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「普通」って何だろう

毎日note 11日目です。
阿部共実先生の「空が灰色だから」という漫画が好きです。

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全5巻です。

思い通りにならないもどかしさを様々な少女の視点から描いたオムニバス・ショート。

中でも私が好きなのが3巻に収録されている「少女の異常な普通」という話です。

主人公の大垣内(おおがいと)は下校中にクラスメイトとの会話での不満を溜め込んでいました。
そのクラスメイトが言うことには、「私って変わってるからさー」「このストラップ個性的でいいでしょ!」と話したかと思えば「二股なんて今時普通でしょ」「知ってるでしょ普通」と、自分が特別だと言いたいのか普通だと言いたいのかわからない。
そのときのモノローグが以下のもの。

「お前らさっきから好きなタイミングで自分を特別にしたり普通にしたりしてんじゃねえよジャリがあ」
「お前らのしょうもないアイデンティティ確保のためになんで私が異常扱いされたり凡庸扱いされなきゃならんのだ」

最終的に大垣内ちゃんは物語の中で救われて、めでたしめでたしです。
「空灰」は救われない話が有名になりがちですが、ハッピーエンドの話もあるので是非おすすめします。


では、果たして「普通」の正体とは何なのでしょうか?ここで、私が思う私の「普通」な部分を考えてみました。

・標準語で話す
・何を言っているかわからなくても相槌を打ってしまう
・音楽が好き
・同じ曲を何度も聴く
・動物など生き物を見るのが好き
・休日が待ち遠しい
・一番落ち着くのは自分の家
・部屋に物が多い
・海外旅行に行きたいけど不安がある
・仕事でミスをすると隠したくなる
・苦手な上司がいる
・YouTubeをよく見る
・誰にも言えない秘密がある
・映画のレビューを気にする
・人気のものに飛びつきたくない

とりあえず思いつく限りで15個だけ挙げてみましたが、どうでしょう?
この記事を読んでいるあなたと共通する部分があったでしょうか。

私が考えるに、「普通」とは大多数の人間が及びうる考えなのかなと思います。
しかしその実、「大多数の人間がこう思うだろう」と想像するのは自分ですから、結果として「自分の中で当然だと思うもの」「普通」になってしまっているのかもしれません。
「普通」を押しつけるということは「自分の意見」を押しつけるのと全く同じなのではと思います。

私が考えた「普通」、あなたにとって普通ですか?




(普通がゲシュタルト崩壊してきた)