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三本の矢

誰もが聞いたことのある、毛利家の三本の矢のエピソード。

晩年の元就が病床に伏していたある日、隆元・元春・隆景の3人が枕許に呼び出された。

元就は、まず1本の矢を取って折って見せるが、続いて矢を3本を束ねて折ろうとするが、これは折る事ができなかった。そして元就は、「1本の矢では簡単に折れるが、3本纏めると容易に折れないので、3人共々がよく結束して毛利家を守って欲しい」と告げた。

息子たちは、必ずこの教えに従う事を誓った

私は課題解決の際は、このエピソードを常に意識しています。

毛利さんには申し訳ないですが、心掛けている内容は「矢はバラバラにするべし!」という、矢を折る側の視点ではありますが。。

分割する

課題解決において、ものすごく重要なことは「分割をする」というアクションです。

実際、私が仕事において、最初にするのは「課題」を整理して、解決可能な大きさに再定義することです。

例えば「体調が悪い」

「体調が悪い」というシンプルな問題であっても、「体調が悪い」をそのまま解決しようすると、これはなかなか難しいものです。

単純に気分が悪いのか、吐き気がするのか、お腹がいたいのか全くわからなく、あまりに漠全としすぎていて、何を改善したらいいのかわかりません。

簡単に言えば、この状態が「問題を分割せず」に解決を試みている状態です。

「そんなレベルで課題解決に取り組む人いないでしょ」って思う人も多いと思いますが、いやいや意外と漠全と「売上が悪い」といった曖昧な問題に整理せずに突っ込んでいく人って多いものです。

分割をする理由

問題を分割をする理由は大きくわけて2点です。

一つ目は「問題を明確にする」ことです。問題が曖昧なまま解決をすることはできません。

二つ目は「対処可能な大きさにする」ことです。自分で解決できる大きさの課題にしなくては取り組むことができません。

問題はできる限り分割をして、各個撃破するというのは基本ルールとなります。

キメラを作らない

課題解決においては「解決な可能にまで分割された一つの課題に対時する」というが基本姿勢です。

この「一つの課題」に向き合うというのがとても大事で、二つの問題を一気に解決しようとすると無理が生じたり、結果として解決できないことが多々あります。

関係のない複数の課題の解決を試みるソリューションを私は「キメラ」と呼んでいますが、そういった「キメラ」的なソリューションが上手くいくケースはとても少ないです。

アイデアは複数の問題を解決する?

以前、任天堂の宮本さんと糸井さんの対談で、以下のような言葉がありました。

「アイデアというのは複数の問題を解決するものだ」

これってキメラ的なソリューションを誘発しそうな言葉なのですが、これは「本質的な課題は複数の問題を引き起こしている可能性が高く、一つの解決策を突破口として、連鎖的に様々な問題が解決する」という意味のように思います。

「一つのソリューションが結果として様々な問題を解決すること」と、
「複数の問題を一度に解決をしようとすること」は同じではありません。

もちろん「企画の神様」的な存在の2人であれば、そういったことも可能性かもしれませんが、神ならざる身の私たちは一つ一つの課題に対応していくしかないのです。

分割をしよう。

課題はできる限り分割をする。明確で、解決がイメージできる課題にしましょう。

三本の矢の逸話がありますが、私たちはできる限り三本の矢をバラバラにする意識が必要です。

毛利さんが病床で懸念したように、私たちはそのうちの一本をおることができれば、また他の二本も容易に折ることができるのです。

サポートいただいたら、それで美味しい珈琲を飲みます。 ありがとうございます。