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母と娘の関係性で起こっていることを考える

アドラー心理学を教えていらしゃる、
ヒューマンギルドの岩井先生が、
『娘が理解できません』というタイトルの
興味深い書籍を出版されたので、読んでみました。

内容はネタバレしないように概要だけを
・母と娘という関係性に距離が出来る原因。
・母が持っている想い。
・関係性の改善方法。
等々を、
アドラー心理学の解説を取り入れながら、
アドラー心理学を学んでいる方々の協力の下
実体験を踏まえながら、
解消する方法を書かれていて、
とても読みやすくなっています。

アドラー心理学を知って、子育てが楽になったという方も多く、
母子関係が楽になるという面と共に、お母さんが楽になる面があるので、
興味を持たれましたら、手に取って頂けたらと思います。

母と娘の関係

『娘が理解できません』というタイトルもそうですが、
母と娘の関係というのは、
親子という改善したい関係性のテーマの中でも
あがりやすい(目に付きやすい)と考えています。

父親と息子、父親と娘、母親と息子という関係性よりも
なぜ母娘という関係性が目に付くということを
以前から考えていました。

強くなった母性

一つは、母性という面があるのかと考えています。

母性と言っても、女性だけが持っているものではなく、
男性も持っている、母親的な人との関わり。

母性は、子供を包み込むように庇護して受け入れる性質、
慈しみ育てるために、子どもを守って育てると言う面では、
とても心強い性質です。
逆に父性は、時に厳しく突き放しながらも社会の規範や社交性を育てながら護る性質ということで、時に厳しく切り離しながら社会的な自立性を育てる性質というところでしょうか。

母性にも良い面、悪い面というのがあり、
母性が強くなりすぎると、相手も自分も同一としえ考えてしまったり、
あるいは、庇護せずに切り離してしまうということも。

母と娘の関係が難しくなる理由の一つとして、
母性が強くなることで、母と娘という境界線が曖昧になり、
自分と娘を同一化してしまうことがあるのかなと思います。

母からみて娘を同一として見てしまっていても、
娘から見ると親は自分と異なる違う存在。

意識のズレが発生してしまう状況というのがあるのでしょう。

母という役割の責任

一つは、母という役割の責任というもがあるのかと考えています。

子育ては、母親の役割だと自分も思っていれば、
夫や親からも言われたりすることで、
更に深く思い込み、責任を強く感じてしまう。

そして、
子育ては母親の責任ということを自分自身感じ、
誰からの助けもなくすることで、
自分の責任で子育てをしている中で、
子どもを自分の分身だと思ってしまうところ。

自分が作った丹精込めて作ったプラモデルやアート作品等、
自分の分身の様な気持ちになるような感じなのでしょうか。

そういうことで、
娘を自分と同じ存在、自分の一部と感じてしまい、
同一化してしまうことがあるのでしょうか。

自分の望みを託す相手

一つは自分のやりたかったことを、
同性の子・娘に託すというのがあるかと考えます。

女性だという理由で、
自分のできなかったこと、
自分のやりたかったことを娘に託していく。

例えば、勉強するために進学したくても、
女性だからという理由だけで進学させてもらえなかった経験から、
自分の娘に、自分がやりたかった勉強を強く託すということだったり。
もしかしたら、女性だから出来ないということに対する反発なのかも。

でも、
それが娘のやりたいことなら問題無いけど、
自分のやりたいことじゃなければ、
娘は反発したりする場合もあるので、
そのときは関係性の悪化に繋がる。

もしくは、娘の方で束縛から抜け出せず、
悩んでしまう。

自分は親に従順に育ってたので、
それを娘にも受けつがねばならない。

って思ってると、なかなかやっかいですよね。

自分の人生を生きる

とまぁ、こうやって考えていく中でも、
親の気持ちと、子の気持ちの不一致というのは
あるかと思います。

親は親で、子は子。
親と子は異なる人格を持った一人の人だと認識で
関わると言うことが大切なことなのでしょうね。

子育ても、手がかかる時も含め、
自分だけの責任と思わないことが大事だと思います。
周りの家族に助けを求めることもとても大事だと思います。
子育てって一人で出来るものではないですしね。

例えば、コレクティブハウスの様な、
多くの家族がそれぞれのプライバシーを守りながら
一緒の住居で暮らしを作っている住まいも、
一つの候補になることでしょう。

そして、手の空いたときには、
自分のやりたいことに意識を向けることも大事だと思います。

自分自身が本当に嬉しいと思うことに目を向ける。
趣味でも良いし、ボランティアでも良いと思います。

今回紹介した『娘が理解できません』にもいろいろな事が書かれていますし、本当の仕事ワークショップもお勧めです。
もちろん、コーチングやカウンセリングもあります。

本当の仕事では、仕事をお金を稼ぐための行為ではなく、
自分自身の存在意義を深め、表現する行為と捉えています。

なぜだか理由もわからないけど、やりたいこと。
例えば、料理かもしれないし、手芸かも、旅行、
ちょっとした街歩きやウィンドウショッピングかもしれません。
そんなことに意識を向けながら、自分の存在意義を深めていく。
そして、表現していく。

自分自身の物語の主役として歩いていって欲しいと思います。


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