見出し画像

珠玉のセリフが飛び出す映画「エジソンズ・ゲーム」

こんにちは、はーぼです。

人類を未来に導くのは、直流なのか交流なのか?

世紀の天才発明家トーマス・エジソンと事業家ジョージ・ウェスティングハウスが、電気の配電システムをめぐって激突する「エジソンズ・ゲーム」を動画配信サイトでレンタルしてみました。

映画のタイトルはベネディクト・カンバーバッチが主演した映画「イミテーション・ゲーム」からの連想でつけたような感じですね。まぁ、それはさておき。

いやー面白かったですね。直流推しのエジソン、交流推しのウェスティングハウス、どちらが勝つかという点での映画の結末は、もうだれもがわかっているわけですよね。

だからといって、結末がわかっているからつまらないかというと、全くそんなことなくて、傲慢かつワンマンではあるものの一部の人を引き付けるカリスマ性のある発明家エジソンをベネディクト・カンバーバッチが演じ切り、悪役なのかと思いきやすごく誠実かつやり手の実業家ジョージ・ウェスティングハウスをマイケル・シャノンがかっこよく演じ、後半になると珠玉のセリフがポンポン飛び出してくるんですね。

真実はあなたの味方。それに結果がどうあれ、フェアにプレイしたと誇れるでしょ

これは、弱気になったジョージ・ウェスティングハウスを励ますウェスティングハウス夫人の言葉。これを言われたウェスティングハウスが、エジソンを追い詰めるために、やむを得ずとった行いを懺悔したくなる気持ちがよくわかります。

ものの価値は他人がいくら払うかではなく、それが何に貢献するのかで決まるのだよ

これは、ジョージ・ウェスティングハウスがビリヤードをしながら、相手のこれまた世紀の天才であるニコラ・テスラに語りかける言葉。
そう、ジョージ・ウェスティングハウスは事業家であるとともにエアブレーキの発明家でもあり、発明家に対するリスペクトの気持ちを持てる人間なんですね。エジソンにはそれがなかったんですね。

ラスト近く、シカゴ万博で思いがけず対面することになったジョージ・ウェスティングハウスとトーマス・エジソンが交わす会話、エジソンが語る隣の家が作ったフェンスに、二人の立場を例えた話やそれに対するウェスティングハウス答えや、エジソンに投げかける質問もまた印象的です。

ついに和解しあえるのかと思いきや、エジソンは背をむけて去っていくのですが、それは拒絶ではなく、世に出す発明がまだまだ多くあり電気だけにこだわってはいられないエジソンの、あとは君がすきにしろという意見の現れだったのでしょうか。

映画のラストは、ニコラ・テスラの理想家らしい、短いけれどしかし感動的なスピーチで締めくくられ、テスラ、ウェスティングハウス、エジソンのその後を淡々と伝えて幕を閉じます。

ニコラ・テスラ、なんか最後も不遇だったんだなあー^^;。

ウェスティングハウスがかっこいいので、思い切ってもっとウェスティングハウス寄りの映画にしたら、より良かったような気もします。エジソン側の尺も多いので、どっちに感情移入していいのか困ってしまう人も多いかもしれませんね。

ともあれ、僕たちが当たり前のように使っている電気、そのインフラをめぐるきれいごとばかりではない人間臭いドラマはなかなかに見ごたえがありました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?