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私的文藝年鑑

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1.文学賞受賞作8作品をめぐって書かかれた文章 2.作品たちから影響をうけて書かれた文章 が読めます。 〔書評〕 石井遊佳『百年泥』(芥川龍之介賞) 若竹千佐子『おらおらでひと…
2018年文学賞受賞作についての文章を8本、実作を1本、収録しています。
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記事一覧

「私的文芸年鑑」はじめに

「私的文芸年鑑」という硬いネーミングの雑誌にむけて書いた文学賞レビューと一本の批評(約2万…

熱海 凌
5年前
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言語の自律性を利用した余白についての考察(実作)

1.さまざまな螺旋 蝶は、魂のメタファーである。羽化―身動きの取れない、けれども養分に満…

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熱海 凌
3年前
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消退・ノスタルジア・相転移点(山尾悠子『飛ぶ孔雀』/第46回泉鏡花文学賞)

『飛ぶ孔雀』が『不燃性について』に続くのに象徴されるように、というか本編で描かれているこ…

熱海 凌
5年前
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関係がうまれる瞬間の手ざわりを拾いあつめること(松家仁之『光の犬』/第6回河合隼…

「神が『光あれ』と言ったのはなぜかしら」 「……どうしたの急に?」 「地は形がなく、ガラ…

熱海 凌
5年前
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おらおらで、さ。(若竹千佐子『おらおらでひとりいぐも』/第158回芥川賞 )

「おらおらでひとりいぐも」という響きはなによりもまず幼少期を過ごした米沢の光景を思い起こ…

熱海 凌
5年前
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小説書きの下には○○が埋まっている(石井遊佳『百年泥』第158回芥川賞)

『百年泥』の百年の「ありえたかもしれない」を呑み込んだ泥から人間が可能性実現した環世界の…

熱海 凌
3年前
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言語世界のクィアな支配者(高橋 弘希『送り火』/第159回 芥川賞)

「筋肉が機能しなくなるナノマシンを人類全員に打ち込めば世界が平和になる」

メタ論理の追跡者(星野智幸『焰』/第54回谷崎潤一郎賞)

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熱海 凌
3年前
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魂の引き継ぎ:コペンハーゲン紀行(古谷田奈月『無限の玄』/第31回三島由紀夫賞)

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熱海 凌
3年前
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私的な論理を積み立てる愉しみの小説というサブタイプ(保坂和志『こことよそ』/第44…

生きる歓び。それは生/死のなかで遭遇し、あるいは遭遇しなかったあらゆる出来事を根拠もなく…

熱海 凌
3年前
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