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「・・私の・声・・・聞こえ・・ますか・・」

アイデアを伝える

企画の仕事をしていると「何か考えたことや、整理したことを、他の人に伝える。」ということが多くあります。

考えたことを話すときに、それが即座に伝わることもあれば、まるで宇宙飛行士との通信のように、なかなか言葉が届かないことがあります。

そんな話す言葉が相手に伝わらない時、私はいつも宇宙ステーションとの交信をイメージします。

例えば小説だったら

小説コンテストで「僕の頭の中に面白い話があるので、是非大賞に!」って言われても、もちろん評価もされません。「ちょっとおかしい人かな」って印象を持たれるかもしれませんね。

企画やアイデアを伝えるときに、相手に上手く伝わらないという状況は上の状況と全く同じ状況です。

「企画やアイデアが伝わらない時」に、相手の理解力のせいにする人が一定数いますが、どのような状況であれ「相手に理解してもらえない」という状況は100%あなたの責任です。

わかりやすい説明のために

プレゼンの最中に「いきなり宇宙に飛び出ない」ように、わかりやすい説明のために、私が心掛けていることをいくつかあげてみます。

1.言葉

難しい言葉をつかう意味はどこにもありません。専門用語も流行の言葉もあなたを魅力的にみせません。意識するべきことは「言葉を同じ意味で理解する」ことです。

一般的な単語を使う。
なるべく一般的な言葉を使います。難しい言葉や曖昧な言葉は齟齬が発生する要因です。

意味を限定する 
もし「ユニクロのような」という言葉を使うとき、そのユニクロの意味は聞いた人により違う可能性が高いです。「ユニクロのような価格帯」といった形で、言葉のもつ意味を限定的にしましょう。

別の言葉に言いかえる
一般的な言葉が社内や業界で別の意味で使われている場合に、その言葉を別の言葉に言い換えます。

仮に「社長が好きな言葉」があったとしたら、その単語には様々な意味に縛られています。言い換えることで、フラットな視点でアイデアを眺めることができます。

2.図形やイラスト

私は人気のスイーツを言葉で説明してもらったとしても、理解できない自信があります。きっとイメージすらできないです。

でも写真やイラストで見せてもらえれば、「あぁ、こういうスイーツですか。」とすぐに理解できます。

あなたが考えたアイデアも、他の人にとっては「初めての存在」です。概念図やイラストを添えてあげるだけで、理解のスピードが早くなります。

3.メタファー

メタファーとは「より具体的なイメージを喚起する言葉に置き換える」ことです。

例えば「デザインの自動販売機みたいなものです。」という形で言い換えると、新しい概念であっても「簡単に買えるのかも。」とか「人の手を介さないサービスなのかな。。。」と、相手が既にもっている「自動販売機」という概念を用いて、理解を深めることができます。

メタファーを用意することのメリットは2点。

● 既存の言葉に置き換えることで、理解しやすくなること。
● メタファーは「価値を理解する」プロセスが必要であり、企画者の理解が深まること。(深まらないとできない。)

4.論理性・コンテキスト

ホラー映画で「暗い廊下を歩いて、その先の扉がギギーと軋んだ音をさせながら開き始めた」ら、もうそれだけで怖いわけですよ。

「暗い廊下」や「軋んだ音をさせる扉」は、見ている側に「何か良くないものが飛び出してくること」を想起させます。当たり前ですが、これはそのように計算されて演出しているわけでです。

映画監督が心掛けているように、ちゃんと聞き手をコントロールして順番に論理や文脈を積み上げていく、その意識をもってください。

準備に比例する理解

私が心掛けている点をお伝えしましたが、相手の理解度は、こちらの準備に比例します。

「企画」や「アイデア」はとても壊れやすいものです。一度悪い印象がついてしまうとそれをリカバーするのはとても大変です。

説明やプレゼンをしているときに、「まるで宇宙と交信している」ように反応が悪い。。そんな状況が起こらないようにしっかりと準備を心掛けて下さい。


サポートいただいたら、それで美味しい珈琲を飲みます。 ありがとうございます。