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【英文法の小径】must〈助動詞〉その二

Paul must pass the exam.

ポールの、これまでの勉強ぶりを見てきて知っている話し手が、彼の合格を確信してこう言ったとしよう。さて、これで言いたいことは正しく伝わるのだろうか?

must =「ちがいない/はずだ」だから、「合格するにちがいない/きっと合格するはずだ」は ‘must pass the exam’ でいいのではないか。

残念ながら、冒頭の文は「合格するにちがいない」ではなく、「合格しなければならない」という意味に、つまり、ここでの must は義務/必要性を表すと解されるのがふつうです。

ここに、must =「ちがいない/はずだ」のように一対一対応で覚えることの落とし穴が潜んでいます。実は、推断の must は通常、未来の事柄については用いないとされているのです(ただし、例外あり)。

Paul will certainly/definitely pass the exam.
I’m sure Paul will pass the exam.

なので、代わりに、助動詞であれば予測を表す will を使ったり、[be certain / sure / bound to]のような表現を使ったりして、話し手の確信を表します。

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