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テーマパークが生むチームビルディングを促進させる環境

今回はテーマパークが生むチームビルディングを促進させる環境についてです。当社はテーマパーク流のチームビルディングが学べるボードゲーム研修「アッパーランド」というものを提供しています。このボードゲームは遊園地をV字回復させることがテーマですが、テーマパークだからチームビルディングが醸成される要素というものがあります。その要素をボードゲームをプレイすることで身につけて、テーマパーク以外の業種でも同じような環境を構築するというのが研修のゴールです。今回はその要素についてご紹介します。

2つの「常に」

テーマパークにはチームビルディングを醸成させる2つの「常に」があります。それが

  1. 常にバリュー(価値観)を体現

  2. 常に様々な部門が絡む

この2つです。それぞれの「常に」が独立して存在し、お互いに相乗効果を生むことで強いチームが生まれます。ではそれぞれを簡単にご紹介します。

常にバリュー(価値観)を体現

よくビジョン、ミッション、バリューや理念浸透と言われますが、これらは企業の経営において欠かせません。深くは掘り下げませんが、同じ組織の中で働くメンバーとして、目的が同じ、進む目標がはっきりしている、そういったことは大切です。それを実現することが理念の浸透だと思っています。

ただ、理念の浸透は大切ですが、現場に近くなればなるほど理念ってなに?というイメージが強いかと思います。もし言葉で理念が理解できていても、それを体現できているかは別です。もっと理念をかみ砕いて、仕事の中で実行しやすいものに具体化する必要があります。それがバリュー(価値観)です。仕事の中で、○○のような価値観で仕事をしていれば、ビジョン(目標)の実現に近づけるというものです。これがテーマパークはわかりやすいのです。

例えばディズニーランドであれば、SCSEと呼ばれるものがあります。仕事において大切な4つのキーワードでSCSEの順番に優先順位も決まっています。
S:Safety(安全性)
C:Courtesy(礼儀正しさ)
S:Show(ショー)
E:Efficiency(効率)
という言葉の頭文字でSCSEです。
とにかく安全が最優先。そしてその次に礼儀正しく。

シンプルでわかりやすい、そして覚えやすい。だから仕事の中でもすぐに思い出せますし、それに従って行動ができます。そして次々にお客様がいらっしゃいますから、そのたびにこのバリュー(価値観)に従って仕事をする、常にバリュー(価値観)を体現しています。だから身につく、浸透するわけです。
このように仕事上でのバリュー(価値観)が全員同じなので、組織としてバラバラに判断することがなく、強くまとまります。

常に様々な部門が絡む

テーマパークは街を運営しているといわれます。なぜかというとテーマパークには様々な職業があります。
例えばテーマパークの中の飲食店。料理を作る人、料理を運ぶ人、メニューを考える人、飲食店を建設する人、飲食店を掃除する人、そして調理するためのガスや水道・電気などのインフラを管理する人など様々な人によってテーマパーク内の飲食店が成り立っています。それらは全てテーマパークの中の人です。他にもアトラクションを動かす人、アトラクションを点検する人、デザイナーやガーデナー、ダンサーやミュージシャン、警備員や准看護師など全部で600種類の職業があるといわれています。そういった人たちが集まっているので、街を運営していることと同じというわけです。

異なる職業の人たちが集まって、ひとつのテーマパークを運営しています。当たり前のようにいいますが、これは並大抵のことではありません。それぞれの職業においてプライドもありますし、専門分野が違うので偏に協力するといっても簡単にできることではないのです。常に当たり前のようにそういった環境に身を置いていますので、部門間のハードルの乗り越え方は自然と身につくのですが、どのように乗り越えているかはアッパーランドを体験することで身につけていただきます。
アッパーランドはボードゲームですから、部門を簡単に交換できます。様々な役割を経験することで、相手の立場に立って考えられるように設計しています。自分だけにベクトルを向けるのではなく、相手にも向けられるようになります。

もちろんこの2つの「常に」があるだけでチームビルディングが成り立つわけではありません。もっと多くの要素があります。ただ、この2つは非常に大きな意味を持っていると考えていますので、みなさんのお仕事であればどのように生かせるかを考えてみていただければ幸いです。

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