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映画「THE FIRST SLAM DUN

「オレのカラダの一部は、『SLAM DUNK』で、できている」

映画が進むにつれ、浮かんだ言葉だ。

「諦めたら、そこで試合終了ですよ」

これまでの人生で何度、
心の中で繰り返しただろう。

中学で運命的な出会いをしたサッカーから
一度、離れると決意した時。

運が味方せず、浪人が決まった時。

浪人中、模試で全国3位の科目があり、それまで喋ったこともない人たちが予備校で話し掛けてくるほどになり、プレッシャーから成績がガタ落ちした時。笑

大学の同級生たちが、予想をはるかに下回って、つまらなかった時。

社会人になり、音楽に時間が割けなくなった時。

ユニットを解散して、ラジオ番組も終了し、
10年以上、音楽が作れなかった時。

精神がぶっ飛んで、
社会復帰できるか不透明だった時。

自分を信じられなくなりそうな時ーー。

数えればきりがない。

その度、安西先生が、あのセリフを言った。
そして自分で繰り返した。

**

「SLAM DUNK」を教材に、
バスケの練習もした。

中学の体育のテストでは、
シュートのゴール回数でバスケ部を上回った。

「SLAM DUNK」でバスケが好きになったから、NBAもたくさん観てきた。

そんなバスケは、
フットサルにも生きている。

***

「オレのカラダの一部は、『SLAM DUNK』で、できている」

映画も終盤、気がついたら、顔は涙でびしょ濡れだった。

いつの間に泣いていたのだろう。

あまりに自然なその流れは、
意識にも止まらなかったのだろう。

「ずるいなぁ」

次に浮かんだ言葉だ。

「SLAM DUNK」をカラダに有する人間が、あの映画を観て〝思い出補正〟するのを前提とするような映画だと感じたからだ。

「あのシーンがない」
「だからどうした」

オレの心の中でのやり取りだ。

****

また、「SLAM DUNK」から気合いをもらった。

もう一段、上のレベルに自分を持っていこう。

諦めたら、そこで試合終了だから。

*****

「SLAM DUNK」をカラダに有する人間の1人として、個人的な評価を記すと

5点満点中、「3.5」か「4」くらい。

最大の理由は、桜木花道があのコートにはいなかったから。残念だが、声優さんの配役で唯一、ミスジャッジだったと思う。

加えて、所々に見られる「ヘボいCG」も評価を下げる。イラストタッチであるならば、徹底的にやってほしかった。CGのヘボさは、他の日本映画でも見られる極めて残念な点である。

一方、できるだけ客観的に評価するとしたら、

5点満点中、「2.5」か「3」。

ストーリーテリングの上手さ、
オーバーラップの使い方は、

「まいりました」である。

しかし、この映画は原作者による「SLAM DUNK」の再解釈だ。

〝本当の山王戦〟を知らない人にとって、
感情移入できる仕掛けが欠けているように感じた。

我々はカラダに「SLAM DUNK」があるから、
問題ない。でもーー、である。

******

映画館で観ることは、もうないかもしれないけれど、またいずれ、観ることになるだろう。

あの言葉が、欲しい時に。

#スラムダンク
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#諦めたらそこで試合終了だよ

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