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Fediverseサーバーを閉じる時(低コストで410 Goneを返し続ける方法)

前回、めいどるふぃん鯖を建て、無事に運用続けていけそうだったのでその前に建てた不安定なCalckey鯖は閉じることにしました。

Calckey自鯖の跡地はこちら
Fediverseサーバーを閉じる時のお作法に則って、410 Goneを返しています。

410 Goneをいつまで返すかは諸説ありますが、考えるのが面倒なので『ドメインを私が所有してる限り、410 Goneのままにする』ことにしました。かかる費用はドメイン代のみ。

やり方は下記の記事とコメントを参考に、Github + Vercelで構成をしました。


0. 必要なデータはexportしておく

サーバーがまだアクセスできる状態であれば、フォローや投稿などexportしておきたいデータはexportしておきましょう。最後のチャンスです。

1. 410 Goneを返すためのGithubリポジトリをforkしてくる

上記記事のコメントにある下記のリポジトリをForkします。
Githubアカウントを持ってない人は作成してください。

forkボタンは画面上部右側にあります。

【おまけ】 リポジトリとは?Gitとは?forkとは?

リポジトリとは『アプリを構成するコードの塊』を置くスペース的なものです。MisskeyもCalckeyもMastodonも1つのリポジトリで管理されています。
Githubなどのgitシステムは、利用しているとコードの変遷が管理しやすいので、多くの開発で利用されています。

forkは『リポジトリから引用する』的なもので、forkすることで自分の管轄できます。Calckeyのように『本家から分岐して、別のチームで独自に開発を進める』みたいな時に利用することが多いです。
が、今回は特にコードを変更する意図はなく、単純に次の手順でリポジトリの権限を持ってる必要があるのでforkしています。

2. Vercelを用意する

Vercelはホスティングサービスの一種です。特定のフレームワークで作成されたGithubリポジトリを超簡単にホスティングができるのが特徴です。個人で非営利であれば無料です。

GithubアカウントでVercelアカウントを作成できるので、Githubでアカウント作成がおすすめです。

【おまけ】Vercelじゃないとだめ?どうして?

今回forkしたvercel-410はVercelの方がおすすめです。
サイトを公開するだけの場合はどこのサービスでもいいのですが、今回は『410 Goneを返すAPI』をサーバー上に設置しようとしています。

Vercelには『サイトの公開と同じ手順でAPIを公開する』ことができる仕組みがあり、vercel-410はその仕組みを利用しています。最近、他のホスティングサービスでも対応が進みつつあるので他でも動く可能性はありますが、今回は作成者が動作確認をしてるVercelを利用するのがおすすめです。

3. GithubリポジトリをVercelにつなぐ

Vercelのダッシュボードにいった場合は、Add Projectをします。人によってはアカウント作成してすぐ次の画面が出るかもしれないので、この画面が出ない人は次へ。

この画面が出た場合は、Continue With GithubでGithubと接続。リポジトリの一覧が出る人は次へ。

先ほどforkしたvercel-410を『import』しましょう。

こんな画面になりますので、下の『Deploy』をクリック。

こんな感じになります。これで8割終わりです。もう少し!

次はVercelから離れて、ドメイン管理サービスの方で、DNSの設定をFediverseサーバーからVercelに変更をします。画像はGoogleDomainsです。

『arckey.manasas.dev』というアドレスのFediverseサーバーだったので、タイプをAAAからCNAMEに、データをVPSサーバのIPアドレスから『cname.vercel-dns.com』に変更しました。

設定変更できたらVercelに戻ります。Settingsの中のDomainsに移動し、先ほど設定したサブドメインをこちらに入力します。
この時、元々Vercelに設定されていたデフォルトのものは消してOKです。また、1度失敗する場合がありますが、その場合は半日くらい放置してまた確認してみてください。下記の画像のように青いチェックマークが2つついたら反映に成功されているはずなので、自鯖跡地にアクセスして『410 Gone』が表示されるかを確認しましょう。

確認できたらVPSサーバーのインスタンスは削除してしまって大丈夫です。VercelもGithub基本お金かからないし、この構成であればメンテする事項もないので、いつかドメインを解約するその日まで放置しておきましょう。
おつかれさまでした!

おわりに

5月の頭にサーバー建てて7月頭にサーバーを閉じる記事を書いてるの、怒涛のスピードすぎて楽しいです。

というわけで410 Goneするのもそんなに難しくないよ、って話でした。長く運営できるに越したことはないですが、色々ありますからね。
では、よいFediverseライフを!

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