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第10話 『1人旅』

僕はお寺周りが趣味だったじいちゃんの影響で
小さなころから仏様が好きでした
手には武器、悪者を踏みつけて、
それぞれがちゃんと自分の役割があって
その仏さまが世界の平和を守っている
そんな世界観に心惹かれていました。

そんな仏教のルーツを探しに
僕はインドへいきました

海外旅行は4回目
最初は友達と行く予定だったけど
「やっぱり金がないからな」
とか
「ちょっと時間がなくて」
と1人、また1人減っていき

結局、
行くのは僕1人
せっかくなので行ってみることにしました。

インドへは
デリーIN
カルカッタOUT
のチケットだけを買い、

あとは風の吹くまま、
気の向くままに
ほぼ1ヶ月をかけて
カルカッタに着けばよい
という旅にしてみました

飛行機に乗るまでは
怖くて何度も引き返そうと思うんですが、
飛行機が動き出すと
「しょうがない、もうのっちゃったし
あとはやすしかないか」
と腹をくくらざる終えない状況に
なるまで心配で心配で…

でもここまでくれば
生きるためにはコミュニケーション
まずは、隣のターバンを巻いているおじさんに話かけてみました。

お互い片言の英語での会話
わかろうと努力するし、
伝えようと必死になるし…
意外と意思疎通がしやすいもんです

インドはヒンドゥー語とタミル語が現地の言葉、
イギリス統治が長かったということもあり、公用語は英語 
つまりインド人は3ヶ国語をしゃべれるみたい
でも英語を話せない人も多いらしい…

そこでおじさんの現地の言葉、
『即席タミル語講座』を受けてみることになりました。

先ず基本の5つ
「はい」
「いいえ」
「ありがとう」
「~してもよいですか」
※ジェスチャー付きでいうだけで自分がしたいことが伝わる
「おいしい」
※「おいしい」とその国の料理をほめれば何とか飯にはありつける
を押さえるといいらしい

とりあえず、これで完璧
この「5つの言葉」は
その後の僕のバックパッカー時代
救われた大いなる助けとなってくれました。

「そうか…自由な旅ね
いいもんだねぇ~
せっかくなら、バナラシにいくといいよ
あそこはインド人の憧れの巡礼地
君はそこへいくべきだよ」

注)概してインド人は大袈裟なもの

ま、そんなこんなで
僕はインドの地に足をつけたのでした

つづく…

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