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小さな習慣

書籍『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ/ダイヤモンド社)によると、小さな習慣とは脳をごまかすためのシンプルなトリック。
始まりを重視し、モチベーションよりも行動を先行させ、小さなステップを積み重ねることが大きな前進につながると信じる人生哲学なのであるという。
筆者は腕立て伏せ1回チャレンジというものを自分に課したことで、小さく始めることのマジックの力に気づいたという。
腕立て伏せ1回チャレンジとして、腕立て伏せを1回だけやろうとすることで、自分の心理的ハードルが下がる、それによって、どんな時でも、どんな場所でも、容易に腕立て伏せの体勢がとれる。そして、1回こなすだけでいいので、容易に実践できる。1回こなしてみると、せっかく腕立て伏せの体勢に入ったので、もう1回やってみようとなる。そして気づいたら5回こなしている。せっかくだからもう少しやってみようとなる。そしたら、気づいたら10回こなしている。思いのほかにこなせている自分に気をよくして、もうワンセットとして、10回やってみようとなる。カラダが温まってきて、やる気も出てきたところで、なんかこのままやめてしまうのももったいないなと思い、このままヨガマットをひいてみる。
脳は「おい、もう充分じゃないか、このままやめてしまおうよ」と囁くが、マットの上に座るくらいはいいじゃないかと説得して、座ってみる。「さぁ、これで充分だろ?マットを片付けてゆっくりしようよ」と脳は囁くが、せっかくだから腹筋の体制だけでもとってみようよと体勢を整える。
そして、試しに1回だけやってみる。
そこから、気づいたら10回、20回とこなしている自分がいるという。
これこそが、小さな習慣の力なのである。

「我に支点を与えよ。されば地球も動かさん」

この言葉は、〝てこの原理〟を発見したアルキメデスの名言とされているが、習慣とは「てこ」のようなものなのである。
はじめは小さな習慣だったとしても、継続性が加わることで、より大きなものに成長するポテンシャルを秘めている。
身につけたいと思う習慣をばかばかしいと思えるくらいまで小さくすれば、自分の脳をうまくごまかせるという。
脳はそれに対して警戒心を持たないようなのである。
あまりにもばかみたいに小さすぎる習慣に脳は油断するようで、実践するのに心理的ハードルか下がる。
まさに、ステルスゲームの「メタルギアソリッド」的である。
意志の力もモチベーションも必要ないくらいに小さな行動にし、毎日繰り返す。
これが小さな習慣のキーポイントだという。
自分もnoteで小さな習慣と称して、50文字だけ綴ってみようと始めてみたら、1000文字を超えていて、びっくりしている。
何かを始めてみる瞬間が一番エネルギーかいるのだなと身をもって体感している。
動き始めてみると、脳がそれに遅れじとついてくる。
こうして考えてみると、人間はカラダを動かすことで脳を進化させてきたのだなとつくづく思い知らされる。
とにかく、頭で難しく考えたり、あまりにも遠い不確定な未来のことまで考えずに、とりあえず一歩でも足を動かしてみる。
そうすると、何かがきっと動き出すはず。

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