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ホームズ事始め

世界で最も有名な探偵といえば、コナン・ドイルが生み出した、シャーロック・ホームズになるのではないかと思います。

さて、このシャーロック・ホームズ探偵談が、日本で最初に紹介されたのは、なんと明治27年のこと。

今日では『唇のねじれた男』という題名で知られている短編が、日本で初めて、訳されて紹介されたホームズの作品です。

当然、当時の発表タイトルは違いますが、ちょっとここでは紹介しにくいタイトルなので、省かせてもらいます💦。

その後、明治32年4月に「毎日新聞」で『血染の壁』というタイトルで、『緋色の研究』を翻案した作品が連載されます。

また、明治32年7月には、「中央新聞」で『シャーロックホームの冒険』の12作品の翻案が連載されます。

当時は、原書に忠実な翻訳でなく、舞台を日本に置き換えたり、登場人物を日本人にしたりする翻案が主流だったためか、作品のタイトルは、今日、多くの人が知っているタイトルとは異なるものでした。

小説家でシャーロキアンの北原尚彦氏が、明治・大正時代における、シャーロック・ホームズ探偵談の翻案・翻訳から、選りすぐった13編をまとめた書籍が出版されています。

お値段が少々お高めですが、Kindle版の無料サンプルで、最初の二作品は読むことが出来ます😊。(間違って購入ボタンを押さないでください💦)

もちろんタイトルは発表当時のままです。(文章は現代仮名遣いに改められているとはいえ、ボクには、ものすごく読みにくかったです)

収録されている主な作品のタイトルは以下の通りです。

〇暗殺党の船長
〇新陰陽博士
〇快漢ホルムス 黄色の顔
〇禿頭組合
〇ホシナ大探偵
〇肖像の秘密
〇ボヘミア国王の艶禍
〇毒蛇
〇書簡のゆくえ
〇十二時
〇サン・ペドロの猛虎
〇這う人

あー、このタイトルは、あの作品じゃないかなと、容易に想像がつくものもあれば、全くわからないものもありますよね😅。

ちなみに、アガサ・クリスティの某有名作品も、戦前は「死人島」という、横溝正史の作品みたいなタイトルが付けられていました。

今日では、「そして誰もいなくなった」というタイトルで知られる作品です。
言われれば、「死人島」も、これはこれでありかなという気がするから不思議です😅。

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