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勉強の前に学ぶべき勉強のやり方

私は東京大学の学生です
塾講師や家庭教師をして学費を稼いでいます
多くの学生を見ていると、「勉強ができない」ではなく「勉強のやり方が分かっていない」方が多いように感じます

この記事は、私が家庭教師を行う際に一番最初の授業で伝える内容をまとめたものになります
難しい手法や、実現困難な手法は少なく、同じ学習時間でより効果的な学習を行う方法が主体です。

読んで欲しい方

勉強自体は行っているのに成績が上がらない方
勉強時間と効果が釣り合っていないように感じる方
主に受験勉強について記載しています

目的を考える

目的に即した方法を取らないと時間を浪費します

英単語を覚える際、一心不乱に英単語を書き連ねていく方がいます
何故、英単語を書き連ねるのでしょうか?
あなたはその理由を考えたことがありますか?

そこを考えずに行動だけすると、目的に即していない学習を行うことになってしまいます

英単語を覚える際一心不乱に英単語を書き連ねていく方がいます
10回書くのだそうです

10回書かれた直後私は英単語が書かれた部分を隠してもう一度書いてみるように言いました

ほとんどの方は書けません

つまり、英単語を書き連ねていますが既に書かれた英単語を模写しているだけの作業を行っていたということになります

英単語を書き連ねるのが目的ではなく、英単語を覚えることが目的です
つまり本来、何度も繰り返すべきは書くことではなく、短期記憶です。
その手段として、何度も書いてみるというのがあったはずです。


対応策は簡単で、書いた部分を隠すだけです
模写することができなくなるので、一回一回記憶することになります

これにより「英単語を見る→英単語を記憶する→英単語を書く」という本来の目的に即した勉強ができるようになります

やり方を変更した後
個人差はありますが、ほとんどの場合100個の英単語のうち95個以上書けるようになる時間は60%程度まで減少しました


何が目的であるのか?を考えずに行動しても効率はよくないです
ゲームなどでもそうです
スーパーマリオブラザーズで例えてみましょう

ジャンプすることができる、敵を踏みつけると倒すことができる

敵を倒すことが目的ならばこれを知っていれば十分です
ただし、このゲームの目的はマップにあるゴールにたどり着くことです
この目的を知らず、ひたすら敵を倒してもクリアは出来ません
あくまで、敵を倒すのはゴールにたどり着く手段であって目的ではないからです

勉強を始める前に、目的を確認しそれに適した勉強法を実行しましょう


理解を優先する

正解か不正解かに固執する方がいますが、そこは重要ではなく考え方や理解がされているかに着目してください

絶対にやってはいけないことが二つあります
テストの点数だけ見て、分析を行わない
間違えていた式や解答を消去する

何故間違ったのかが重要になります

極端な話では、100点満点のテストはやるだけ無駄だったと私は思っています。テストを行う理由は、理解が不十分な点などを洗い出すことが目的です。問題がないと保証されることも大事ですが、得るものがなかったということにもなります。

間違っていた問題があれば、何故間違えたのかを確認してください。
例えば、「この公式が思い出せなかった」というのが発見出来たら、その公式を忘れないようにするというように学習を進めます。公式がどうやって導出されるのか?意味するものは何なのか?他のやり方で導けなかったか?そういったフォローを繰り返すことにより、絶対に正解できる領域を広げていくことにより復習に割く時間が減っていきます

間違えた式や解答を消去してしまっては分析を行えません
それは、あなたの思考の軌跡であり間違えていることに価値があるものです
どうして間違えたかを知るのは困難な事ですから、大切にしてください

ノート術

ノート術と題しましたが、私はノートの使用を推奨しません
ルーズリーフを使用していましたし、推奨します


ルーズリーフは新しく保管したい知識を任意の場所に挿入し保存できる点で優れていると考えています。知識は更新していくものなので、順番が固定されてしまうノートでは不便なことが多々あります。
ノートでもルーズリーフでも使用する際にはケチらず使用します
ノートやルーズリーフに書くものは保管したいもの(後で見る可能性があるもの)であるはずだからです

教科書を綺麗にまとめたノートを作ろうとする方がいますが推奨しません
理由としては、教科書や参考書自体がすでに綺麗にまとめられているからです。そして、教科書に書いてあることは全て重要であるので、切り捨てることが本来困難であるからです。



私が歴史科目で行っていて、現在も推奨するノートの作り方の例を紹介します
一つの単元をしっかり読み込み、一度目は大きな流れを、二回目はもう少し詳しい流れを、3回目は人名なども含めてといった形で理解していきます。
そして、教科書を閉じて誰かにその単元について説明するつもりで、自分の理解を記述していきます。この時、「なぜそういった政策が行われたのか?」「なぜこの戦争は起こったのか?」などの質問が来ることを想定して作ってください。関連しているものなどあれば一緒に書き込んでしまいます。簡単な図などもあった方が分かりやすいと感じるのであれば書きます。


出来上がったら、教科書と見比べ欠落していたところを赤ペンで追記していきます。重要なのは赤ペンの部分で、これが減っていくと欠落が少ないつまり理解が進んでいると考えられます。結果は気にせずルーズリーフを保管します。次回同じようにまとめて、確認し、赤ペンが不要になるまで何日かかけて定着させていきます。
最終的に、赤ペンが不要になったものがあなたの理解しやすい歴史の教科書になります。

これは目的が「歴史を背景から学ぶことにより欠落を防ぐ」になります
どうしてそうなったのかを理解することで、絶対に忘れない状態に持ち込めることが多いです。

例えば、墾田永年私財法、三世一身の法、班田収授法順番は覚えていますか?

順番は古いものから
班田収授法→三世一身の法→墾田永年私財法です

班田収授法は土地を配るものです
三世一身の法は開墾したら3代まで所有権を与えるものです
墾田永年私財法は開墾したら所有権をずっとあたえるというものです

土地は国のもので個人には配る(所有権は国)というのが始まりです
配給する土地がなくなると、開墾してほしい国は個人に所有権を認めます
さらに土地不足が深刻化すると土地はあげるから開墾してくれとなります

土地の所有権を持つ国が、徐々に個人に所有権を認めてでも開墾して貰うために政策を変更していく流れです。なので、土地の権利が国民にわたっていく順番で覚えてしまえば忘れにくくなります。

背景・理由から学ぶ意義についての説明も兼ねます


まとめ

効率的な学習を行う上で、目的を明確にすることは重要です。
「理由や背景から忘れないようにする部分」「数をこなして慣れを重視する部分」など自分が今何を目的にしているのかを常に考えることが、効率的な学習の第一歩です。

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