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経営理念とは?

経営理念は、事業活動の指針となる企業の哲学を明文化したものです。

ほとんどの上場会社はIPO時までに経営理念を設定します。
また、最近では中小企業からスタートアップまで経営理念を設定する会社が増えてきました。
経営理念は、会社や従業員、パートナー、顧客など、ステークホルダー全員が同じ未来を目指すために非常に重要なものですので、この傾向は非常に良いことです。

しかし、経営理念における「ビジョン」をうまく設定できていないケースも散見されます。
経営理念を設定する際は、次のような勘違いに注意してください。


勘違い1
経営理念がVision/Value/MissionのVVMで成り立つということは、前述の記事で説明しています。まず勘違いが起こっているのは、Visionについてです。

Visionは、達成目標ではありません。

ということなんです。よくマネジメントの世界ではKPI管理と言って、ゴール達成指標(KGI)とゴールに正しく迎えているかの確認指標(KPI)を用いることが多いかと思います。その結果、Visionにも定量的な数値目標を設定してしまうと言った勘違いが発生しているのです。

Visionとは「あるべき姿」であり、状態です。状態とは持続するべきものであり、一度達成したら「OK、次のVisionを目指そう」となるものではありません。その状態であり、それが継続することで価値が生まれる、それがVisionです。


勘違い2
経営理念は、不変ではありません。

一般的に目標というのは、設定したら変えないことが多いかと思います。しかし、経営理念は違います。世界は時々刻々と変化しています。世界が変化すればその瞬間の「あるべき姿」も当然に変わってきます。つまりVisionは時代の変化に合わせて変化するものなのです。

変化というよりも進化という言葉が適切でしょうか。世界は少しずつ良い方向に向かっています。Visionも常に現時点でのベストにアップデートされ続ける必要があります。

当然Visionが変わると、Value/Missionも変わります。VVMが変われば組織体制も変わります。これが様々な面でのハードルとなるため、経営理念の変更は多くの企業では頻繁には行われていません。

しかし、よく考えてみてください。

10年に一度経営理念を変更し世界とのズレを一気に解消しようとする組織と、6ヶ月に一度経営理念を更新し世界とのズレをこまめに解消しようとする組織と、どちらが生存率が高そうでしょうか?

もちろん後者ですよね。時代についていける会社とは、経営理念が頻繁にアップデートされる会社なのです。


経営理念は、それだけ大切なものなのです。
CEOは、これらの時代をよく捉えながら常にあるべき姿を想像し、経営理念を策定/更新していく必要があります。
会社がうまく成長して長生きできるかどうかは、このCEOの創造性にかかっているわけです。これが社長が経営において非常に重要な理由とも言えるでしょう。


経営理念のまとめ方

詳しくは、次の記事をお読みください。


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