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英文法の小径

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毎回、一つの文法項目について、意の赴くままに説明を試みた散文を掲載中。
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2023年9月の記事一覧

【英文法の小径】時制と相〈文法用語〉

今回はいつもと趣向を変えて、文法用語の話です。 英文法には、「時」に関連する大きなカテゴリーとして「時制」(tense)の他に「相」(aspect)というものがあります。 「時制」は、動詞の表わす動作・状態が話をしている時点より前なのか後なのか、同時なのかといった時間的な関係を、動詞の形式によって示すもの。 それに対して「相」は、動詞の表わす動作・状態が基準となるある時点において完了しているのかいないのか、継続しているのかいないのかといった、動作・状態の時間的なありさま

【英文法の小径】未来表現・その一

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、will と be going to を取り上げます。 I’ll phone her back.留守中に自分宛ての電話があったことを知らされたときの発言。この話し手が折り返し電話をすることを決めたのはいつなのだろう? この発言をしたとき、というのが正解。外出から戻って留守中に電話があったことを聞いて初めて、先方に電話をしようと決めたのです。このように、その場でそうしようと思いついた場合には、意志決定

【英文法の小径】未来表現・その二

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回のテーマは、be going to と現在進行形です。 I’m going to meet her at the station.この場合、彼女を駅に迎えに行くことは、この話し手のスケジュール帳にすでに書き込まれているのだろうか? [be going to]は、話をしている時点で決めたことではなく、すでに決めてあること(意図)について述べるときに使います。ただし、そのための準備や段取りができているかどう

【英文法の小径】未来表現・その三

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、will と be going to を取り上げます。 I think the weather will be nice later.今後の天気について予想を述べている。未来の予測といったら、まず思いつくのは will かもしれない。このときの will は話し手の確信を示すものなので、冒頭のような文は、話し手が将来、間違いなく起こると信じていることを表します。 Look at those blac

【英文法の小径】未来表現・その四

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は will がテーマです。 I think she’ll pass the exam. I’ll probably be home by midnight.予測を述べるのに will を用いると、それは話し手の確信に満ちた予測を表すつまり、このとき話し手は、聞き手に対し自分の予測を信じて疑わないことを求めている(というのは言いすぎだろうか)。 しかし、未来のことに絶対確実はない、というのが誰もが認める

【英文法の小径】未来表現・その五

英語で未来のことについて述べるには、さまざまな表現形式を用います。今回は、現在形を取り上げます。 I’m going to the cinema this evening. The film starts at nine.話し手の今夜の予定を述べている文。'am going' という〈現在進行形〉 が、予定や計画を表わすのに使われることは前にも触れた通り。 問題は第2文の 'starts' という〈現在形〉。映画の上映開始がこれからのことであるのは明らか。will sta

【英文法の小径】未来表現・その六

これまでに取り上げた未来表現を振り返ってみると、現在時制で使われる表現形式と助動詞の will とに大別できることが分かります。 未来の出来事や行為であっても、それが現在=話をしている時点で、何らかの現実性を帯びているようなことについて述べる場合には、現在時制の表現形式([am/is/are going to]、現在進行形、現在形)が好まれます。 具体的には、すでに決めてあること(意図)や予定・計画されていること、あるいは明らかな兆しが現在あるようなこと。 He's g