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デコボコの土地に企画を立てる

家の近くの更地

最近、近所の古い家が壊され、土地が綺麗に整地されています。周辺の何軒も既に更地になっていたので、マンションが建つのかもしれませんね。

一軒家やマンションもそうですが、何かを建てる時は、以前に存在していたものを取り壊して、邪魔なものを取り除いて、その上で地面を平らにしてから、工事を始めることになります。

当たり前のことですが、前の家の壁が残っていたり、石がゴツゴツしているところに、家を建てる人はきっといないと思います。

ゴツゴツした土地の上の企画立案

キレイに整地されて、そのあとに基礎工事とかをしっかりするから、まともな建物が建てられることになります。

一方で、何かを考える時に、あまり整理せずに作り始めてしまう人はよく見かけます。

「整理せずに、デザインをしてみる。」「とりあえず解決策を考えてみる。」なんてことはよくあります。

もちろんそれでよいアウトプットを出せるといいのですが、多くの場合において、「それって本当に大事な問題?」「その意見って一部の人の意見じゃないかな。」「解決策の候補は他にもたくさんありそうだけど。。」なんてことになります。。

企画における「更地」って

土地の整地を「準備」と位置づけるならば、企画を考える際の「準備」は「情報収集であり、可能性の洗い出し」ではないでしょうか。

まずは「解決策」を考える前に、「何が起こっているのか」、「どんな状況なのか」、「どんな方向での解決があるのか」をできる限り考えるところから始めてみてはどうでしょうか。

将棋の藤井聡太さんが「何億手を読む」という話がありますが、企画をつくるプロセスも「将棋に似た」作業なのかもしれません。(私にも藤井さんのような能力であれば、もっと企画もでるのに。。。)

「この可能性もあるな。その場合はこうして、その場合はこうしよう。」って、可能な限りの可能性を洗い出すことです。

可能性の洗い出しのための工夫

洗い出しの方法はどんな形でも構いません。ポストイットに書き出すでもいいですし、紙のノートに書き出すでも、アプリのメモ帳に書くのもいいと思います。

ちなみに、私が意識しているのは以下の事柄です。

削除しない

何かを考える始めるもっとも最初で意識していることは、「考えたことを削除しない」ということです。

キーボードで一番使われているボタンは文字を消すための「バックスペース」や「デリート」らしいですが、私たちがPC上で文字を打ち込んでいる時に、何をしているかといえば、「文章を生み出している」のではなく、多くの時間「文字の削除」をしています。

なるべく頭に浮かんだ言葉をできる限り残すように心掛けています。

ロジックツリー

企画でも文章でも、私はまず「ロジックツリー」という形式で思考の整理を始めます。ロジックツリーの形で「原因」や「目標」など、適当に整理していくと、私が解決しないといけないものの大枠がわかってきます。

「ロジックツリー」は意味構造が「単語」だけで構成されるので、修正の概念が少ないのが好きなのかもしれません。

音声入力

「思考の拡散」や「削除しない」ということには、音声入力はとても適しています。

そもそも音声入力には削除するという機能がないので、不可逆で情報が追加されていきます。音声入力は推敲がない、文章の削除がないということが、とても機能的だなと私は思っていて、とても良く使っています。

私にとっての「整地」

私が「可能性を全て洗い出す作業」を始める時は、「何を解決したらいいのか」がわかっていないことが大半です。

様々な可能性を書き出しながら、おぼろげに浮かび上がってくる「解決するべき課題」を明確にしたうえで、その解決の検討を開始していきます。

問題が何かわからない状況で、課題の解決はできません。私にとっては、「可能性を全て洗い出す作業」が整地であり、それなしではアウトプットの精度が大きく変わってしまいます。

「考えを整理する前に手を動かす」人は本当に多くいます。急ぐ気持ちはわかりますが、「散らかった土地の上に、建物を建て始めていないか。」少し落ち着いて考えてみて下さい。



サポートいただいたら、それで美味しい珈琲を飲みます。 ありがとうございます。