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【資料】国土安全訓練・評価プログラム(HSEEP)

 国土安全保障演習 訓練と評価プログラム(HSEEP)は、端的に言えば「訓練・演習を行って、評価・改善計画を立案するための指導要項。アメリカ仕様」です。災害訓練等を行うに当たって、最近はあちこちの組織で導入されているので、興味があってちょっと読んでみました。

HSEEPの原文は英語ですが、総務省消防局の参考資料リンクに日本語訳を見つけたので以下にぺたり↓

https://www.fdma.go.jp/singi_kento/kento/items/kento176_28_sanko1.pdf

 自分が趣旨を忘れないために備忘録を残しますが、原文の表現からかなり自分寄りの文言に変えているので、正確な定義や要項を把握したい方は、ちゃんと原文を参考してくださいましね。


訓練・演習の定義

 「訓練」「演習」という言葉についてですが、このシステム(HSEEP)の中では以下のように定義されています。

【訓練】…手順の理解、習熟度の向上を目的としておこなうもの
【演習】…計画や対応手順の妥当性や、準備状況の確認をするもの

定義が決まっていることは大切ですが、このHSEEPの中で大事な要点は、「その訓練等をするのは何のためなのか、目的を先に決めてからスタイルを選びなさいよ」という趣旨だと思います。

訓練企画・評価の流れ

 ざっくり書くと、こんな感じかなと思います。繰り返しになりますが、誤読したくない人はちゃんと原文読みに行ってネ!

  1. 目的・達成目標の設定 (現状把握。最初に解決したい問題は何?)

  2. 内容の設計 (合っている訓練スタイル・評価方法を選ぶ)

  3. 訓練・演習の実施 / 内容の記録 (実際の実施と記録)

  4. 実施結果の評価 (良点、反省、改善点は?)

  5. 改善計画書の作成 (次の一手に何を選ぶ?)

【目的・達成目標の設定】

この項目の要点は、
 ・一気に全部やろうとするな
 ・理想だけ高くて目的ふわふわだと失敗するぞ
 ・問題片っ端から洗い出した上で、小さい一歩にまず絞れ

 かっこいい演習イベントをやりたい。周囲に「それっぽい」風景を見せたい。参加者は形だけそれっぽい動きをしてればおk。という目的と手段が入れ替わった訓練を実施するとコケるから、その辺は現実的な段階踏みなさいよという事ですね。はい。

【内容の設計】

 選んだ目的に合わせて、適切な訓練スタイルを選択します。大別すると①話し合いベースと②実働ベース、訓練のスタイルとしては7種類が上げられていました。読んだのだいぶ前だから増えてるかも。

①話し合いベース
 ・セミナー
 ・ワークショップ
 ・机上演習
 ・ゲーム

②実働ベース
 ・ドリル
 ・機能演習
 ・本格訓練

 それぞれ、下の種類になるほど難易度が上がります。とりあえずやってみたいけど、何が必要なのか分からなくて……という状態の場合は、「これがこの対応における基本だよ」という共通認識を作るのが最初、つまりは「セミナー」形式からスタートです。
 よう分からんまま難易度の高い訓練をしても、理解が追い付かないし改善点も明確に上がらないので、ある程度の割り切りや、「とりあえず雰囲気掴むだけ!」などに目標を絞りきった方が良いかとは思います。

【その他の項目について】

 うん。そろそろ飽きてきた。それぞれの訓練等を実施するための準備リストや調整項目。訓練の記録から問題を洗出した後の、改善計画書(AAR/IP)に関する方針等が詳細に記録されていますが、このあたりは具体的に「こういう事がやりたい」という事例に合わせて読んでいった方がイメージがつきやすいと思います。

 一通り目を通した時のメモを元手にこの記事を書いているのですが、内容があまりに小難しくて読み返す気が現状起きていないので、今回はここまで。気が向いたら更新するので、とりあえず皆さんも原文読んで混乱してきてください。

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