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今の「プロトタイプ」に求められるもの

プロトタイプが好き

wikipedeaでは、プロトタイプは以下のように定義されているようです。

プロトタイプは、デモンストレーション目的や新技術・新機構の検証、試験、量産前での問題点の洗い出しのために設計・仮組み・製造された原型機・原型回路・コンピュータプログラムのことを指す。

ちなみに私は「プロトタイプってなんて効率的なんだろう」と思ってる人間で、一旦「作ってみる」という効能をすごく実感しています。


プロトタイプの優れたところ

プロトタイプが優れているところは、「うまくいかなかったら修正する」という方法が概念の中に含まれていることです。

「方向性が間違っている可能性がある」、「上手くいかない可能性がある」という前提で、「完成品を作ってしまうよりもコストを安く、評価可能にする」ことができます。

もちろん細かいところは違うのでしょうが、アジャイルが短期間のサイクルの繰り返しで開発をすることも、リーンスタートアップで描かれたまずは評価可能な小さなプロダクトMVP(Minimum Viable Product)をつくることも、「大きな失敗をせずに正解に近づくことができる」という意味で、幹の部分では同じ話をしています。

プロトタイプの種類

プロトタイプに関しては、以下の種類があるように思います。

 抽象的なコンセプトを、具体化するためのプロトタイプ
コンセプトの確度を高めるための、プロトタイプ


前者は、「あるコンセプトに基づいて、様々な具体的なプロトタイプをつくくり正解に近づける」というものです。

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後者は「プロトタイプが抽象的概念の改良にフィードバックされる」というものです。

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今の時代に求められるプロトタイプの機能

現在の企画において「課題」が明確なことはほぼありません。何を解決すればいいのか、そこから議論が開始します。

言い換えるならば、「ビジョンを作りだす」ということであり、現代社会における企画というものは、ビジョン(あるべき姿)の勝負になります。

そうなると、結果として、私たちは「抽象的概念の改良にフィードバックされる」形のプロトタイプが求められることになります。


らせん的な状態

「抽象的概念」と「具象的存在」、コンセプトとプロトタイプは、直線上にあるのではなく、常に「らせん」的に行き来します。

コンセプトからプロトタイプが作成され、プロトタイプからコンセプトが改良されていくことになります。

「プロトタイプ」を作るというとコンセプトの実現を目的とした旧来型のプロトタイプをイメージしがちですが、現代においては「コンセプトの模索・改良を目的としたプロトタイプ」が求められることが多いという形に意識をアップデートする必要があるように思います。



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