【大阪の包丁式 since A.C.879 】
毎年4月18日正午より、大阪の総持寺では包丁式という儀式が行われます。
真魚(この時は鯛でした)を仏前で捌くのですが、一般的には動物の殺生を咎めて精進料理をいただくお寺において、お魚をさばくというのがどういう意味を持ち、どのように行われ、約1100年前の調理の仕方にとても興味がありました。
儀式では、鯛を二つの身に切り分けられるのですが、活きた魚ではなく、内臓と血は抜いてある状態で三方に乗せられて包丁殿に運ばれてきます。
運ぶ人は、高い位置に掲げながらお魚やお道具を供えていきます。
調理の場に道具を3回で運び、身なりを整え、道具を清め、切り分け、
仏様に捧げ、道具を清め、道具と共に退室する。
一連の流れを見ていると、これが茶道の源流のようにも見えてきました。
茶道も、お客様がお茶室にいらっしゃってから、お道具を運び入れて炉の近くにセッティングをするところからはじまり、身なりを整え、道具を清めてお茶を点て、お振るまいをして道具を清め、道具と共にお茶室を去ります。
千利休も大阪の出身。(もう少し南の堺ですが)
もしかしたらこうした包丁式などのセレモニーを知っていて、新しい時代に合わせてお茶の淹れ方やへと昇華したのかもしれません。
大阪が栄えはじめたのは、聖徳太子が活躍した飛鳥時代と、かなり歴史が長い。
日本文化の源流が大阪や奈良にもよく見ると色々と残っていて、すごく面白いですよ。
■総持寺
Address:大阪府茨木市総持寺1-6-1
※この投稿は2016年の出来事のリポストです。
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