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射出成形業界のWEBサイト設計|集客〜商談獲得までに重要なこと

射出成形業界は今後医療分野や金属からの代替としての活用など、新しいシーンでのニーズは高まっているかと思います。今後市場が広がっていく中で新規顧客の獲得を目的としたWEBサイトの活用を検討されている方も多いかと思います。

このページでは、射出成形企業のWEBサイトでどんなコンテンツを掲載するのが良いのか、どんなSEO対策をすれば良いのかを解説していきます。


射出成形企業のWEBサイト集客の全体像

射出成形企業がWEBサイトを活用して集客する際に大切なことを紹介します。

BtoBサイトの集客〜商談獲得までの流れをわかりやすく分解すると、下記の3ステップになります。

  1. 人を集める

  2. データを溜める・リード獲得

  3. データ活用

より多くの人をWEBサイトに集めて、お問い合わせや資料ダウンロードで見込顧客のデータをためていくことで、将来的に売り上げに繋がる可能性のある顧客データを蓄積していくことが大切です。データが溜まれば、継続的なメール配信ができるため、アプローチ次第では商談獲得につなげる事ができます。

これは射出成形企業に限らず、BtoBサイトにおいて大切な大枠の流れになります。

データの蓄積と活用が重要視されている理由は下記のような事が挙げられます。根本にあるのは「人口減少」による影響です。

  • 人口減少により、人手不足になり、営業を効率化する必要がある。

  • 人が少なくなるため企業数も減少しており、今後新規顧客の獲得コストは高くなっていくため、既存顧客や見込み顧客と継続的な接点をもつ必要がある。

WEBサイトの強化を通じて、中長期的に商談数・受注数獲得につなげていきましょう。
それでは、先ほど紹介した3つのステップごとに解説していきます。

1.人を集める

より多くのユーザーをWEBサイトに集めるためには、いくつかの方法がありますが、メインはSEO対策やリスティング広告になるかと思います。

  • SEO対策

  • リスティング広告

  • Facebook広告

...etc

2.データを溜める・リード獲得

人を集めた後は、①魅力を感じてもらい、②リード獲得をしていく必要があります。
※リード=メールアドレス・企業名・氏名がわかっている情報

①魅力を感じてもらう
魅力を感じてもらうには、自社の強みを把握して強みをWEBサイトでわかりやすく表現する事が大切です。後ほどご紹介する魅力を最大限に高めるためのコンテンツ例をご参考にしていただければと思います。

②リードの獲得
リードの効率的な獲得のためには「お問い合わせフォーム」以外にもフォーム入力コンテンツを作成する必要があります。例えば、試作依頼フォーム、会社概要資料ダウンロード・事例集ダウンロードなどが挙げられます。射出成形業界で効果的と思われるフォームやダウンロードコンテンツも後ほどご紹介させていただきます。

3.データ活用

データが溜まったら、メール配信や電話アプローチで商談獲得をすすめていきます。MAツールを活用することで、リードとして登録したユーザーがWEBサイトのどのページを見ているのか、どのくらい見ているのかが分かるようになり、営業活動を効率的に進められるようになります。
※MAツールとは、見込顧客の取りこぼしを少なくするためのツールになります。WEBサイトと連携して利用することで、顧客のニーズを把握できるようになります。

リニューアルを検討される場合は、ただWEBサイトを作成するだけでなく、データ活用も見据えたWEBサイト運営をお勧めします。

WEBサイトのコンテンツ案

ここでは、より企業の魅力を伝えるためのコンテンツを紹介します。

WEBサイトに人を集める前に「十分魅力的な状態」にしておくことが重要です。強みをしっかりと伝えられるコンテンツになっているかどうかを確認して、十分でなければそこを埋める作業を最優先で進めてください。(WEBサイトに人を集める作業はそのあとで大丈夫です)

1.強み/特徴ページ/選ばれる理由

強みページは企業のUSPを伝えるための非常に重要なページです。お問い合わせをする前に閲覧するユーザーが多いため、企業の強みを前面に出した構成にするようにしてください。

射出成形業界において強みになりうることを紹介します。

  • 実績数

  • 設備に強みがある

  • 短納期

  • 不良率が少ない(+その理由)

  • 品質保証体制が整っている

  • 3Dデータや図面がなくても対応ができる

  • 設計からの支援

  • 特定の業界の実績数

  • 小ロット対応/大ロット対応

  • 従業員の技術力/資格保有等

2.製造実績/事例

どんな製造実績・事例があるのかを具体的な写真を用いて表現するだけでお問い合わせ率が向上します。事例コンテンツが増えたきたら、素材ごと・対象物ごと・業界ごとに探せるようにしてあげることで、よりユーザーが探しやすくなり、お問い合わせに繋がりやすくなります。

参考例:岡本化成株式会社:https://www.okamotokasei.co.jp/works/

3.納品実績

企業ロゴを出しておくだけで新規ユーザーへ安心感を与えることができるため、お問い合わせ率が格段に上がります。掲載許可をとる必要はありますが、長期的に見るとメリットの大きいコンテンツになります。TOPページでロゴを掲載するだけでも効果的です。

参考例:湯本電機株式会社:https://www.yumoto.jp/record/

4.加工について

対応している加工についてはできるだけ詳細に書くのが理想的です。射出成形ページはもちろんですが、例えばインサート成形・試作品について・金型製作について・設計についてなど、網羅的にコンテンツを用意するようにしましょう。その際にそのページ紐づく事例や設備などの紹介もできると良いかと思います。

参考例:ミヤコテック株式会社:http://www.miyakotec.co.jp/products/molding/injectionmolding/highaccuracy/

5.設備情報

設備情報は新規顧客がチェックするポイントになるため、グローバルメニューなど分かりやすい位置にリンクを入れておいた方がいいかと思います。

参考:株式会社ヒラタ:https://www.hirata-k.co.jp/facility/

6.業界別の訴求ページ(医療・ロボット・半導体など)

今後取引を増やしていきたい業界もあるかもしれません。その場合はその業界から選ばれる理由や納入実績・事例をまとめたページを作成しておきましょう。

参考:株式会社ティ・ディ・シー:https://mirror-polish.com/solution/

7.よくあるご質問

よくあるご質問はお問い合わせをする前のユーザーが閲覧する場合が多いコンテンツです。射出成形に関するよくあるご質問を工程ごとにまとめることで整理しやすく、ユーザーにも伝わりやすくなります。

参考:射出成形ラボ:https://injection-lab.com/faq/

8.SDGs

SDGsの取り組みを行なっている場合はしっかりとコンテンツ化しておきましょう。

参考:RP東プラ株式会社:https://rptopla.co.jp/sustainability/sdgs/

9.品質管理体制

品質管理体制についても実施していることは掲載しましょう。

参考:株式会社みやま:https://www.miyama-gr.co.jp/quality/

検索ニーズとSEO対策

お問い合わせに繋がりやすいユーザーをWEBサイトに集めるためには、企業の強みに繋がる検索キーワードで上位表示を狙う必要があります。例えば、加工の難しいスーパーエンプラ素材に対応できることが強みだった場合、その「素材名*加工」での検索キーワードで上位表示されているとお問い合わせにつながりやすくなります。

射出成形業界で検索されているキーワード例

例えば、下記のキーワードは比較的お問い合わせに繋がりやすいキーワードです。

・射出成形*地名
例:「射出成形 大阪」は月間10〜100回ほど検索されている。

・素材*加工
例:「PPS 加工」は月間10〜100回ほど検索されている。

・業界*加工
例:「医療 成形」は月間10〜100回ほど検索されている。

・スーパーエンプラ
例:「スーパーエンプラ」は月間100〜1000回ほど検索されている。
「スーパーエンプラ 加工」は月間10〜100回ほど検索されている。

・加工方法
例:「インサート成形」は月間1000〜10,000回ほど検索されている。

※上記の数値はキーワードプランナー(Google提供ツール)をもとに出しています。

それぞれの検索キーワードで上位表示を狙うには、1キーワード1ページを原則としてコンテンツを作成し、ユーザーのニーズに沿った情報を掲載していくことが重要です。

用意しておきたいコンバージョン

ここの設計が一番重要です。ユーザーが求める情報をコンバージョンポイントとして設置することでリード獲得率が高くなるので、集客さえできてしまえば自動的にリードが溜まっていきます。

お問い合わせフォーム以外に下記のフォーム設置を検討しましょう。

ーー

  1. お問い合わせフォーム(項目数をできるだけ減らす)

  2. 見積もり依頼フォーム

  3. 試作依頼フォーム

  4. 工場見学依頼フォーム

  5. 会社概要資料ダウンロード

  6. 事例集ダウンロード

  7. メルマガ登録

ーー

上記のようなフォームを用意することで、新規顧客のリード獲得確率が高くなります。

リード活用

リード蓄積ができたら、次はデータを活用するフェーズに入っていきます。

過去の名刺情報とリード獲得が合わせて数千ほどになってきたら、MAツールの導入を検討しましょう。

以上が射出成形業界におけるWEBサイトの集客〜商談獲得までに重要なことです。ご参考になれば幸いです。

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