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家族の中の母性と父性

家族の中の母性と父性。
母親も父親もいるから、母親と父親の話でしょ。
っていうわけではなく、母性と父性という性質について考えてみます。

母性や父性とは、母親や父親の性質のこと。
とはいえ、母親や父親はもちろん、祖父母や子どもも含め誰でも持っているもの。

女性性、男性性も同様に、女性だけ、男性だけの性質という訳でもないので、
同じように捉えてもらえればと良いのかなと。

母性と父性の説明としては、
母性が「子供を包み込むように庇護して受け入れる」性質、
父性は「時に厳しく突き放しながらも社会の規範や社交性を育てながら護る」性質と
されてるけど、もう少し広い解釈していたほうが良いのかも。

特に父性については、
農耕民族の父性と、放牧民族の父性は異なると言われたり、
母性以外はすべて父性だと言われることもあり、
曖昧な捉え方をされているところがある。

母性を父性の役割

それでは、母性と父性の役割についてはというと、
例えば、こんな例があったりする。

子どもが大学の単位取得ミスが発覚して卒業できないかもとオロオロしているとき、
母親に話をしたら、
「大丈夫、卒業できる」と言って無条件に受容し、
次に父親に話をしたら、
現状の把握をした後、現在の単位の再確認、そして先生に相談する手はずをとってといったアドバイスをして、
その甲斐あり無事に卒業にこぎ着けることができた。

これだけでも、それぞれの性質の違いが現れているなぁと思うけど、
興味を引くのはこの後、

最終的には、子どもはなんとか卒業することができたそうなのですが、
後ほど父親と話したときに、
一番嬉しかったのは、母親に「大丈夫」と言ってもらったこと
と答えたそうだ。
父親にしてみたら、なんだよという気持ちもあるのでしょうが、
それがあったからこそ、冷静に父親に助けを求められたということも
あったのではないのかな?と考えます。

何らかの問題が発覚したとき等、
母性がその問題に関係なく評価判断無く受け入れ、
父性がその問題の切り分けをして、手を打つ。

そんな役割が見えて来る。

でも、こう言うのって、
子どもに対してのことや親に対してのこと、
そして会社での部下に対してのこと等、
この形は良くある形だよなーっと。

母性と父性を活かす

例えば、子どもが喧嘩をしたとき、
親が子どもを有無を言わさず叱るのは、母性的な行動といえる。
良い悪いの判断無く社会に包まれることを大事にするよいうことになる
では父性的な行動はというと、子どもに喧嘩の原因や気持ちを聞いたり子ども自身に判断を促すような
個を大事にする関わり。

夫婦の会話の例として、
母親が子どものことで父親に相談しようとしたとき、
父親が、それは任せる、もしくは、後でという態度をとったりするのは
母性的な行動といえるし、
ちゃんと話を聞いた上で、問題を切り分けていくのは父性的な行動といえる。
感情的と論理的という切り分けになるかもしれない。

もし、家族の中の会話がこういう会話ばっかりだということは、
父性を使っているのは母親の方かもしれないし、
もしくは、父性のない家庭だったりするかもしれない。

日本は母性が強い社会と言われている。
社会的なものや代々受け継がれているものを含め、
家族の中にも母性が大きくなる傾向はあると思われる。

母性は包み込む性質があるため、
包み込んだままいると、そこから抜け出せないことになる。

そんな時に役立つのは父性の存在。
現状を判断し、切り離していくことで、
次のステップにつながる。

じゃあ、母性はだめなのかというわけじゃなく、
守ることも、切り離すこともどちらも大事な性質。

母性が強いと言われる日本で、
父性も使って行くには、一人だけで頑張るのは大変だし、
家族や周りの協力が必要になってくる。

ワークショップなどで、
人のストーリーを聞いたりすることも多いけど、
この母性的な性質から抜け出せなくなっている人が多いなと感じている。
父性も活かすことで、生きやすい社会になっていくんじゃないかなぁ。

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