約100日前の、オスカー2020ノミネート予想
どうも。
今日は、9月中旬から延び延びになっていた企画、やります。これです!
来年の2月に行われるアカデミー賞、このブログではオスカーとしか言ってませんけど、果たして来年のオスカーのノミネート予想、現状ではどうなっているか。今年もこれをやってみたいと思います。
例年ですと、まだこの時期だと、12月の頭で始まる前哨戦の上位に食い込みそうな映画というのは半分くらいしか見えないものです。なので、本来なら、この時期の予想はあまり当てになりません。。
が!
今年の場合は、現時点で候補すでにかなり出揃ってます!なので、「なんだ、もう半ばだいぶ決まってるじゃないか」と感じられて、実は予想としてはあんまり面白くないんです。
なぜ今年、そういうことが起きているのか。それは
例年より、授賞式の開催が早いから
これが大きいですね。いつもなら、2月の最後の日曜にやるところが、来年だけ2月9日と早いですからね。普段だったらグラミーやるタイミングですよ。不思議なんですよね。2021年と2022年はいつも通り2月最後にやると決まってるのに、、2020年だけ例外という。その理由も今ひとつわかりません。
オスカーともなると、例年、この時期になると、アメリカでも結構な数あるオスカー予想サイトが本格的に動き出します。もう、具体的作品名なんかも入れて、予想出し始めてますけどね。今回はその現段階での様子を見ていきたいと思います。
まず、現状でオスカーレースをリードしているのは
なんと、ワンハリだったりします!
でも、これは僕も嬉しい予想ですね。だって、この映画はタランティーノの歴代作品の中でもトップクラスの出来だったし、彼が自身のポップカルチャーの偏愛をフルに発揮出来る1969年を題材にした映画ですもの。作品賞はまだ未勝利だし、勝つにふさわしい条件は揃ってるんですよね。作品賞、監督賞の他に、タランティーノ自身が強い脚本賞、レオ、ピット、マーゴットの3人の役者陣、技術部門含め、複数ノミネートで健闘するのも目に見えますしね。
そのワンハリを追っている一番手がスコセッシの「The Irishman」ですね。これはスコセッシ作品で久々にデニーロが帰ってくること、アル・パチーノとの共演になること、ネットフリックスでの上映となることですでにかなりの話題を呼んでいましたが、最近行った試写では「スコセッシの最高傑作!」という評価も飛び出していました。タランティーノとスコセッシが受賞を争うということになると、メディアの盛り上げも違ってくると思います。僕としては、ネットの前で3時間半に起きたまま全部一気に見たおすの、ちょっと不安なんですけどね(笑)、
続いて、ヴェネツィア映画祭に出展して大好評だったノア・バウムバック監督の「Marriage Story」に、トロント映画祭で観客のウケが最も良かった「ピープルズ・チョイス賞」を受賞したタイカ・ワイティティ監督の「Jojo Rabbit」。この二つもかなり強力ですね。前者はアダム・ドライヴァーとスカーレット・ヨハンソンが激しい離婚調停を行う、「現代版クレイマー、クレイマー」と呼ばれている作品、後者はヒトラーが想像上の友達になる少年の、ちょっと不思議なファンタジーです。後者のトロント映画祭のこの賞受賞って実はオスカーとは非常に相性がよくてですね、去年の「グリーンブック」がまさにそうなんですけど、過去のオスカ−の作品賞ウィナーも多いんですよ。なので僕はかなり気にして見てますね。
上の4作を追っているのが、「Ford Vs Ferrari」と、「A Beautiful Day In The Neighbourhood」ですね。前者は、フォードとフェラーリの自動車の二大大物企業が1966年のルマン耐久レースで戦ったときのことを描いたもので、主演はクリスチャン・ベールとマット・デイモン。監督は「Xメン」スピンオフの「ローガン」で注目度を上げたジェイムス・マンゴールド。そして後者は、アメリカの伝説的子供番組司会者ミスター・ロジャースが行き詰まっていたジャーナリストを持ち前の明るさで立ち直らせるお話。こちらの監督は、僕も注目してます、新進の女性監督のマリエル・ヘラー。主演は見ての通りトム・ハンクス。これは両作ともにすでに試写はされていて、好評を得ていますね。
あと、ダークホースがこのあたりですね。サム・メンデス監督の戦争映画、第一次世界大戦を描いた「1917」、そしてアンソニー・ホプキンスとジョナサン・プライスが2人のローマ法皇の実話を描いた「The Two Popes」ですね。前者はまだ試写が行われてませんが、後者はすでにされて好評を得ています。ただ、後者、ネットフリックスなんですよね。もうすでに「アイリッシュマン」という大きな映画があるのに、ただでさえ審査員受けの悪いネットフリックスが2つもストリーミング優先の映画押すっていうのはどうなんでしょうね。僕的にはそこがひっかかりますけどね。
あと、ここ最近、映画の世界が力を入れている「ダイバーシティ」の観点から「アジア系」のノミネートの可能性も大いにあります。まずは中国系家族の愛を描いた「The Farewell」。「クレイジー・リッチ・エイジアンズ」で注目されたアークワフィーナには主演女優賞のノミネートの期待もかかります。そして、今年は全体にノミネート作が強くなさそうなので、外国語映画賞で有力なカンヌのパルムドール、韓国の鬼才ポン・ジュノの「パラサイト」。これも作品賞ノミネート、起こり得そうだということです。
昨日、感想を書いた「ジョーカー」の評価は、上に書いた10作の次くらいで、ノミネートは現状では、「運が良ければ」という感じになりそうです。もう少し熱狂的なファンダムが声高に叫ぶ必要はあるのかもしれません。
ただ、「ネットフリックスのみの作品がいくつもノミネートと買ってないだろ?」「毎年、11月頃から遅れて騒がれるものがある」とか、そういうことを考えると、まだ波乱ありそうな気がしますけどね。
さらにホアキン・フェニックスの主演男優賞ですけど、
現状の予想では、「Marriage Story」のアダム・ドライヴァーを推す声の方が目立ちますね。この映画、主演女優でスカーレット・ヨハンソン、助演女優でローラ・ダーン、助演男優でアラン・アルダも推されているので、かなり強そうです。
それから
主演男優で意外どころといえば、ここ10年くらいまったくパッとしなかったエディ・マーフィが「Dolemite Is My Name」での演技が好評でノミネート、あり得るとの説が浮上してきています。
「カムバック」でいえば、主演女優賞の最有力と言われているのがレネー・ゼルウィガーなんですよね。彼女もここ数年、「顔が劣化した」だの色々けなされて、ブリジット・ジョーンズの最新のもの以外、出演作の話題もなかったんですけど、「Judy」で、死の直前にドラッグでボロボロになりながらも復活コンサートを行おうとするジュディ・ガーランドに扮した演技がかなり好評ですね。ハリウッドはカムバックが大好きなので、受賞の可能性はかなりあります。
そして助演女優賞では、ストリッパー題材にしたコメディで現在ヒット中の「Hustlers」でのジェニファー・ロペスのノミネートの可能性も大いにある、という声を聞いています。
・・という感じでしょうかね。こういう予想がこの先、どうなるか。12月の前哨戦開始前に、「約50日前の予想」で続きを見てみましょう。
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