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【英文法の小径】現在形〈時制〉その七

1-a. My back aches.
1-b. My back is aching.

今の背中の痛みを訴えるには、どちらの形を使えばいいのだろう。今、つまり話し手が話をしている時点で起きていることは〈現在進行形〉を用いて表すのではなかったか。

実は、この場合は〈現在形〉でもいいのです。ポイントは ache という動詞の性質にあります。痛みのような感覚は、やがておさまることはあるにしても、しばらくは変わらずにつづく。その意味で、ache は状態を表す動詞。(1-a) のように、〈現在形〉のままで今の状態を表すことができるのです。

2-a. You look well today.
2-b. You’re looking well today.
3-a. How do you feel now?
3-b. How are you feeling now?

人の健康状態について述べるときも同じ。(2-a, b) は目の前にいる相手の顔色から体調を推測しての発言、(3-a, b) は相手に今の具合をたずねている。

ここでの look は人や物事がどのように見えるのかを表し、feel は自分の心身の状態がどんな感じなのかを表すもので、行為や出来事ではありません。いずれも、〈現在形〉のままで、話をしている時点での外見や感覚を表すことができるのです。

上の例で見たように、今の身体感覚について述べる場合は、状態動詞であっても、〈現在形〉だけでなく〈現在進行形〉もよく用います。ニュアンスの違いこそあれ、大きな意味の違いはありません。

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