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「とんでもございません」
面白い記事を見た。日本人なら知らない人はいない超有名企業の就職求人に、
「弊社のことを『敷居が高い』と思って応募を躊躇しているあなた! とんでもございません」
とあった。さて、校正者は、この文章にどう対処したらよいのでしょうか?
今やほとんどの日本人が違和感を感じなくなっているこの文章に、ダメを出せばよいのか、それともスルーすればよいのか…と大いに悩んだわけです。
何を悩んだか、って。
「シンメトリーの反対語」についての哲学
「シンメトリー(symmetry)」:左右が同じ形であること。左右対称。
この言葉の反対語をご存知だろうか。
きっと、多くの方は、
「アシンメトリー(asymmetry)」:不均衡であること。非対称。
と答えることだろう。もちろん、辞書にも上記のように記載されている(『精選版 日本国語大辞典』『広辞苑』など)。
ところが、である。「アシンメトリー」は「アシメトリー」とも言うのである。上記
ファッション雑誌の校正
ファッション雑誌の校正をやっていた頃、周囲の人から「写真ばかりなのに何を校正するんですか?」と聞かれたことがある。単行本のように活字が多いものは「校正」をするイメージがあるのだろうけれど、モデルさんの写真や、モードな洋服の写真を見て校正をすることは想像できなかったのかもしれない。
しかし、雑誌も所詮「人」が作っているもの。実際は色々なことが起こるのである。締切前に目を真っ赤にして徹夜状態で仕事を
電子メディアをなぜ読まないか
出版業界の人が「体験的」に知っていること。それは、電子メディアは「目が疲れる」ということ。
出版不況が長引き、打開策として期待が持たれる電子書籍。何とかして作り、売らなければならない立場の人間としては、できるだけポジティブに電子書籍について考えている。ロマンチストと呼ばれそうな「紙の風合いが良い」「インクの匂いが読書の気持ちを刺激する…」などという主観的なことには一切目をつぶり、「電子書籍の良さ