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罪悪感というベール②


前回の記事で、


罪悪感は、人をそこに立ち止まらせ、その先に進むことを阻む


と書いたけれど、

それはどうしてだろうか


罪悪感に苦しんでいる人を前にすると、

どんな気持ちがするだろう?



後ろめたい気持ちになったり

相手をかばったり、慰めたり、優しい言葉をかけたくなるのではないだろうか

あるいは、腫れ物に触るような扱いをしているのではないだろうか



自分を、あるいは自分の過失を責めている人を前にしたら、

本当は言いたいことがあっても、

厳しいことはそれ以上何も言えなくなる


罪悪感に打ちひしがれていると、

相手はいたたまれなくなり、

いとも簡単に自分のドラマに入ってくれて

優しく私を擁護してくれる


これに気づいた時、我ながら滑稽で笑ってしまった



罪悪感というカードほどマインドにとって最強なカードはない



けれど、当の本人はそんなことは毛頭考えていないし

超絶真剣に苦しんでいる



自分を否定し、自分という存在を呪い、消し去ろうとする

アグレッシブな感情エネルギーに翻弄されている

ひどい時には自死を選んでしまうほどに・・・




罪悪感にどっぷり浸かっている時、

よし!じゃあこの学びを生かして、次はこうしてみよう

というような

建設的で極めて実用的な発想にはなかなかならない



本当は、自分にとって大きな成長のチャンスなのに、

贖罪、自己嫌悪という底なし沼にはまってしまって

そこから先に進めなくなるのだ

むしろ、

進まなくてもいい状況を自分で作り出しているとも言える



変化・成長を先延ばしにし、

自分(マインド、エゴ、プライド)を守ることができる

最高の防御策



こんな便利なツール

そりゃ癖になっちゃうよね

本当にマインドって賢い





罪悪感は幻想だ


なぜならそれは

過去もしくは未来にしかなく

「今ここ」には存在できないから



罪悪感に苛まれ苦しんでいる動物を見たことがあるだろうか

動物たちは常に、今この瞬間にいるから

何か「間違い」をしたとしても

淡々と「今ここ」を生きている限り

そこに必要以上に長居することはない


わたしたち人間も

今この瞬間に全集中することができたならば

罪悪感というベールは

霧が晴れるように姿を消してしまうだろう


もし今この瞬間、

激しい罪悪感が痛みとなって襲っているのならば

その痛みを観察し

感覚をフルに使って

生々しく感じきってしまえばいい


そうすれば

それは必要な気づきをわたしたちにもたらし

その役目を終えて光に還るだろう



これが

わたしたちを「今ここ」に立ち返らせてくれる宇宙の叡智

ヴィパッサナー(ありのままに観察する)だ




次の記事に続く


今日も最後までお読みいただきありがとうございました






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