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2024年3月に読んだ本(7冊)

2月末に読み終えた『全裸監督 村西とおる伝』の余韻が凄すぎて、他の本を読み進める気になかなかなれなかった3月。

そして、4月は子どもたちの体調が悪すぎて、なかなかこのnoteを書く時間が取れなかった。

そんなこんなで遅ればせながら『3月に読んだ本』について書いた。今月も(ノルマは4冊なのだが)7冊読んだ。

1月、2月に読んだ本はこちらに👇

2024年3月に読んだ本(7冊)


山の上のパン屋に人が集まるわけ

読みはじめたキッカケ
もともと平田はる香さんのnoteを読んで、(お店に行ったこともないのに)すごく好きになった『わざわざ』。

本業の仕事で出展させてもらった『ICC KYOTO 2022』の会場で遠くから平田さんをお見かけした経験もあるが、直接お話しすることはできなかった。

その平田さんが『わざわざ』の本を出すということで、Amazonで事前予約をして、家に到着したのが1年前。そこから積読になってしまっていた。noteの記事を読んでいたことが積読にしてしまった原因と言えるだろう。

2月に読んだ『村西とおる伝』に書いてあった、当時のめちゃくちゃな経営ストーリーを解毒するような意味合いで、積読棚からこの本を引っ張り出して来たように思う。

読了後は(とにかく読みやすいから)価値観の近い妻に薦めてしまうほど、もっと早く読めばよかったと後悔した超良書だった。

Bestパンチライン

そのとき笠原さんがおっしゃっていた言葉が、今でも記憶に残っています。
 曰く、「消耗品であることが大切だ」と。
「使えば必ずなくなる商品であることが大切なんです。使ってみて良かったなら、また繰り返し買ってもらえるでしょう?」

山の上のパン屋に人が集まるわけ

 そして、ものを売って生計を立てている身ではあるのですが、正直なところ、もうものを売らなくてもいいんじゃないかとも思っています。
 これだけものが溢れている時代に、まだものって必要なのかな。「ものを買いなさい」って言うのは正しいことなのかな。そんな問題意識をずっと抱えているのです。

山の上のパン屋に人が集まるわけ

あえて2つ選んだ。
自分も数年前に(ゆるい)ミニマリストになり、「もの」をあまり買わなくなった。これ以上世の中に「もの」を増やしてどうするんだという思いは強くなった。そして、仕事でも「もの」や「サービス」を無理矢理売ろうとする強引なマーケティング・プロモーションを続けることに限界を感じていた。

そんな中でベジタリアンになり、「食」の分野の仕事は「消耗品を扱う仕事」だということに気づいた。そして仕事を変えた。
そんな自分の経験と、この2つの言葉が重なった。

ある行旅死亡人の物語

読みはじめたキッカケ
TVプロデューサーの佐久間さんが本屋をまわるYoutubeコンテンツの中で紹介されていた一冊。ノンフィクション・ルポ作品が好きな自分の大好物だと感じて 即買いした。

Bestパンチライン

人はいつか、ではなく、私はいつか 必ず死ぬのである。

ある行旅死亡人の物語

星の王子さま

読みはじめたキッカケ
あまりにも著名な作品のため、大昔にすっかり読んでいた気になっていた一冊。何かの本とごっちゃになっている可能性を感じてKindle版を購入した。

読みはじめると、僅かに読んだ記憶は残っていたものの、ほとんど内容を忘れていたため、ほぼ初めて読んだ本という位置付けになった。

大人になってから読み直すべき本とも言えると思う。

Bestパンチライン

きみが「きみの薔薇のためだけに使った時間」が、きみの薔薇をあんなにも大切なものにするんだよ。

星の王子さま


女子大生、オナホを売る。

読みはじめたキッカケ
2023年のゴールデンウィークに一度完読してからというもの、本業の食品スタートアップの新商品開発において何度も何度も読み返し続けた一冊。つまり再読本だ。

「1ヵ月間ずっとこれを読んでいた」と言えるほど、向き合った本なので、再読本とはいえ この記事に入れない理由はなかった。(これまでこの『◯月に読んだ本』の記事の中で再読本を書いたことはなかった)

新商品のコンセプトを決めるうえで、「一度 すべてこの本の通りに取り組んでみよう」と考え、ノートとペンをお供に全ページを読み返すことにした。

本気でリコピンさんが書いたプロセス・アプローチ方法を理解しようとすると、簡潔に MECEに書かれていると思っていたこの本が、実はいい意味で“そんなことはない”ことが分かった。

「あれ?Aをやった後にBをやるんだと思ってたけど、Aの課程でBをやらないとAの結論が確定しなくないか?」というような感じだ。

その発見が嬉しかったりする。

Bestパンチライン

彼女がオナホを売るために行ってきた調査手法というのは、まさにその文化人類学的な調査手法に自力で辿り着き、実践したといえるような内容であろう。

女子大生、オナホを売る。

この一文を書いたのは、リコピンさんの師匠にあたる方なのだが、あらためて自分がマーケティングの仕事をやっている理由や意味を確認できた文章だった。こんなツイートをしたほどだ。


腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境

読みはじめたキッカケ
ちゃんと覚えていないのだが、仕事で腸活のことを調べまくっていた時に、信頼している本屋さんのInstagramで紹介されていて、すぐに買った。2022年の3月に購入してから、部分的には読んでいたのだが、完読したのは今回が初。

いつか読もういつか読もうと思っていて、ついに手に取ることができた。3月いちばん最初に手を付けた本ではあるが、最後まで読んだのは3月下旬。説明的な部分が多く、ゆっくりゆっくり無理せず読んだ。

Bestパンチライン

全生物の中で「うんちは汚い!」と考えているのは、人だけです。

腸と森の「土」を育てる 微生物が健康にする人と環境

決めつけてはいけません、他人を。何より自分を。気楽さとやさしさの倫理学

読みはじめたキッカケ
秋田さんの前々作『自分に語りかける時も敬語で 機嫌よく日々を送るための哲学』が素晴らしかったので、今作も購入。
積読になりそうだったので、月末に一気に読んだ。

ちなみに何故か前作の『機嫌のデザイン まわりに左右されないシンプルな考え方』は積読になっている。4月に読む予定。

Bestパンチライン

四つ葉のクローバーを見つけるために
三つ葉のクローバーを踏んではいけない。

とわたしは思いますけれど。

決めつけてはいけません、他人を。何より自分を。気楽さとやさしさの倫理学


イラストで学べる地域通貨のきほん

読みはじめたキッカケ

自分の出身地、香川県高松市で流通している地域通貨を仕掛けた方々が書いた本。昨年の夏からほんの少しだけお手伝いさせていただいている仕事があり、その仕事に誘ってくれた方が紹介していたため、読んでみることにした。

大好きな映画『TOMORROW パーマネントライフを探して』の中でも、とある国のとある街の地域通貨について紹介されている場面があるのだが、地域通貨について体系的に学んだことがなかった自分にとっては、とてもありがたい本だった。
過去に読んだ『鎌倉資本主義』を読み返したくなった。

Bestパンチライン

ちなみに、「めぐりんポイント」はここまで説明してきたことを一切やらずにスタートしてしまいました。最初に10時間かけて計画を練らなかったせいで、今の状態にするまで10年かかってしまった、というわけです。

イラストで学べる地域通貨のきほん


今月のベスト本

今月はこの本。とにかく読みやすいことと、そのからくりが最後に書いてあることも面白かった。PodcastやYoutubeで「平田はる香」「わざわざ」と検索すると、良質なコンテンツがたくさん出てくる。ぜひこの本とセットで観たり聴いたりしてみて欲しい。より深く、この本が伝えたいことを理解できると思うから。

自分の中では『気仙沼ニッティング物語』『ゆっくり、いそげ。』と同じレベルで大切にしたい1冊になった。


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