピアノもしっかりとした技術に裏付けらられたもので、爛漫にステージを煽る様子もとても可憐でよかった。
・そして休日課長のベース。技術も風格も一級品でした。いや、一級品であることくらいは知っていましたけど、目の当たりにしたのは初めてでして。
・川谷絵音のギターとボーカルも冴えわたっていました。何の曲だったかな。ピアノでchanマリとシンクロして入る曲とかも圧巻。どれだけ練習してるんだろう。そういう裏での努力などを全く想像させないようなところも凄い。
・披露された楽曲もロマンスがありあまるパラレルスペックキラーボールなどCMなどでおなじみなものを連発。フェス用のセトリなんだろうけれど、初見の人間をがっちりと掴んでゆくチカラというものをまじまじと見せつけられた感じでした。
・彼をめぐってはいろんな報道があったけれど、それをねじ伏せるほどパフォーマンスがありあまっていました。彼の性格がどうであれ、音楽は素晴らしい。MUSiCフェスではそういう意味合いからも、音楽の良さや凄さというものも思い知らされました。
・なお、休日課長は神ちゅーんずのことに関連して川谷さんから「失敗を取り返せ」なんて言われていました。やっぱりあれ、失敗扱いだったのねー。

(追記として)
・相変わらず川谷絵音は多作な天才キャラとして我が道を行ってますね。
・ゲスの極み乙女やインディゴラエンドのほか、MUSiCフェスのあとにtricotのイッキュウとかとジェニーハイなんてバンドを組んでました。や、ジェニーハイはもっと前からあったのかな。もうわけわかんない。
・トレンディガールとあなダンのあとは特に絡みはないかな。でもエビ中バージョンのシャンプーハットなども含めて、けっこう相性は良いと思うんですよね。またファミリーが忘れた頃に、フッと現れてみてほしいです。


●フジファブリック

・暗くなりかけてきた空の下、夜明けのビートからスタート。この曲は彼らに大きな転換があった、あの年に出されたアルバムのリード曲。そのアルバム名も何の因果か「MUSIC」で、志村さんのボーカルトラックが遺されていたからこそ完成した作品集でもあったんですよね。
・いろいろなことを考えたり考えられなくなったりしているうちに、徒然モノクロームLIFEが終わり、山内さんのMCに。

・MC。エビ中との縁は「穴空」収録のお願いジーザスを提供したことからであること。大切なメンバーの悲しいことがあったりしながらも、こんなフェスを開いていること。かっこいい。尊敬する。
・そういった言葉を告げたのち、「初めて歌いますが…」と一言。ああ、これは出来ることならきょう一番聴いてみたかった奴だ。本当にやってくれるんだなと直感。

・始まったのはフジファブリックのセルフカバーによるお願いジーザスでした。やや強くなった雨のことなどどこかに吹っ飛んで、ただ彼らの声と演奏に耳を傾けました。
・ピッチはエビ中verよりやや下がり、アレンジも4人での演奏向けに少し変更。ゲストでエビ中が出てくるわけではなく、ボーカルは山内総一郎によるもの。「変だなおかしいな、まだ素直になれないな」などの歌詞が彼の声に載せられて届けられると、また普段と違う思いが重ねられてくる。

・穴空の特集サイトには、作詞作曲を担当したベースの加藤さんによるコメントが残っています。それによると「彼女たちがどうしようもない時に、少しでも寄り添えるものがあったらなという想いで書きました」とあります。
・きょうのフェスでの色々な出演者の音楽を介して、寄り添うことのできるものたちのボンヤリとしたアウトラインが見えてきたような気がします。大袈裟なのかもしれませんが、それらを体現したものの一つが、彼らの歌った「お願いジーザス」だったようにも思えるのです。

・確かにこの歌はエビ中の歌なのですが、それでいてフジファブリックの歌でもあって。そしてここに集まったみんなのための歌であって。風呂敷を広げると、過去にこの歌を歌った人、聴いた人、将来この歌を歌う人聴く人のための歌であって。ぐるっと回って、「音楽って良いな」と。僕はただそんなシンプルな感想にたどりつきました。

・できることならばこのセルフカバー、またどこかで聴かせてほしい。そして、もっとたくさんの人たちに聴いてほしい。持ち曲としてライブで歌ったり、彼らのアルバムに収録していただくことは出来ないだろうか。とにかく素晴らしい一曲でした。
・そして去年のちゅうおんでエビ中もカバーした若者のすべてで、最後のゲストのステージは終了となりました。良いステージ、本当にありがとうございました。

(追記として)
・この日はもう徹頭徹尾感無量って言葉しかないかな。
・以降はステージ等での共演はないものの、お願いジーザスは真山さんや柏木さんがソロコンなどで大事に歌い上げています。
・絡みといえば、キーボードの金澤ダイスケが結婚した際に、エビ中からおめでとうメッセージが送られていましたっけね。
・ニューロティカの所でも書きましたが、フジファブリック+エビ中なんていうのも、2016年に穴空センター試験の選択肢を見るまでは欠片も想像のできなかった奇跡のカップリング。
・いつか世の中がまともになったとき、MUSiCフェスでも、よそのフェスでも、この二組の共演があれば良いなあと思いました。

画像3

●エビ中

・ここからはニコ生での放送もあったんですよね。パフォーマンスについては、あまり僕が書くこともないかな。
・最新シングルの各曲。スタートの曲であるえびぞりダイヤモンド、第二のスタートでもあった仮契約。グループのテーマを体現したキンテマ。10周年の到達点と新たなスタートを司るファミコン。メッセージの込められた貼り紙、なないろ。メンバーと運営で話し合ったのでしょうか。非常に腑に落ちるラインナップでした。
・美怜ちゃんは最後まで元気。楽屋ではしゃいでいた安本さんは声がちょっとハスキーになっていたけれど、立ち居振る舞いを見る限りは問題なさそう。
・その安本さん。ややかすれた声でなないろの落ちサビを迎えた折り、僕は国際フォーラムでのあの瞬間を思い出さずにいられませんでした。…でもきょうはその声のまんま、強く、優しく、歌いあげてくれました。見上げた夏至の空は既に暗くなっていたけれど、雲の隙間から深い深い青が顔を覗かせていました。
・アンコールは永遠に中学生。たくさんの中学生たちが、照れながら目で挨拶を交わして肩を組んで、10年間不変でちょっと特別ないつも通りの幸せを味わって、エビ中フェス、MUSiCフェスは幕を閉じたのでした。

画像5

むかしどこかで読んだのだけれど、よみうりランドでの学芸会の際、真山は後ろの方まで詰まった観客の方を見て、色々と感慨深い様子だったとのことでした。
そして1回目のSSAのメイキングでは、公演前に瑞季と一緒に観客席の最上段まで登って、ステージまでの距離を確認。ちょっと泣くと宣言した真山が顔を伏せている様子が映像に残っています。
ebichu prideでは武道館の観客と力強く対峙している、6人の背中からの印象深いショットがありました。
斯様に、この10年間は彼女らの見てきた客席の景色、その記憶の積み重ねと共にあるものなのだなと気付かされます。

きょうのフェスを終えあそこから見えた景色は、どう映ったのだろう。皆の家宝になっただろうか。
…この1日を一緒に楽しんだ人になら、その答えなんて明白ですよね。

足腰に壮絶な疲れとダメージを追いながらも、その数百倍のお釣りがくるような、そんなイベントでした。長い時間のすべてがずっと楽しかった。エビ中のみんな、出演者みなさん、スタッフのみなさん、参加したみなさん、お疲れさまでした!また、どこかで!

(追記として)
・といったわけで振り返ってみました。この二年間で変わったもの、変わっていないもの、変わりつつあるもの、変わってしまったもの。いろいろな物事がたくさんです。
・どのアーティストにも言えることですが、これはみんながこの2年間を懸命に過ごしてきていることの証なのであろうなと思うのです。
・次回MUSiCフェスが開催されることがあるのかないのか。それはもうメンバーにも運営にも、もちろんぼくらにも、まったくわからないことになってしまっていると思います。
・でも、エビ中楽曲という媒介を通して通じ合った仲間が作った空気感というものは、ほかのフェスには存在しえない何かがあったような気がしてならないのです。少なくとも、ぼくは2年経ったいまでも、その白昼夢に変わらず酔いしれることができますから。
・またあの幸せな空間が作れることを祈りつつ、そろそろ二年前の記事の再録と再考のダラダラした駄文を締めさせて頂こうと思います。

画像4

それではそろそろ寝ますです。
おやすみなさいグー。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?