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水産業に「緑の波」 愛媛の漁協など、プラゴミを燃料に

2022年3月2日 日本経済新聞

養殖業界にもESG(環境・社会・企業統治)に配慮する「緑の波」が押し寄せている。


愛南漁業協同組合は2022年度、養殖資材から出るプラスチックゴミを再利用する動きを本格化する。さらに養殖業者は家畜などを快適な環境で飼育する「アニマルウェルフェア(動物福祉)」にも取り組む。海外市場をにらみつつ、地域と育つ新しい養殖産業を模索する。

愛南漁協は一般社団法人の農林水産業みらい基金の助成で、22年10月にも養殖用ブイなどを圧縮減量する一連の設備を導入する。

魚の加工で出たウロコや内臓などの残渣の活用も進める。22年夏にも残渣処理機を導入し、町や地元の南宇和高校農業科などと連携してこれまで廃棄していた残渣を肥料に転換する。

「おはよう」「いつもありがとう」。養殖マダイを手がけるタイチ(愛媛県宇和島市)では、マダイに声をかけながら給餌する習慣を取り入れている。

環境意識の高まりという時代の潮流を捉え、産地の新たなブランドイメージを築く第一歩を踏み出せるか。愛媛の養殖産業に本気度が問われている。

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